事例紹介コラムです。
今シーズンから、ザスパ草津は新たにチーム名を「ザスパクサツ群馬」に改名され、群馬県をホームとする真の県民クラブへの脱皮を図られています。県内のどの市町村へもPRしようと頑張られているようです。対象が県なのか市なのかわからない場合とは違って、これぞ県民クラブという印象を持ちました。以下、抜粋して紹介。
J2群馬で、ホーム開幕戦のセレモニーに、群馬県副知事と、各市町村首長が来場。セレモニーでは、名前を紹介し、サポーターからは、それぞれの市町村のお名前がコールされたとか。キックインセレモニーは、昨シーズンの最終戦の県内のゆるキャラで争った「第1回ゆるキャラじゃんけん選手権」で優勝した「おいでちゃん」(みなかみ温泉)が実施。場外では、四万温泉の足湯や、各地の観光PRなどを行なわれていたとか。
また、チーム名称変更を記念して、2月から県内35市町村へ挨拶周りをされたそうです。クラブの代表取締役GMか会長とマスコットの湯友。「ホームタウン活動ニュース」に1回1回のレポが載っていますが、記事の中でその市町村の観光名所などの特徴をさりげなくPRされています。表敬訪問の途中でその市町村の観光地へも訪問していたりします。
J2群馬公式HP「ホームタウン」ページ:http://www.thespa.co.jp/thespa_hometown/
「200万県民に愛されるチームづくりを目指して、これからも県内の各地に飛び出していきたい」と表明されています。人口200万人という事ですが、実は岡山県の人口は193万人と同じ規模。こういう表明をJ2岡山からも聞きたいものです。元々は、J2草津として「草津町、前橋市を中心とした全県」というホームタウンでしたが、今シーズンからは「群馬県全域」としています。通常であれば、県庁所在地である前橋市を残すのでしょうが、あえて取り除いているところに「県民クラブ」としての決意を感じさせられます。
あと、クラブ公式HPを観ると、「中期(経営)計画」があります。こういう経営計画を情報公開しているクラブとしていないクラブがありますが、企業として経営計画があるのは当たり前です。読者の皆さんもこういう部分も、クラブを見分ける目安として欲しいです。以下、その内容です。今シーズンの計画とともにご覧下さい。J2松本などは、JFL時代から観客動員数やシーズンパスの加入数などを公式HPのトップページにずっと表示して、達成してきたのを知っています。
【2013年計画】
①黒字決算
②J1昇格
③1試合:4,500人名以上の観客数。
④250団体以上のアシストパートナー加入。
【中期計画】
①目標 3年後
・トレーニング施設、クラブハウスの充実。
・毎試合1万人のスタジアム観戦者。
・300件以上のアシストパートナー加入。
②目標 5年後
・J1で定着して戦う。
・毎試合1万5千人のスタジアム観戦者。
・300件以上のアシストパートナー加入。
③目標 10年後
・新スタジアムでACLを戦う。
・200万人県民の10%以上の方からの支援。
・200万人県民の1%=2万人以上のスタジアム観戦者。
・1,000件以上のアシストパートナー加入。
公式HPを観ると、地元群馬県出身の選手が4人もいますね。星野、黄選手が前橋市出身、乾選手が高崎市出身、横山選手が大泉市出身だそうです。これって、強みだと思いますよ。
長い目で観ると、昔の湘南、最近の群馬のようにホームタウンの広域化がJクラブの常識的なトレンドとしてあります。広域化したところは社会・地域貢献度が高く、100年続くだろうというイメージが強くなります。それに対して、ホームタウンの削減(県北を営業対象からはずすとか)を考えているところもあるとかないとか、どのカテゴリか忘れましたが耳にしました。もし、本当ならビックリです。当ブログもJリーグ開幕から20年Jクラブを観てきましたが聞いた覚えがありません。そういえば一つ思い出しました。かつての横浜フリューゲルスがホームタウン地域の削減をしたと思いますが、100年続くどころか皆さんご存知のとおりの結果になっていますね。地域で生きていかなければならないのに、地域と共生できないところは長続きできないという事なのかな。
群馬さん、頑張って欲しいですね。今現在はJ2の中でまだ目立たない感じですが、関東エリアなのでいつどういう形で化ける事があるかもしれませんから。
J2群馬関連⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130207
〃 ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100311
〃 ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090520
〃 ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051022
〃 ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051020