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Jリーグの話題98

2015-12-13 00:37:27 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 すいません、また2ステージ制騒動ネタです。先日紹介した日経新聞の特集の後編です。前回からまた2ステージ制騒動の記事が出たので、続いて紹介します。まずは、日経新聞の特集から。
   
「日経新聞『試合過密 生じるひずみ』」
 シーズンのクライマックスにCS(チャンピオンシップ)を設けると、どうしてもJ1の日程は過密化。今シーズンの最終節を11月22日に前倒しし、FCWCが10日から開催されるため、最大4節のCSを2週間に詰め込まざるを得なかった。
【佳境に水差す】
「2004年に2ステージ制から1ステージ制に移行したのは、リーグはこうあるべきだという理論が優勢になったのと、日程調整が厳しくなったから。再びCSを入れたら日程がきつくなるのはわかっていたこと」とJ1名古屋の久米社長のコメント。
 今年の11月はACL決勝に週末2週を取られた上、国際マッチデーがあり、日本代表がW杯予選に出場。J1はせっかくの佳境が断続的な日程になり、水を差される格好。来シーズンは後期を11月第1週に終える日程を固め、その後に最大5チームが出場するCS、ACL決勝、FCWCm天皇杯と続ける予定。

 また別の問題が持ち上がる。CSに出場できず、天皇杯も早期に敗退したチームは11月初旬にオフに入ってしまう。翌年2月末のJ1開幕まで4ケ月もの間、公式戦ができず、選手強化の面と事業面でもマイナス効果に。
 プロ野球が閉幕し、サッカーに目が行く時期にホームゲームが無いチームが増えてしまい、「東南アジアツアーに出て試合をこなすしかない」という声も。ホームゲームの無いチームのニュース発信が限定。
「4ケ月もの間中断したら、ファンを繋ぎ止めるが困難。観戦習慣、衛星放送での視聴習慣が途切れてしまうから」とJ1鹿島鈴木事業部長のコメント。
【冬場も開催を】
 J1湘南は、今シーズンの後期最後の2節がアウェーだったために、ホーム最終戦を10月24日に開催。
「地元クラブのニュースが途切れると、人の生活からサッカーが消える。足がオフィシャルショップから遠のくし、商機が狭まる。解決するには、Jリーグのカレンダーを広げて余裕を作るしかなく、腹をくくって冬場も試合をしてはどうか。もちろん、totoや日本協会の助成で、雪国チームのスタジアムや練習場の環境整備を進める必要がある」とJ1湘南の真壁会長のコメント。

 ACL決勝、FCWCの日程がずれない限り、後期の日程は圧迫され続ける中、スポーツ文化の振興というリーグの理念にも通じ、筋は通っている。
 欧州のように8月に始まり、5月に終わる秋春制に移行しないにしても、試合開催期間を可能な限り広げない事には、ひずみは解消できないと締めくくっています。
   
 一つ腑に落ちないのが、J1の最終順位表です。左が一般的に報道で出ている順位表(画像はスポニチ)、右はヤフーニュースですが、右のタイプはほとんど見かけません。2位にガンバさんが出ていますが、勝ち点を見てください。前期首位(優勝)の浦和さんより8点も少ないです。ガンバさんの勝ち点は4位のF東さんと同じ数。本当におかしい現象が起こっています。ただ、これは予想していた事です。JFLが去年だったかCSをやった時にこういう順位表になっていたので、J1もこうなるなと個人的に予想していました。
 年間1位で年間王者になった広島さんより2点少ないだけなのに、2位より8点も多い前期王者なのに、浦和さんは3位に甘んじている現状。この部分はまたそのうち言われる事でしょう。
 そして9日に「JのCSが残した3つの課題 来季から開催方式変更へ」という記事が「THE PAGE」に登場しました。以下、抜粋して紹介。

