CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

おんな城主 直虎  死の帳面

2017-07-16 23:30:00 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」
視聴完了していました
かなり面白い回だったといってしまいたい
直虎というよりも、今川を支えた寿桂尼の
外伝のようなできばえで、実に見事でありました

あの時分の今川の状態を
近隣諸国の関係とあわせて説明しながら、
寿桂尼のすごさを理解させるという
大変すばらしい構成でありまして、
本当にもう、あの尼がいなかったら
あのあたりはどうなってたんだろうかなと思わされるばかりでありました
実際それくらいすごかったんだろうけども、
なかなか感慨深い内容であります

氏直のひどさもさることながら、
弱っている寿桂尼に対して、
できることが演奏であったりするのが、
彼のよいところでもあり、彼そのものだなという感じもして
なんといったらいいか、
あれによって、夢を見られたというのがまた
素晴らしいことでもあると、
あの今川が輝かしかった頃のシーンは
ぐっとくる演出だったと思うのであります
しれっと、新録で昇太が出てたけども
やっぱりセリフなしという徹底っぷりにも
なかなか感心してしまったのでありました

しかし、信玄坊主のおびえっぷりというか
あのやりとりといい、珍しく幻庵が出てきたりとか
関東の面白さがぎゅっと詰まってて
なかなかどうして、楽しく見られたと思うのであります
さらに、その流れからの、直虎抹殺指令が素晴らしくて
次週からどうするやら、楽しみにしたいと思うのでありました

今回の副題が、あの帳面から
デスノートだったのかと、うちのおやじに指摘されるまで
まったく気づけなかったのでありますが
なかなか、すごいなと思い知ったというか
してやられたと感じたりしたのでありましたとさ

【ドラマ】みをつくし料理帖

2017-07-13 20:17:17 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりの時代劇だと楽しみにして見守りました
まるで少女マンガのようだと思いつつも、
毎週旨そうな食事とともに、
いいドラマだと、しみじみ感嘆した次第であります

最終回を迎える前に、
この調子だと、若旦那の件と登龍楼の件は
絶対解決せんだろうなと思っていたら、
まさかの、次シーズンがありますよといわぬばかりの終わりに
ちょっと肩透かしという感じだったのでありますけども
それはそれ、毎回いいドラマを楽しめた
非常に良作だったとメモっておきたいのであります

話の筋と料理とのバランスが絶妙だったというか、
昨今流行の、とりあえず旨そうな飯出しておけばいいやみたいな
そういうところがまったくなくて、
さりとて、懐かしい美味しんぼとか、味っ子みたいに
料理ががっつりメインのお話でもなく、
人情話と、ほどよく料理が関わってくるというのが
まぁ、なかなか飽きのない内容でよかった
そもそも演者がみんな上手いのも素晴らしかったと
思ったりなのであります

ちょっと澪が凄すぎるというか、
あまりにも超人的すぎるなと思わなくもなかったけども、
それはおいといて、遊郭ともやりとりのあたりもよかったし、
ハモ料理の話にえらい笑わせてもらったりしながら
しんみりしたり、感動したりと
いやー、面白かったなと素直に思えるドラマでありました

森山未來がまた、いい味だしているというか
しばらく見ない間に、物凄く演技に深みというか
上手いなぁと、感動させられてしまったのでありますけども
黒木華ともども、素晴らしいなと感じた次第でありました

褒めるばっかりで、何がという話もできないのですが
ともかく、楽しんだのでメモっておこうと
思うのであります

【読書】神の守り人 帰還編

2017-07-12 22:24:28 | 読書感想文とか読み物レビウー
神の守り人 帰還編  作:上橋 菜穂子

ちょっと間が空いてしまいましたが、
ようやく、図書館の順番が廻ってきたので読んだと
そんな次第であります、実際には、いつものシリーズではなくて、
文庫本のほうで読んだので、感想が異なる可能性もあるのですが
ともあれ、物語としては、題名のものを間違いなく読んだのであります

