藤原てい 著 「流れる星は生きている」読み終えた。
藤原ていさんは 作家・新田次郎氏の妻であり、
数学者の藤原正彦氏の母である。
昭和20年8月、満州の気象台官舎から
夫と引き裂かれた ていは3人の幼い子供を引き連れて
想像を絶する脱出をする。
現代日本において 一人で3人を育てることさえ
ほんとに大変なことなのに
これほど苦難で過酷な状況で 幼い子供を連れて
逃げていく・・・。
ていも、子供達も生死の境目を 無我夢中で生きた。
故郷の長野県に到着するまで、
引き揚げの過酷な様子が 詳しく書かれている。
舞鶴は引き揚げ港で 少しは知っているつもりだったが
満州からの脱出が こんなに凄惨なものだと
初めて知った。
読みながら 何度も胸がいっぱいになり
目頭が熱くなり
自分の子育て時代を思い出した。
こんな過酷な状況で 私だったら
3人の子供を連れて 日本に生きて帰ってこれただろうか。。
コロナ禍も もちろん大変なことだけど
このような本を読むと
レベルが違う・・と愕然とする。
また今、多くの人に読んでほしい本だと思う。