CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【マンガ】幽霊塔

2015-06-02 21:50:00 | 読書感想文とか読み物レビウー
いまさらながら、スペリオールで連載されていました、
ミステリー漫画、幽霊塔のレビウというか
感想文であります
なかなか面白かった
作者の有名前作である、医龍は読んでないので
絵が綺麗な人だなというイメージしかありませんでしたが
今回も、その絵に加えて、なかなか
業の深いというか、積まされる内容で
読み応えたっぷりでありました

テーマとして、最初はてっきり
古臭い趣味というか、いわゆるカストリ系のそれで
ニッチな趣味趣向、マニア的な性癖とかを
なんというか、昭和レトロで見せる感じかしら
なんて軽く思っていたわけですが、
実際はもっと深くて、いわゆるジェンダーを取り扱った
これまた、社会派だなとちょっと
読みながら舌をまいたというか、
うなってしまった次第でありました
軽々しく語れるそれではなかった
そういうイメージであります

隔週発売雑誌だから、連載で追ってたときは
結構長い間やってるなと感じていましたが
単行本で読むとあっさり10巻未満ということで
また、まとめて読むと非常に面白いというか
濃密でありまして
全体の流れもさることながら
私の好きな、あの頃の思想風景もたぶんに見えて、
それでいながら、日本の村落におけるタブーだとか
まぁ、見事にミステリというか、
金田一耕助シリーズのような感じが
ふんだんに楽しめてよかったのでありました
こういう雰囲気だけでも
十二分に面白いと感じるのであります

漫画ならではといえばいいか、
ファンタジー色も違和感なくというか、
絵がうまいから、あれあれと読まされてしまって
倒錯したキャラクタしかいないという状況もあいまって
なんか、すべてが時代錯誤めいた面白さといったらいいか
ともかく、ドがつくはまり方をしたのでありました
すげぇ面白かったんだ
太一が女装して、その独白というかあのなりようが
たまらなく面白かったのであります

そんなわけで、大変秀逸な漫画だったと思うものの
ドラマにするには難しいし、
アニメにするようなものでもないしと
映像化はないだろうと、いかにも
漫画で読んでよかったという物語に
大変感激というか、楽しめたというお話でありました

最後のジェンダーがクロスした締めのシーンは
予定調和とはいえ、最高に決まっていると
思わされるのであります