このあたりは、今年の初めにやっていたドラマの通りでありまして、
非常に面白く読めたのであります
だいぶ、ドラマのほうとは話が違うともわかっていながらも、
殺戮の神を降ろした少女との付き合いというか、
どうしていくかというところの物語で、
大きな、国の喧騒に巻き込まれながら、そういうことではなく
もっと、人、一人としてどうかと
そこに落とし込もうとしたバルサの活躍が見られて
まぁ、なかなかどうして、凄い楽しかったのでありました

今回も、バルサの鬼のような強さが光っていまして、
殺陣の描写もきわめて充実していて、読んでいてたまらなかったのであります
ナイフのような短剣との戦いや、相手を転がしたと思ったところから、
投げ刀に襲われるだとか、いちいちかっこいい戦いっぷりに
こっちのほうでも大満足だったのであります
忍者っぽいといってはなんでありますが、
物語上、陰の存在と呼ばれていたカシャルという職業人というか、
そういう生業の生き様が、一種卑怯ともいえる戦法で戦うというのが
物凄く面白く読めたのであります
これはなかなか、男の子にたまらない感じであります

とはいえ、このシリーズに共通する、人間の成長について、
バルサとのかかわりで、幼い心に、自分なりの善悪を見出すという
大変な大事をなすところが、物語最大の見せ所でありまして
この説得力というか、そうでありたいということを
強く肯定されるかのような物語に
嘆息を見舞うのでありました

大変楽しく読んで、タルの一族や、ロタの国の話は
決して綺麗に解決したわけではないけども、
バルサを初めとした、人間それぞれの中では
不思議と、一区切りがついたかのような終わりに
なんとも、納得して読み終えたと
そんな按配だったのでありました
大変面白かった、いいシリーズだ

【読書】台灣の開祖 国姓爺鄭成功

2017-07-11 22:03:05 | 読書感想文とか読み物レビウー
台灣の開祖 国姓爺鄭成功  作:森本 繁

ちょっと前に続いて、個人的好奇心にそそられて
鄭成功の小説を読みました
あとがきにありましたが、鄭成功を描いた小説は
日本語ものでは大変少なくて、この本はそんな逆風の中、
かなり史実に基づいて書いたとのことで、
先日読んだ、教科書的なものと内容も一致してて
面白いというか、また勉強になったと思ったのであります
そういう意味では、小説というよりも
伝記というのに近いとも思われるのであります

平戸での生まれ、父鄭芝龍を含む、鄭一族の様々な紹介、
そして、鄭成功の人となり、成したこと
これらが、本当にわずかな会話が挟まるだけの
小説というか、読み物として進むというもので
興味深いし、非常に面白かったのでありました

小説らしさというか、物語として面白いのは
やっぱり、一番の見せ場といってもよい
オランダとの台灣戦、プロヴィンティア城、ゼーランジャ城での
攻防が、ほぼ一方的だったのはともかくとして、
勝ち戦は面白いと思わされたのであります

これ以外にも、南京戦で勝ちそうだったというのが
案外といっていいのか、凄いことだなと衝撃を受けたのでありまして、
それが成されていたら、台灣はどうなっていたのかと
小説上は、さも勝てそうな雰囲気でありましたが、
実際はそれほどでもなかったのかもなぁと
想像したりして、なかなか楽しめたのでありました
にわかに、この時代というか、鄭成功まわりの知識がついたので
楽しくて仕方ないのでありますな

小説としてというか、伝記として立派なのは、
鄭成功のよくない部分もしっかりと描いていたところでありまして、
そのあたりが、説明的すぎるせいか、小説っぽくない
その印象をつけているようでもありますけど
朱子学に傾倒していたために、その弊害部分も多かった
それにより、倒れざるを得なかったというのも
ひとつわかりやすいところだなと
しみじみ思わされたのでありました

中国という国といったらいいのか、あの杓子定規さに
憧れるものの、実際にいると煙たがるというあたり
なんというか、いかにも人間らしいなと
微笑ましいといっていいか、楽しく読めてしまうのであります
自分にも、省みたい歴史の知恵というか
肖像だなと思えてならぬのでありました

と、そんなわけで、なんのこっちゃわからない感想だけども
結構気を入れて読んで、そして楽しめたと
個人的な興味が、様々なことを彩ってくれるのだと
改めて思い知った読書になったのであります

