半泥子と楽山堂「慾袋」の謎を追う 著:川喜田 敦
川喜田半泥子の謎に迫った本でした
子孫というか、孫にあたる著者が、半泥子の生きざまを追いかけながら、
「慾袋」という伊賀水指の謎を解明していくといった、
ノンフィクション系の本でありました
非常に面白い、特に、現代陶芸に興味がある身分としては
この半泥子作品について語るというのは
きわめて興味深いところでありました
謎としては、代表作とされる「慾袋」という作品が、
実は半泥子の作品じゃないのではと
そういう疑問が浮かんできたところから始まっていまして、
この研究によって、それまで信じられてきた定説が
相当に覆ったということもあった様子で、
きわめて興味深いところであります
個人的に、慾袋について、古田織部展を熱田神宮あたりで見たときに
展示してあるものを拝見したように記憶しているんだが、
桃山時代の「破袋」の模倣作としての面白さが、
この本を読むと、より理解できるといったところでありました
実際に、本物を見たときに、
「破袋」だと感じるのだけど、
言われてみれば、形とかずいぶん違うのでありまして、
また、慾袋随一の部分である、直しとそこに彩られた青海波が、
今回の謎の1つであるというのも面白いところでありました
題にあるとおり、楽山堂という謎が関わっていまして、
ひも解いていくと、京都で直しを専門にされている職人さんだったようで、
この方の創意工夫により、あの青海波紋ができて、
ひときわ美しくといえばいいか、半泥子の言葉を借りれば
これによって、作品が一等上がったわけでありました
この楽山堂さんの生い立ちについて、かなり文量が割かれていまして、
そのすごさといえばいいか、役割の大きさについて
目を開かされるようでもありました
ともあれ、現代陶芸に興味がないと、
そうなのね、と思われがちな内容ながら
個人的には、半泥子って、名前は聞いていたけども
より一層すげぇ人だったんだなと
その半生を知るのにも役立つ一冊でありました
銀行員だったと聞いていましたが、
おそらくは、そういう問題でなく、天才であったのだなと
それを思うに十分な内容で
きわめて面白い、この人ありだなと思える
いい本を読んだのであります
川喜田半泥子の謎に迫った本でした
子孫というか、孫にあたる著者が、半泥子の生きざまを追いかけながら、
「慾袋」という伊賀水指の謎を解明していくといった、
ノンフィクション系の本でありました
非常に面白い、特に、現代陶芸に興味がある身分としては
この半泥子作品について語るというのは
きわめて興味深いところでありました
謎としては、代表作とされる「慾袋」という作品が、
実は半泥子の作品じゃないのではと
そういう疑問が浮かんできたところから始まっていまして、
この研究によって、それまで信じられてきた定説が
相当に覆ったということもあった様子で、
きわめて興味深いところであります
個人的に、慾袋について、古田織部展を熱田神宮あたりで見たときに
展示してあるものを拝見したように記憶しているんだが、
桃山時代の「破袋」の模倣作としての面白さが、
この本を読むと、より理解できるといったところでありました
実際に、本物を見たときに、
「破袋」だと感じるのだけど、
言われてみれば、形とかずいぶん違うのでありまして、
また、慾袋随一の部分である、直しとそこに彩られた青海波が、
今回の謎の1つであるというのも面白いところでありました
題にあるとおり、楽山堂という謎が関わっていまして、
ひも解いていくと、京都で直しを専門にされている職人さんだったようで、
この方の創意工夫により、あの青海波紋ができて、
ひときわ美しくといえばいいか、半泥子の言葉を借りれば
これによって、作品が一等上がったわけでありました
この楽山堂さんの生い立ちについて、かなり文量が割かれていまして、
そのすごさといえばいいか、役割の大きさについて
目を開かされるようでもありました
ともあれ、現代陶芸に興味がないと、
そうなのね、と思われがちな内容ながら
個人的には、半泥子って、名前は聞いていたけども
より一層すげぇ人だったんだなと
その半生を知るのにも役立つ一冊でありました
銀行員だったと聞いていましたが、
おそらくは、そういう問題でなく、天才であったのだなと
それを思うに十分な内容で
きわめて面白い、この人ありだなと思える
いい本を読んだのであります