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Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

フォークの コラムカット

2011-10-10 20:51:41 | Tacurino ロード 組立て
前回タクリーノの新しいロード サドルとステムのポジション出しを行いました
ステムの位置も決まったので フロントフォークのコラムカットをし ヘッド小物を
組付けてしまいます




前回ステムの位置決めをしました 最近のアヘッドタイプの
フォークコラムは余分な部分を切り落とす必要が有ります
これを一般的にコラムカットと呼んでいます






仮組してあったフロントフォークを外します
切り落とす部分に墨を入れました 右が必要の
ない部分です






切り口は直角に真っすぐ切る必要があります
そんな時にはこの道具 一般的にソーガイドと
呼ぶのかな? これをフォークコラムにセットします






コラムをカットするのは金属用のノコ カーボンには
ダイヤ粒子の刃を使いなさいと言いますが 細かな刃の
金ノコでも良いのじゃないかな






ソーガードに沿って金ノコを使うと 金属とは少し
手応えが違いますが 誰でも真っすぐ切れますよ




切り落としたのは 84 mm 重さは 28 g 有りました
結構重いですね






切り口にはバリが残っています ヤスリで面を整えましょう






軽くヤスリを当ててやるだけで良いですね 綺麗に
面が取れました





これからヘッド小物を取り付けます でも最近は多くの
ヘッド規格が有り 私でもぼーとしていたら 間違いなく
間違うでしょう このタクリーノのフレームは上下異径
ヘッド 折角だから寸法を測ってみましょう






上部のベアリングです ノギス読みで 外径 41.8 ミリ
内径 30.5 ミリです






下部のベアリングは 外径 51.8 ミリ 内径 40.0 ミリです

タクリーノのヘッドの構造は インテグラルと呼ばれ
ベアリングがフレーム内部に納まるタイプです 規格は
1-1/8 × ワンポイントファイブとか テンゴ と呼ばれる
奴ですね






さて寄り道が長くなりました ヘッドパーツを組付けましょう
フォークのベアリング受けや ベアリングのケースにグリスを
塗っておきます 腐食や錆の防止の為です






下のベアリングはフォークに差しておきます






フレームのベアリングカップにもグリスを 
上下共塗っておきます






フレームにフォークを差し込みます






上部ベアリングと割りカラーをコラムに差し込み
フレームの上部カップに装着します






ヘッドパーツの再上部のパーツを付けてヘッド小物は
終了 その上にステムの高さを決めるスペーサーを
入れます






ステムにも摩擦増強剤を使っておきましょう
ステムの上にもコラムの上端までのスペーサーを
入れます






アヘッド方式には コラムの中に左のスターナットを
打ち込みますが カーボンコラムでこれを使っては
いけません ネジを締めればコラムの中で広がり固定
される マルチプレッシャーアンカーを使います

これの役割はステムを上から押さえて ヘッドパーツの
玉当りを調整する為の物で ステムを固定するものでは
ありません





さてこれでヘッド回りは終了です コラムを少し長めに残したのは 今後の調整代です

コラムカット 簡単にさらっと記事にしたら良いのに色々と寄り道をして
くどい記事になってしまいました 色々と詰め込み過ぎましたね お疲れに
なったと思います ごめんなさい・・・ さて次の作業は B.B カップの取り付けかな?

コメント (11)
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昭和の香り

2011-10-09 20:58:07 | 自転車競技
何か昭和の時代が凄く古く聞こえてしまいますが 言ってもまだ
それ程前の事では無いですよね でもこれからお見せする写真なんて
何か映画に出てきそうです





私は今は兵庫県の宝塚市に自宅が有りますが 生まれて育ったのは兵庫県の尼崎市
その中でもこんな古い町並みの残る土地柄でした この写真は 1983 年頃で宝塚市へ
移る少し前だと思います この車に選手の自転車を積んで良く試合にも行きました

車に積んでいるロードは今でも大切にしている NATIONAL ナショナル ルーフキャリアは
VIVALO ビバロの日下さんに作ってもらったオーダー品 自転車が 4 台積める構造で
お願いした塗装は紫のメタリック 『木下君 こんな派手な色をキャリアに塗ったのは
初めてや 』 と日下さんが言ったのが思い出されます 1981 年の事だったかな・・・




そんな頃の写真 もう選手は辞めていました
これは 1980 年頃だったかな・・・





今でもお世話になっていますが 伊丹 N.C.C 街の自転車クラブのタイムトライアル
街中では出来ないので 京都の山奥まで移動して開催していた頃ですね 肌寒く感じる
10 月だったと思います

カスクと指切りの手袋 シューズは素足で履いていた時代です このシューズは CINELLI チネリ
カスクのアゴ紐はゴムバンド・・・ 落車したらなんの役にも立たないね まあ何もかぶらずに
走っていた時代ですから 無いよりましと言う事だったんですね

昭和の香り しますよね(笑)