【読書】吉兆 湯木貞一 料理の道

2017-07-10 20:57:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
吉兆 湯木貞一 料理の道  著:末廣 幸代

なんとなし手にとってしまったのであります
超有名日本料理店の吉兆、その創始者といったらいいのか、
一流の文化人であり、料理人であった湯木貞一氏について
伝記めいた本でありました

内容は、湯木さんの生涯をおった内容で
それぞれのターニングポイントや、生い立ちの物語、
そして茶人として、様々な人と出会っていく
交流や、その縁がいくつも出てきた
非常に面白いというか、興味深い内容でありました
一流の文化人というのは、こうやって作られていくというか
文化人になっていくのだなと、感心しきりなのであります

料理人として一流となるため、
一時は実家を出ていくだとか、様々な人生模様もあるけども
それ以上に、茶道との出会いが衝撃だったようで、
そこを発端にして、料理への取り組みが変わり
独自の料理を、懐石を、もてなしを作り上げていくという
たゆまぬ努力が見られるところが
凄いところでありました

有名茶人というか、文化人という人が、
たいてい財界にも顔がきいたりするというのが、
そういう役目を担っているというか、
茶がつなげていく交流が様々に垣間見られるといったらいいんだろうか
今でもこういうものが続いているのか
不思議でならないのでありますけども、
茶の湯の魅力について、考えさせられるのでありました

個人的にきわめて興味深いと思うところは
やっぱり、茶器をどうして集めてきたかの部分でありまして
これはなかなかに楽しくて、志野の広沢を始め、
名品の数々を少しずつ手に入れていくあたり、
そのための工面がどうなされたかのあたりが
ちょっとだけ出てきて、凄く興味をそそられたわけであります
この覚悟が私にはないのだなと
改めて思い知るのである

湯木さんは使うために、これらの茶器を手に入れていたというわけなので
ここは、非常に納得というか、そうありたいと思うものの
こういったもののやりとりが、当然のように
この茶人界のあいだで、持ちまわっていたりしたようで
人の物をちょっと借りていくと、勝手にもっていってしまったりとか
そういうことがまかり通ってしまうのもまた、
恐ろしいところだと思うのでありました
知り合いの骨董収集家が、似たようなことをされたと言っていたので
一種、これはお約束というか、世間の常識とは
異なるものなのかもしれないとか思わされたのでありました

この本の本質というか、狙いのところは
日本料理への貢献、とりわけ、文化へと昇華させた
この功績にあるわけですが、
それよりも、人間味の部分を紹介する記述や、
茶事、茶器にまつわるエピソードが面白いなと読んだ
そういう読書でありました

おんな城主 直虎  気賀を我が手に

2017-07-09 20:49:09 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」
視聴完了であります
二転三転しながら、結局うまいこと城が落ちてきたと
そんな按配のお話でありました
いまさらながら、当主ではあるけど、城主ではなかったんだなと
思い知ってしまったわけでありますが、
当時城持ちの郎党になろうと思うと
大変だったんだろうなと、ぼんやり思ったりしつつ
そのあたり、もう少し描いてほしかったというか
城主になるということが、あんな形でいいのかどうか
考えてしまったのであります
勝手に城持ちの身分になって、いいもんなんだろうかしらと
不思議に感じるんだが、どうなんだろう

内容としては、あっちこっちで、城主に待望されて
やってみようとしたら、頓挫してと
なんか、地元の地方選挙に鳴り物入りした
可哀想な人という感じでもありましたが、
なんだかんだと、うまいこと転がってきたりするあたり
凄いものだなというお話であります
実際は、あんな感じだったら、もっと何人か
すぐに名乗りをあげてくるんじゃねぇかなと
思うんだけどもどうなんだろうかしら

しかし、メッセージがまっすぐで伝わりやすいというか
いい話だなと思わされるところに、
散々パラ、様々なドラマ、物語で語られている通りに、
自分の居場所は、自分で作るしかないのだという
これが、なかなかどうして、龍雲丸も含めて
胸に沁みるように感じるのが、年齢のせいでありましょうか
そうなんだよねと、つくづく感じるのでありました

