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FC琉球のおはなし7

2018-10-11 00:01:38 | サッカー(J3以下・外国・他カテゴリ)

 リスペクトコラムです。
 先日、日経新聞での琉球さんの記事を紹介しましたが、今回は少し前に放映された「FOOT×BRAIN」です。最初はJ3で頑張っている普通のクラブのように思いましたが、見ていくと琉球さんの社長が優れている事がよくわかりました。
   
【倉林啓士郎のジャイアントキリングのススメ】
〔プロフィール〕
・'04年:東大在学中に起業
・'05年:パキスタン(サッカーボールの生産量:年間4,000万個で世界シェアの7割で世界一)でサッカーボールの製造輸入を始める。
・'06年:イミオ設立
・'07年:Fリーグ公式球に採用。

〔FOOTBALL ZOO〕
 ゾウやペンギンなど11種類。「FOOTBALL ZOO」2,300円(税別)。仕掛け人はスポーツ用品メーカー(ブランド名:スフィーダ)・㈱イミオ社長、倉林啓士郎氏(37歳)。東大在学中の23歳でサッカーボールビジネスに目を付けて起業。「FOOTBALL ZOO」が大ヒットし、年商5億7,000万円まで成長。デザイン性は海外でも評価され、モダンアートの殿堂「MoMA」にも採用。デザイン以外にもこだわり。幼児向けのボールだが、本格的な競技用と同じ製法。柔らかい素材を使っていて、インクは子ども安全なものを使用。「白黒の何でもないボールより、顔が描いてあるボールの方が親しみやすく、もっとサッカーを好きになって、将来日本代表を担っていくような選手に育ってくれたらうれしい」と本人のコメント。
   
〔もう一つの顔(J3琉球社長)〕
 ユニフォームを提供していた縁で、'16年にFC琉球の社長に就任。現在37歳はJリーグ最年少オーナ-。就任当時は赤字1億2,000万円で経営危機で成績も下位に低迷。就任後の'17年は6位に浮上し、赤字も半減。今季現在首位をキープ。
   
〔倉林流3つの改革〕
①財政面・クラブ認知度の改善
 練習着にはスポンサー名がぎっしり。以前は56社だったのが現在は144社。倉林社長が就任してから2年間で約2.5倍。それを実現したのが営業スタッフの意識改革。更に選手も一丸となり、年間60本以上のTV・ラジオに出演し、クラブをアピール。爆発的な知名度アップにつながった。観客動員数も2年間で約2倍に増加。
1試合平均観客動員数:'16年:1,561人 → '17年:2,508人 → ’18年:3,140人
②選手の環境
 倉林社長がチーム強化のために呼び寄せたのは、元日本オリンピック委員会強化スタッフの三栖フィジカルコーチ。選手のけがの激減、長距離移動が伴うアウェー戦でもコンディション維持を実現。更に選手の雇用形態も改善。かつては7割がアマチュア契約だったのを、全選手とプロ契約。
   
③スタジアム演出
 組織だった運営ができているから、選手も安心してプレーできており、サポーターとの信頼関係もできて、クラブがまとまっている。家族で楽しめるスタジアムを目指している。オーナー就任後初めて手掛けたゆるキャラづくりでできた「ジンべーニョ」が今季Jリーグマスコット総選挙でJ3で1位獲得。更に地元アーティストのORANGE RANGEがチーム公式応援ソングを手掛ける。

〔インバウンド等〕
 海外からの団体客を取り込むのも改革の一つ。クラブの強みとして、沖縄県は日本では最南端。アジア・世界に向けては最先端の地域にある。沖縄県内だけでなく、アジアに対してもチームとして市場を考えられるメリットがある。更に年間900万人の観光客を取り込めれば、一大ビジネスにつながる。更に驚きの一手として、FC琉球高等学院という高校を春に開学。スフィーダは'17年の東アジアE-1選手権の公式球に採用。

 FC琉球高等学院については、当ブログでも先日の記事で紹介済みです。確かに琉球さんは強くなったと思います。ひと昔前には経営危機でJリーグも心配していたクラブでした。その頃の事をよく覚えている分、今の成功はまぶしいばかりです。それも倉林社長の功績でしょうか。営業スタッフの意識改革を図ったそうですが、昔からの体質でスポンサーからよく対応の不満を言われる営業スタッフが他のクラブにもいれば、意識改革が必須ですね。更に選手も一丸となって、年間60本以上のTV・ラジオに出演し、クラブをアピールしたというのも素晴らしい。「爆発的な知名度アップ」か・・・、昔から余りに選手の露出を怠っていたため、馴染み感が少なく、今季観客動員の減少が始まったところがあれば、もっとマスコミに選手を出してアピールすべきという話ですね。本当にそう思います。

 今でこそまだJ3ですが、気になるのが'23年に建設構想のある新スタジアム(J1規格2万人スタジアム収容)。勢いありますね。これはまごまごしていたら、山雅さんや長崎さんのように、そのうちに先にJ1に行かれてしまうかもしれないとちょっと思いました。確かBリーグでも沖縄県に新アリーナ建設構想があると聞くし、本当に沖縄県はこれからの伸びしろがありますね。
 J3琉球関連⑥:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20181004
 〃     ⑤:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20180209
 〃     ④:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20080402
 〃     ③:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060318
 〃     ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051123
 〃     ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051025

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