若い頃、髪の量が多く、ボリュームがありすぎて、
それが困りごとだった私には
「髪は女の命」という言葉は、ピンとこなかった。
髪の「コシ」というものも よくわからなかった。
が、年齢を重ねるにつれて 髪の重大さがよーくわかってきた。
敬愛する60代の女性で 大変美しい髪の方がおられる。
たっぷりとした 黒く艶やかな髪は、うらやましいほど綺麗。
田辺聖子さんの小説、「昔あけぼの」で、30歳前後の清少納言が、
しきりに髪の少ないことを嘆くのが 気になったけど
今ならよくわかる。
平安時代の30歳・・・もう初老といってもいい。
今より栄養状態も悪く、ヘアトリートメントもヘアパックもない時代、
髪が薄くなるのは 女性にとって切実な問題だったと思う。
美人画家の山本容子さんは、
40過ぎてからの女は 「肌と髪!!」とおっしゃっていた。
目鼻立ちの加減は そうそう問題じゃなくなる。
多少 顔がアレでも、色白で肌と髪が美しければ
リベンジできるのだ。
面白い年代になってきた