珍しく、井伊が一致団結しての解決で
非常に面白かったわけでありますけども、
次回で、いよいよ、寿桂尼がいなくなるようだし、
今川の崩壊が始まると思えば、
これからまたまた、楽しみであるなと思わされるのでありました
しばらく、武田あたりに悩まされるんだろうか
どうなのかしらね

【読書】指輪物語  追補編

2017-07-08 17:21:10 | 読書感想文とか読み物レビウー
指輪物語 追補編  作:J.R.R.トールキン

おまけ、のような読み物でありました
これをもって、指輪物語が完結するというか、
その全容、詳細が理解できるという内容でありまして、
なんだろう、ある種、この本が、指輪物語を含む大きなファンタジー世界をまとめた
大切な本であるように思われたのでありました
正直、細かなところは読み飛ばしてしまったというか
理解できなかったのでありますが、
指輪物語の中核となった物語以前の伝説や、エルフ、ドワーフ、賢者のなりたち、
そういった挿話をいくつか紹介していて、これもなかなか
楽しく読めたのであります
指輪物語の後日談みたいなのもしっかり収録されているので、
読み終えた身分とすると、何かすっきりしたというか、
エピローグってやっぱり楽しいなと思わされるのであった

そんな、プロローグとエピローグの贅沢版というだけではなく、
いわゆる設定集の役目も担っている本でありまして
この詳細、精緻きわまりない設定の数々が
凄いなというか、こういうのが楽しさの本質であろうかなと
感心というか、ちょっと驚いた次第なのであります

一番は、エルフ語に関する記述でありまして、
この言語を英語に翻訳する際の注意点、また、発音や文字のなりたちなどなど
これって、架空の話というかものだったよなと
ちょっと、自分の思いが心配になってしまうほど、
えらい気の入れようで書かれていて、なんとも衝撃なのでありました
ここまで徹底している、こだわっていると
ある種病的なものを感じてしまうんだが、凄いことである

その他にも、辞書までついていたりしながら、
この世界のあらゆることが補完されていて、
まさに名前の通り、追補編でありまして、ファンは絶対読んでおかないといけない
そういう一冊なんだろうなと思い知った次第でありました
面白いというか、驚いたというのがふさわしい一冊ながら
なかなか、考えさせられたのであります
凄いことだわ本当にもう

この世界観を勉強して、より広げたりしながら
ファンタジーと呼ばれる分野が開拓されていったんだろうなと思うと
なんとも、不思議な気分というか、世界中のファンタジーヲタクにとって
金字塔と呼べばいいのか、聖書と呼べばいいのか、
これに反目する本なんかもきっと出ていたりするんだろうと
想像するだけで楽しそうなことなんだが、
ともあれ、読み終えて、全うしたと思ったのでありました

ETV特集「加藤一二三という男、ありけり。」

2017-07-06 22:10:09 | ドラマ映画テレビ感想
当然のようにして、見たのであります
ようやっと、連勝記録も止まって
ちょっと熱が冷めてきたんじゃないかと思われる
将棋界隈でありますが、
先日、本当に最後の対局が終わってしまった
加藤一二三九段について、NHKが半年密着取材したという
ステキな番組でありました

Eテレということもあって、実験的というか
見せ方が斬新すぎるなというところが
若干鼻についたんだけども、それはそれ、
内容の3分の1くらいは、以前にやってたノーナレの使いまわしでありましたが
十分に面白いドキュメンタリを見られたと
大変満足なのでありました

どうにも、最近将棋知らない人の間にも
人気というか、存在が浸透しているのだそうで
加藤先生も大変だなと思わされたのでありましたが、
先生の面白おかしい部分と、
将棋に対して、本当にどれほど真摯であったか、
そして、どのような棋士人生を歩んでいたかを
説教臭さや、説明、年表みたいなのではなく、
口伝かのように映像にしていたというのが
凄いまじめで、いい番組だなと感動したところでありました