【THE PAGE】
 CS(チャンピオンシップ)が、来シーズンから開催方式の一部を変更する方向で検討されていることが判明。8日に都内で行われたJ1・J2・J3合同実行委員会での村井チェアマンのコメント。
「実際にやってみて、いろいろと修正すべきところもある。そこは議論しながら修正を重ねていきたい。今年の反省に先立って微修正やチューニングをしていくかもしれませんが、そこに関してはまだ継続議論中」。特にCSに関して、露呈した課題は3点に集約。
【1】トーナメント全体のわかりづらさ
 後期最終節を終えるまで、組み合わせはおろか最終的な進出チームが未定。5チームに可能性が残されていた状態。コアなファン・サポーターは最後まで予断を許さない展開を歓迎したが、Jリーグが新たな大会方式を通じて獲得を目指したライト層の興味は、逆に萎えてしまったと言える。
【2】告知及び露出期間の短さ
 トーナメントの最終決定が遅れたことは、CS全体の運営にも大きなマイナス要因に。Jリーグと準決勝進出2クラブが協議した結果、前売券発売日は準決勝が11月26日、決勝が同29日に設定されたが、わずか2日の販売期間では、いくらJリーグで群を抜く集客を誇るJ1浦和でも埼玉スタジアムを満員にすることは不可能。
【3】過密日程
 第2戦はNHKが担当したが、日曜日にずらすと大河ドラマなどの人気番組とバッティングしてしまう。第1戦を担当したTBSに対しては、あたかも1試合だけで王者が決まるような放送内容や演出に批判が集中。試合間隔が中2日という過密日程で行われたことで、特に疲労が蓄積した第2戦の終盤における「プレーの質」という面で課題を露呈。シーズンの頂点を決める戦いを、両チームともにベストのコンディションで戦わせられないものなのか。翌6日のJ1昇格プレーオフ決勝と入れ替えるだけで少しは過密日程も緩和されたはずだが、そこには地上波で生中継するテレビ局側に思惑も絡んでいた結果。
 
 これらの課題解消と密接にリンクしてくるのが、年間シーズンの開催期間の前倒し。前期の開幕を2月最終週として、後期最終節を10月最終週と設定。11月に入ると第1週と3週はACL決勝、第2週は国際AマッチでJ1は中断。FCWCが日本で開催される関係で、12月第1週までにJ1王者を決める必要があるなど、いわゆる「11月問題」は不動。
 ならば、今年のように「飛び石」日程で佳境へ向かう興味をそがれてしまうよりは、10月でレギュラーシーズンを終えてCSの組み合わせを確定。チケット販売などに十分な告知時間を確保させる方法がベターではないかと、実行委員会内で議論。日程に関しても、11月の最終水曜日に一発勝負の準決勝を、同最終日曜日と12月の第一土曜日に決勝を行えば、幾分ではあるが過密ぶりも緩和。不退転の決意と銘打って新大会方式を導入しながら、最初の1年を終えただけで変更するのか、という批判も湧き出ると予想。
「いずれにしても、百点満点はないわけで、今年の方法がわかりづらかったのは事実」と実行委員のコメント。
「特効薬というものないということをわかりつつ、それでも改善すべきところは改善してきたい」村井チェアマンのコメント。CSの出場チーム数を含めた開催規定変更に関しては、スポンサードしている明治安田生命の意向を確認する必要もあり、最終的には15日のJリーグ理事会で決定される予定。

 山陽新聞さんも昨日から「2015年変革のJ」という特集が始まっています。また特集しますが、どんどん批判論が増えてきました。みなさんも認識してきたのでしょう。導入時にあれほどマスコミ統制の噂まで流れたのに、一斉に批判記事が出るようになりました。これも想定内です。いずれは消えて無くなる天下の悪法だと思っているので、当ブログでは一貫して「2ステージ制騒動」と位置付けています。
THE PAGE該当ページ:http://thepage.jp/detail/20151209-00000002-wordleafs
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