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Tacurino ロード ポジション出し

2011-10-08 20:08:10 | Tacurino ロード 組立て
順調に作業が進んでいる Tacurino タクリーノのロードレーサー
まだフレームだけの状態ですが こんな状態でポジション出しを
します 普通は自転車が組み上がってからの仕事ですよね





友人が今乗っているロードレーサー COLNAGO コルナゴ この自転車のポジションに
不満が無いとの事なので このポジションを再現します その為に現状の形を寸法取り
しています 前輪の下に色々と有るのは 自転車を水平にする為のもの






各要所の寸法を測るのにレーザーレベルを使い
ハンガーの中心を基本に各寸法を取って行きます
この作業 事前に済ませておきました




じゃ新しいロード タクリーノのフレームをセットします
ここで大切な事は 自転車を水平に置くと言う事です






自転車の水平 これは前後同じサイズのホイールを
使うなら 前後のハブシャフトの中心を 水平にして
やれば その自転車は水平に置かれていると言う事です

水平なレーザー光線に 前後のハブ芯を合わせました






このレーザー水準器は 縦方向にも垂直にレーザー光が
飛び これはハンガー芯に合わせています






さてポジション出しの基準になるのは サドル位置
これを決めれば ハンドルの高さや距離も決める事が
出来ます

今回選択したサドルは Sell San Marco セラサンマルコの
ASPD アスピデ お尻の座りが良く前後に使い分けし易い
サドルですね








シートポストは DEDA デダの ZERO 100  アルミですが
軽量の部類に入るでしょう 実測 254 g でした






こう言うものってそのまま使うのでは無く 一度分解し
掃除をした後 必要な所にグリスを塗布してやれば良い
ですね グリスは Campagnolo LB 100 を選びました




用意が出来たサドル この 2 本締めのクランプは
良いですね 前後角の調整をシビアにするなら
1 本締めは避けた方が良いな




フレームにサドルを装着し レザーの水平光から
高さを決めていきます






これはサドルの後退寸法を求めています ハンガー芯から
33 mm が求める位置です






サドルの水平を見ています これは人に依りさまざま
ですが この友人の自転車の基本は水平からやや前下がり





今回躊躇無く作業を進めているのは 事前に図面と寸法を落としておいた これが有るから
ただ私は図面の勉強なんてした事がありません ヘタクソなんてコメントはお控え下さい
私がへこみますから・・・ はは




これでサドルの位置決めが出来ました さらっと書いて
いますが 実は結構時間の掛かる作業です






じゃ次はハンドルの高さを決めましょう
用意しているステムも DEDA ZERO 100 アルミの
綺麗なステムです






長さについては事前に色々と考え決めました
これはハンドルの形状も変りますし 全く同じ事の
再現は難しい部分です しかしクランプ位置、高さは
決める事は出来ます

やはりレーザーの水平光から寸法を追っています






さまざまなスペーサーを入れ替え 希望の高さに
セット出来ました






先に位置決めをしたサドル これを本決めしましょう






付属のカーボン製シートクランプ ボルトはチタンです
これのネジや金属部にもグリスを塗っておきましょう




カーボン用の摩擦増強剤 Tacx タックス
Carbon Assembly Compound カーボン アッセンブリー
コンパウンド と言う商品 今回初めて使ってみます






シートポストに塗ってみます コンパウンド特有の
ザラツキ感をあまり感じません






シートパイプの内部にも塗っておきましょう
シートクランプを付けます






先程高さを合わせた所にマスキングテープを貼って
おきましたので そこに合わせシートクランプを締め
付けます

このアルミポストに摩擦増強剤は必要ないのかも
分りませんが 付属のシートクランプがカーボンで
何か強度が無さそうだったので コンパウンドを
使いました






摩擦増強剤は今迄フィニッシュラインの ファイバー
グリップを使っていましたが 今回のタックスの方が
使い易いですね これで効果が有るなら言う事なしです





さてこれで基本的なポジション出しが終わりました 自転車やフレームを交換する度に
必要なポジション合わせ これは本当に大変な事です一流の選手でも大きな悩みだと
思います 今回ここまでシビアにしましたが これでも自転車が完成してからまだまだ
微調整は必要ですね 

さて、ステムの位置も決まったのでコラムを切ってしまいましょう 
次回はコラムカットの様子をご覧頂きます

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ロードフレーム ハンガータップとフェイスカット

2011-10-06 20:28:28 | Tacurino ロード 組立て
新しいロードを組む為の Tacurino タクリーノのカーボンフレーム COZMA
コズマ ハンガーシェルのタップ建てと面を揃えるフェイスカットを行います





タクリーノのカーボンモノコックフレーム COZMA コズマ ハンガーシェルには
アルミ素材が使われています






この様なフレームはクロモリの様に熱でハンガーシェルが
歪む事もなく メーカーに依ればハンガーは、浚(さら)えるな
と言う所も有ります 今回のフレーム フェイスに厚めに
塗料がのっています 微妙な処ですが念の為にタップと
面取りは行っておきましょう