エピソードの紹介には事欠かないというか、
面白いところはきりがない感じではあるけども、
天才として遺憾なく力を発揮していた頃、
その状況を渡辺竜王に語らせたりしたあたりが
凄いかっこいいというか、説得力を感じて
前のめりで見入ったのであります
当時、加藤先生は強すぎた、ただそれなんだというあたりが
内藤先生や、先崎先生なんかも交えて語らせていたのが
かっこよすぎちゃって素晴らしい

そうかと思うと、そこからが長いスランプといってもよい
名人戦から遠ざかる日々について、ここが
決して重たくならないけども、そして
ひとつのスランプだとか、ありていの言葉や単語で表さずに
加藤先生の内面描写だとか、当時の思うところを語らせることで
悩んでいたという事実が浮かび上がるようで
感動的でありました、さらにいうと、
そこからの、名人奪取で自宅にすぐ電話したという話
あれも一二三伝説のひとつでありますが、
ぐっとくる、いいエピソードだなと思わされたりしたのでありました

あとは、そこかしこで言われている
敬虔なクリスチャンであるという姿について、
また、初めて見たんだけども、家族の姿が印象的というか
なんとも微笑ましくもあり、家族が女ばっかだなというのに
衝撃を受けたりしながら、とても楽しく見守ることができたのでありました

升田、大山、米長、中原、谷川といった
私のような駆け出し将棋にわかには、垂涎の人たちとの戦いというか
その人たちからの加藤評が興味深いというか
かっこいいと思わされたり、うなぎ美味しそうだなとか、
ありていなことも思ったりしながら
本当に、とても充実した、加藤一二三先生を解説した番組でありました

将棋ファンとしても、ドキュメンタリ視聴者としても
とてもとても楽しめた、そう思うのであります

【ドラマ】アオゾラ カット

2017-07-05 22:00:22 | ドラマ映画テレビ感想
レビウしようかどうしようか
悩んでしまうようなドラマでありましたが、
地域ドラマ枠、NHK大阪が制作したドラマでありました
大阪で町の床屋をしている家族というか、
父と子の交流を描いていたわけでありますが
なかなか、展開が速いし、面白かったわけだが、
ドラマとしてどうだったかというと
うーん、なんて思ってしまったのだけども
なんだかんだ、楽しんだという話をメモっておくのであります

役者が凄いよかった

主役二人といっても過言ではない、先日の火花でも凄いなぁと
感心しきりでありました、林遣都さんが、
いつもどおりといえば、いつもどおりの感じなんだけども、
とっぽい兄ちゃんの役をうまいことというか、
同じ顔なのに、違う人に見えるという
役者さんだなと感心しきりな演技で見せてくれたかと思えば

父親役の吉田鋼太郎さんが、これまた、
だいぶ抑えた演技なのに、すげぇ楽しそうで
それでいて存在感たっぷりに見せてくれたと
この二人を眺めているだけで贅沢だなと思えるドラマだったと
そう感じたわけであります

終盤で、吉田さんが女装して出てきて、
凄いのりのりだったのが衝撃的というか
凄い役者さんだなと、改めて思い知らされたわけでありますが
ともかくなんだかんだ、楽しかったのでありました

話は全体的に、よくあるといってはなんだけども、
なんとなし、そうじゃないかと思わされる内容で、
可もなく不可もなくといったところでありましたが、
細かく挟んでくるしょーもないギャグなどが
なかなか好きで、クライマックスに何をもってくるかと思ったら
金本のそっくりさんが出てきて、
いや、なんだろう、金本の話拾うんだという
ストーリー上のよしあしとともに、そっくりさんを出オチで使った感じが
ドラマというか、もうなんだ
やったもん勝ちのようなつくりで笑ってしまったのでありました
あんなん反則やないか

と、そんなわけで、素直に楽しんでいないんじゃないかと
自分でも反省しつつ、それでもしっかり見て
なんだかんだ、楽しいと思えたんだから
よいドラマであったろうとメモっておこうと
つづるわけでありましたとさ
地方発ドラマは、話の筋が、一言ではあらわせないけども、
全部同じテンションというか、同じ展開に見えてしまうなと
NHKに苦言を投げたいとも書いておくのである
これがいいという層が厚いということなんだろうかな

