CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】聖書男(バイブルマン)  現代NYで 「聖書の教え」を忠実に守ってみた1年間日記

2014-02-24 20:27:51 | 読書感想文とか読み物レビウー
聖書男(バイブルマン)  現代NYで 「聖書の教え」を忠実に守ってみた1年間日記  著:A.J.ジェイコブズ

相当に分厚い、この本自体が聖書なんじゃないか
そう思うほどの文量でありました
しかし、読んでみて非常に面白かった
この手の、ガイジンが書く随筆というか、体験記というか、
ルポ的な話しは、はずれがないといってもいいほど
過去にも、よい本を読んできました
多分にもれず、今回のこれもなかなかに面白かった

内容はまさに題名のとおりでありまして、
様々な聖書の教えを実践して一年過ごすという内容
実際は、1年とちょこっと延長といった具合でしたが
なかなか面白い話しがいっぱいでありました
日記の体なため、さほどに体系建てられているような
そういう印象はなく、淡々と、さりとて、
だんだんと信心を覚えていくといったらいいのか、
教化されるといったらいいのか、ものの考え方が変わってくる
その機微みたいなのも読み取れて
非常に興味深い、とても面白い本でありました

不勉強なため、ユダヤ教とキリスト教の区別も
よくよくついていない状態で読み始めたため、
このあたりの勉強をしておくと
より一層楽しめたんじゃないだろうか、そういった、
かなり細かなというか、原典とする聖書の数が多くて
なんとか伝とか、なんとか記とか、旧約聖書の様々なジャンルが
あれこれと出てきて、そしてそれらを守る人々というか
いわゆる、そういったコミュニティ、派閥といったグループについても
接近したり、説教を聴いたりと
精力的な内容となっておりまして、非常に面白い
単純に、現代のNYにおける宗教観を見て歩くといった
物見遊山的な遊び方も楽しめるのであります

それぞれの、主義思想といっていいのか、
聖書の読み解き方が、非常に丁寧に語られているので、
実践してみて、おかしいといったこともしばしば見られるけど、
それらには、独自の解釈や、現代の解釈というのが添えられて
なんかためになるというか、宗教の原理というのか、
聖書の教えにはおかしなところはないといっても
差し支えないんじゃないかしらと
思わされるほど見事であります

なぜそうなったのかという部分についても、
神が決めたのでといわれればそれまでながら、
決してテケトーに決められたり、
決められたことが間違っているというわけではないといった
そういう内容が、非常にこと細かく書かれていて
信憑性といったらいいのか、
信じるということを思い知らされるのでありました

しかし、存外生きていけるというか、
全てを常に守ることはできないにしても、
守ろうという気持ちが、道徳や広い心の発掘や生育に
一役かっていたように思える内容は
なかなか、目を見張ることがありまして
ちょっと、ユダヤ教の勉強しないとななどと
先日の、ダビデの本もよろしく思うのでありました