事例紹介コラムです。
今朝の日経新聞「フットボールの熱源」に「選手育成 ほしい冒険心」というタイトルで、今シーズンのJ3リーグにおけるU-22選抜チームの参戦について語られていました。当ブログでも「J3のチャレンジリーグ化への危惧」として以前の記事で述べた事があり、やっぱりマスコミもそう危惧してるんだと思いました。以下、抜粋して紹介。
各チームのベンチ外選手を毎節J-22選抜としてJ3に参戦させたが、寄せ集め感はぬぐえず選手強化につながったとは言い難い。そこで今度はセカンドチームを参戦させる。
若手選手を強化するには実戦を積ませなければならず、日本サッカーのためならと、J3各クラブは受け入れたが、依然として全体にモヤモヤ感が停滞。
J3には盛岡、福島、藤枝などスタジアム基準を満たしていないためにJ2ライセンスが無いチームがあるが、結果にこだわってしのぎを削っている。そこに育成目的のチームが加わる事で、勝負の純度が落ちる懸念。
将来、セカンドチームが増えていくと、「育成リーグ」のような印象持たれ、J3のブランド価値が低落するので、「セカンド」という命名は避けて欲しいという声もあるとか。そもそもいきなりJ3に加えるのは公平性を欠き、地域リーグからスタートさせるべきではという意見も根強い。
まさかそんな事はないと思うが、セカンドチームが練習試合のような姿勢で臨んだら、相手にも観客にも失礼。もちろんそんな姿勢ではU-22選抜と同様に、泥臭いJ3チームに惨敗していく事になる。
制度を変えれば、効果的に強化が進むとというものではなく、制度を変えずにできる事もある。欧州のように新人だろうが、欠点がある選手だろうが、躊躇なくトップチームの試合に放り込んでしまう監督の冒険心、クラブの気概、リーグの土壌が日本にも必要。選手起用の保守性を薄めるだけでも強化はかなり進むと締めくくっています。
以前の報道で、U-22選抜チームに来て欲しい選手は、みんなトップチームにベンチ入りしてしまい、思ったようなチーム編成ができなかったために、今度はベンチ入りの可能性が低い(確か)U-19選抜にする経緯がありました。果たして今度は上手くいくのでしょうか。また、J1チームのセカンドチームを3チームくらいJ3に参戦させるという事ですが、セレッソさんはどうなりますか? J1に上げればいいですが、昇格かなわずJ2のままであれば、カテゴリが一つ下だけのチームができてしまい、極めていびつなクラブ構造になります。何か岡山の名前も挙がっていましたが、こちらは一時期JFLからの降格が目の前に迫ったネクスファジ、そんなチームが飛び級でJ3に上がってしまっていいのでしょうか。
当ブログではこう考えます。ドイツと同じやり方で、トップチームのベンチ入りメンバーに必ず2名U-22選手を入れる事です。また、U-22の複数の混成チームで、かつてのサテライトリーグを始める事です。そうすれば、元々育成リーグ、練習リーグになるので、後ろ指を指されなくなる。ハリル監督からもユース世代の強化を言われていますが、知恵を絞っていかなければなりませんね。
Jクラブセカンドチーム関連③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20151007
〃 ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20150911
〃 ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121124