【読書】鄭成功 南海を支配した一族

2017-07-04 21:20:41 | 読書感想文とか読み物レビウー
鄭成功 南海を支配した一族  著:奈良 修一

台灣に行く前に読んでおくべきだったかも
そう思ったりしましたが、そもそも
台灣に行かないと知ろうと思わなかった人物であります
鄭成功、台南の町にいくと、そこかしこに
彼の銅像が立っていまして、廟まであったり、
神様のように祀られた英雄なのであります

本では、この鄭成功のみならず、父親の鄭芝龍、
そして、息子の鄭経、孫、ひ孫と、鄭一族の辿った運命というか
生き方について、大変簡単に、教科書のごとく教えてくれるものでありました
久しぶりに、真面目に勉強をしたという気分であります
知りたいということに向き合うと、
こういう本を必然的に読むようになるんだなと
改めて、教科書というものについて考えがいたったんだが
それは余談である

さておき、時代としては明の頃、いわゆる倭寇と呼ばれている
海賊集団のひとつとして、長崎の平戸から台灣、金門のあたりを根城に
ぶいぶいいわせていた一族の一人に数えられるらしい
鄭芝龍という男が、日本人の妻をめとって、
この海賊稼業にせいをだしながら、成した子供が鄭成功でありましたと
そういうお話である

まったく知りませんでしたが、あの近松門左衛門の浄瑠璃にも
鄭成功を扱ったものがあるんだそうで、なかなか衝撃的
明の頃なので、徳川幕府がどうしたと、その頃、1600から1700までの間に、
一族の勃興があったようでありました

中国史について、特に近代はさっぱり詳しくないので
よくわかってませんでしたが、明が没落し、清が台頭するといった情勢、
この頃に、鄭一族、とりわけ、鄭成功は明に味方したというか
忠節を尽くして、清に反抗したというのが
英雄として称えられるところなんだそうである
朱子学的に、この主君に忠実であったというところが
物凄く評価されているのだそうでありまして、
敵である清の皇帝ですら、鄭成功の忠勤ぷりに
一目というか、尊敬を抱いていたというので
なかなか衝撃なのでありました

そういう、明の半分役人という地位でありながら、
オランダとあれこれ外交というか
戦争をしたりという中で、台灣をもぎ取り
気付いたら、鄭氏が台灣王としてオランダあたりには認識されていたと
なかなか衝撃的な内容だったようでありまして
歴史を感じたというか、なるほどなと
思わされたのでありました

このあたりが、本来の現地台灣人とは別に
大陸系として、倭寇上がりといっていいのか、海運で実力を示した人間が
台灣、それも台南、高雄といったところに入植して
国を開いていたというか、世界史の記録に現れたというのが
この頃であり、この人であったというのが興味深いところ、
台湾人の中で、鄭成功という人が、今、どのような位置にあるのか
凄い興味がわいてきたのでありますが
ともあれ、台灣のみならず東アジアの英雄の一人に数えてもおかしくない
英雄について物を知った読書でありました

【読書】指輪物語 王の帰還

2017-07-03 21:40:33 | 読書感想文とか読み物レビウー
指輪物語 王の帰還  作:J.R.R.トールキン

そして、いよいよ解決というか完結篇であります
結構時間かかってしまいましたが、無事、この長編ファンタジー古典を
読み終えたと、まずその満足感に浸りながら
なかなか楽しかったと思える最終でありました

帰ってきたアラゴルン、王とはつまり
アラゴルンのことであったというお話の前半と、
いよいよ目的を達することができるかと、
敵地に深く入り込んでいくフロドたち
この二つの冒険の終わりが描かれていたわけでありますが、
まぁ、正直なところ、アラゴルン側の話が
暗い、重い、絶望的と、読んでいてちっとも楽しくないというか
苦難と苦難と苦難といった具合で
大変、重苦しい読書となったのが印象的でありました
勝ったのか、負けたのかという話にすらならないというか
心弱き者が敵となったり、情けなくなっていったり、
味方と思ったものが絶望に負けていたりとか、
ともかく、本当にもう、苦戦もたいがいという感じで
戦って、なんだかんだ、勝ち進んでいるというか
がんばっているんだけども、彼らのほうでは
この大戦の趨勢を握れないということをわかったうえでの、
陽動戦みたいなことをしているからか
まぁ、なかなか読むのに骨が折れたのでありました

