江戸東京博物館にて、2月9日の日に行ってきました。
この特別展は東京では20日までですが、予想以上の内容で是非にとお勧めしたくなるようなものでした。
そしてもし行かれることがあるのなら、大河ドラマでも江の母、そしてナレーションをしている鈴木保奈美さんが語る音声ガイドをご利用なさることもお勧めします。
歴史に詳しい人にとっては、もしかしたら語られる内容は知っていることばかりかもしれません。でも、情感たっぷりに語られるその語りに、ドラマと重ね合わせるというよりは、展示品に歴史の果てしない奥行きを感じさせたといえるでしょう。
そしてここの展示は凄く上手いと思いました。展示品から歴史の重みが本当に伝わってくるのです。
展示品は皆素晴らしく印象深かったものですから1つ1つに感想を述べてしまいそうです。でもそうもいかないので、その中からいくつか取り上げてみたいと思います。
何気に一人で感動していたものには、城址から出土した瓦などがあります。
安土城跡出土金箔軒丸瓦
大阪城跡出土金箔軒丸瓦
京都府聚楽第跡金箔瓦
安土城も消えて・・
その時の大阪城も消えて・・
聚楽第もない・・・。
そしてその跡からは瓦、すなわち崩れた瓦礫、栄光の過去の欠片ばかりが転がっていたのでした。これらの煤けた瓦は、過去のある時堂々とした城の一部で光り輝いていたのでした。
面白いと思ったのは「絵本太閤記」享和2年(1801年)の作品ですが、その名の通り美しい絵本で、さながら昔の漫画です。
日本人の漫画文化はそんな時代から・・・・
しみじみ~!
思わず泣きそうになってしまったのは、
「おみや辞世和歌懐紙」「瑞泉寺縁起絵巻」
どうも大河ドラマの影響で、私にとって豊臣秀次は成宮君のイメージになってしまいました。
絵巻には、その一族の女たちの公開処刑の場面が描かれています。立ち会った役人たちも皆泣いています。
惨い、むご過ぎます。
ところで書簡などを見ていると、昔の人はあの文字をどうして読みあうことが出来たのかと言う不思議さを感じてしまいます。
様々な戦国セレブたちの気さくな手紙。
例えば、秀吉などのちゃちゃ宛の、鶴松をくれぐれも冷やすなと心配する手紙など、やっと設けた世継を思う気持ちが伝わってきてしみじみとした気持ちになりました。
「___φ( ̄ ̄^ ̄ ̄*)ふむふむ・・・」と感心したのは・・・(夫のパソコンって、頼みもしないのに絵文字が出るのよね。まっ、たまにはそのままにしておこう。)「イエズス会日本通信」。
日本の様子が報告されていて、その中には賤ヶ岳の戦いの様子、柴田勝家や市の最後の様子なども記されているのだそうです。
文字はポルトガル語なのでしょうか。英語でもないのでさっぱり解りませんが、世界と繋がっていた戦国の日本を感じました。
やはりきりなく語ってしまいそうなので、この辺で終わりにしたいと思いますが、最後にこれだけは取り上げたい展示品は「崇源院宮殿」です。
この宮殿は、江の位牌を安置していたものでとても素晴らしいです。
これを作った忠長の気持ち・・・・
ラストのこの展示品に入る保奈美さんの解説は、本当にドラマの終わりを思わせて、また江という女性の波乱に満ちた人生に思いが飛び、思わず涙が目に滲みました。
美術館にて思わず涙ということは、泣き虫の私でも稀な事であるので自分でもたじろぎましたが、一緒に行った人が
「「思わず泣いてしまった。」と言ってきたので、私だけではなかったのだと安心しました。
戦国セレブたちの肖像画たち
賤ヶ岳合戦図屏風
姉川合戦図屏風
聚楽第行幸図屏風
テレビやネットで見たりして、なんとなく初めて見たものではないような親しみを感じてしまいましたが、実際に見るのは初めてのものばかりです。
本物に触れるといくという事は、やはり素敵な事だなと思いました。
見ごたえ充分!トップにも書きましたが、お勧めです!
←ここにははじめて行きましたが、常設展なんかにも興味あり。いつか常設展巡りをしたいなと思案中。