色々な工具を揃えていますが さすがにハンガータップと
フェージングの工具までは持っていません こんな時は
後輩のお店でお世話になりましょう

しかし Campagnolo カンパニョーロの大道具 喉から手が
出る程欲しい物の一つですが 買えないですね・・・






さて作業はタップ建てから始めます 左右のネジに
工具をセットします このハンガーは JIS 規格






切削工具を使う時には必ず切削油を使います これは
凄く大切な事で怠ると刃の欠けや焼付けを起こす事が
有ります この切削油は ステンレスも豆腐の様に
切れるなんてふれこみ 道具の為にも良い選択だと
思います




丁寧に手応えを感じながら 切削を進めます






右のネジは奥まで浚えました カンパの工具の
切れ味は凄いですよ





反対側 左のネジも同じ手順でタップを建てました この写真を見て感じると思いますが
カンパの工具の精度って凄いですよ これだけ綺麗にフレームに建て込んでいるのはその証しですね






タップ建てが終わったので工具を外しましょう
左側です






右側も外し ハンガーの中を覗くと切子が残っています




中にこれだけの切削カスが残っていました 事前に
ハンガーわんを入れてみたら そんなに悪くない
手応えだったのですが やっておいて良かったですね








さて次の作業 フェイスカットを進めましょう
最初にする事は 工具を真っすぐセットする為の
ガイドをねじ込みます これを正確に装着する為にも
タップ建ての必要が有ります






これがフェイスサージングの道具 かなり良く切れる刃です






反対側にはスプリングを入れ道具を固定します
このスプリングが刃に一定の力を加えます

手応えと切削具合を確認しながら 面出しを進めます






右側が終わったので 道具を反転させ 左側に刃を
セットします




左側の面出しを行いますが 削り過ぎにはくれぐれも
注意が必要です




左右の面出しが終わったので 工具を外していきます






今回使ったカンパの工具 ネジのタップは上の写真の道具
フェイスカットには 下の写真の道具を使いました

Campagnolo カンパニョーロは切削工具から撤退しました
この素晴らしい切れ味の工具はもう手に入りません
残念ですね




今回お世話になった後輩のお店はこちら 兵庫県西宮市に
有る N.R.S ニュートラル レーシング サービス ハシモト
腕は一流のプロ・メカニックです H.P 【 N.R.S ハシモト 】

私が国体の監督やメカニックをしていた頃の選手で
自転車に関連する知識は大変豊富で良く勉強をしていますよ






う~ん 見違える様に良くなったハンガー部
 
自分の自転車ならここまでしませんが 友人に
任された自転車 少しの落ち度も無い様 隅々まで
気配りをし仕上げたいですね





さてこの後の作業 友人の現在の自転車のポジションは正確に計測し図面に
数字を落としてあります 今回のロードもそれを再現します、それを見据えて
作業手順を考えます 

まず普通はしないサドルのポジション出しを先にやってしまいましょう さて
この段階でどの様にセットするのか お楽しみに・・・

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タクリーノ フレーム 付属ヘッドパーツ

2011-10-05 20:13:35 | Tacurino ロード 組立て
Tacurino タクリーノのロード用カーボンフレームのヘッドは上下異径ヘッド
それのヘッド小物が付属してきます そのヘッドパーツを仮付けしてみます






このヘッド小物がフレームと一緒に梱包されている
付属の小物です






何処かに品番がないかと探しましたが 下用のベアリングの
ケースに文字が書かれています メモ程度に控えておきましょう






タクリーノの資料では 下の口径は 52mm






上が 42mm との記載があります この小物を
仮に装着しフロントフォークを取り付けてしまいます

メンテスタンドにセットする時その方がしっかりしますから・・






フレームのハンガー裏に付いているこのワイヤーリードも
座りが悪いので一度外します






特に難しい作業では有りません アーレンキーで
ネジを一本外すだけ




これでフレームの座りが良くなりました






じゃヘッド小物とフォークをフレームに取り付けます






フォークの下 ベアリング受けにシールドベアリングを
置きます 方向が有るので注意






そこにフレームのヘッドを納めます






上部ベアリングをフォークコラムへ差し込みます






アルミの割りカラーを入れ 一番上部のワンを装着




ステムは DEDA デダの物を用意しています






スペーサーの適当な物を入れ ステムも取り付けます






今回はフレームの整備をする為にフォークを固定
するだけなので スターナットは使わずステムのみ
締め込んでおきましょう




今回作業をしたヘッド回り フォークコラムのカットを
終えてからしっかりと取り付けますので その時新しい
グリスなどを塗布しましょう





今回フォークの取り付けや ハンガー下のワイヤーリードを外したのは この後の作業を
見込んでの事 さて次はハンガーシェルのタップ建て フェイスカットをやりましょう

コメント (5)
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