数々の王や仲間が倒れていくという描写のなか、
どうにかなるのか、ならないのかと思っていたところから
フロドたちの冒険に話が合わさると、とたんに面白くなるというか
彼らの苦難の道のほうが、わかりやすく読み進められて
なんとかがんばれと応援したくなるような様相でありました

最終的には、なんというか、それで終わりなのかと
ちょっと不思議に思うような完結だったのでありますけども
それはそれ、旅の目的が終末に届いたところで
なんとか、話は収束していくというのでありました

このあたりから、映画はどうだったか記憶にないことに気付いたんだが
ともかく、サムのおかげでフロドはがんばれたというか
むしろ、サムが立派だったというお話でありまして、
この印象は、映画でもそう思ったなと覚えているんだが
映画のその描き方はとても正しいといっていいのか、
本編では、その後がさらにあって、そこからの物語、
ホビットたちが、自分たちの村へと帰る冒険が
なんというか、あれこれ考えさせられるというか
最後の活劇で面白く読めたのでありました

描写として、すっかり戦争が板についてしまっている
ホビットの冒険者たちが、いく先々で、物騒な人だと思われるというのに
自分たちがすっかり戦争者になっていると気付いたりするシーンだとか
なかなか、印象深いというか、戦争はそういうものだなと
思わされるところがステキだと思ったわけですが
その後、フロドのとった行動と、行く末というのが
寂しいといっていいのか、そこをもってして
これは、次世代、サム、ピピン、メリーたちの物語の嚆矢でもあったんだなと
思わされたりして、なんとも深く感動したのでありました

個人的には、この頃になってしまうと、
ギムリやレゴラスといった初期の仲間があまり活躍しないのが
不満だったりしたのでありますが、
ホビットたちを主人公とした物語として読めば
彼らのいうような冒険譚であり、伝説であり、唄われるであろう物語だったんだなと
満足できたりしたのでありました
名作は読んでおくものだなと、改めて思ったりしつつ
ともかく、これを読み終えたという事業について
満足した次第なのであります

おんな城主 直虎  誰がために城はある

2017-07-02 22:16:30 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」
視聴完了であります
全国なのか、関東だけなのかわかりませんが、
世の中は都議会選挙一色のようなので、
時間変わったりして、なんだかなという感じでありましたが
無事楽しめたのでよしとするのでありました

今川からの仕置きが無事終わったと思ったら
その流れで次の難題がというお話
てっきり、あの材木を三河に自ら横流しとかして
酷いことするなぁというお話かと思ってたんだが
予想もせず、新しい城主がくるだのこないだのと
そういうお話になって、なかなか面白かった

村で諍いが起きて、なんだかんだというところに
仲裁と称して井伊が入るというのは、
なんだろうか、結構ヤクザものっぽい、
いわゆる戦国武将っぽい仕置きだよなと
ちょっと感心してしまったのでありますが
物語の流れでは仕方ないという感じだったのが
ちょっと残念でありました
まぁ、それは置いておけるほど、最終的には
新しいお城貰ったらよくない?という
なかなかステキな展開になったのが、わくわくできたのでありますけども
実際どうなるんだか、結構次回が楽しみなのであります

気賀の抵抗の仕方が、ちょっとあれで済まないレベルの
なかなか酷い話じゃないかと思ったりしたのでありますけども、
誰が捕まえたりとか、そういう仕置きがないまま
お城を建てられないと、やきもきしてるというところに
違和感を覚えてしまったんだが、そのおかげで、
直虎が、一休さんというか、大岡裁き的な解決を施すというのが
なかなか新鮮でもないが、このドラマの
いつものパターンに綺麗に入ったと
満足できたところ
なかなか、毎回大変そうだけども、少しずつ井伊の政治が
浸透していくような描写に
なにかと満足してるのでありましたとさ