森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

さよならを意識した夏

2015-09-13 17:44:48 | 梢は歌う(日記)

そろそろ今年の夏のオマトメ日記をぼちぼちしていきたいと思います。

トップ画像は、記事とは全く関係のないベランダにやって来たお客様です。ベランダには水も緑もあるので時々、鳥や虫などがやってきますが、鳥などは部屋の中の影が動くだけで去って行ってしまうので、カメラに写すのはなかなか難しい事なのです。

山鳩さんは、結構図々しいのかも ^^

 

※         ※         ※

 

記憶の沼の底から」と言う記事の中で

>あっ、そうそう。このお盆休みの最中には夫にとって、そして私にとっても凄く大変な事がありました。

と書きました。そのお話です。

 

でもその前に、いかにも私らしい前振りです。

 

父の三回忌の時、お食事をしたお部屋で一族で集合写真を撮りました。私のカメラで撮った分はすこぶる私がよく映っていて、そう言う時は、見たくないと言ったとしても

「ほらっ、見て―。私、可愛い?〈アホですね^^:〉」と無理やり夫に見せるのが常なのでした。

でも私、その写真が凄く気になってしまって、彼には見せなかったのです。

それは私以外もみなよく映っている良い写真でした。ただ、夫の口の所に白い何かが写り込んでいなければなのです。

 

今時のデジカメは優秀で、その時の埃やちょっとした光なども映しこんでしまうのは知っています。だから、彼の口元に≠のように写った小さな長方形の白い影も、そのようなものだと思うのです。

 

でもね、三回忌でしょう。夫にだけでしょう。

なんだかね、私は父に、「気を付けろ。」って言われているような気がしてならなかったんですよね。

 

その集合写真の中に映っている一族の男たちの中で、タバコを吸っているのは夫だけだったんです。

父は肺がんで亡くなりました。

長期にわたる喫煙が、その病気を自分の体に招き入れたのです。

その父からのメッセージのように感じて仕方がなかったのでした。

それは5月の事です。

 

それから程なくして、私は彼の真夜中にする咳が気になるようになりました。もともと彼は良く咳をする人なのです。でも彼が真夜中にする咳は、なんていうか、非常に乾いたような咳だったのです。

嫌味のように繰り返す、私からの「たばこ止めたら」と言う言葉の攻撃。

でもなんたって、一緒に生きてきた時間も長いもので、彼の方も私の言葉攻撃には負けません。

 

でも毎晩、寝てかなり経ってからする咳・・・・・・

ああ、気になるなあ。

そう言ってもかなり眠りが深い時にその咳をしているみたいで、彼には全く自覚がない事で、だからそれだけで病院に行くなどと言う事はなかったのです。

「パパが変な咳をするのよ。たばこ止めてもらいたいわ。」などと姑に告げ口しても、全く意味もない事だし。

 

それで私は言いました。

「会社でやってくれる健康診断はいつなの。何気に、私それを待ってるんだ。」

それでスルーなら、それで良いのです。もう写真の事も真夜中の咳の事も気にすることはないのですから。

 

まだ長くなりそうなので、続きは次回に。

 

「記憶の沼の底から」の中でも

>「あっ、そうそう」と言っているくらいなので、差し迫った何かではないとご推察ください。

〈・・・・でも、本当は差し迫った何かになってしまうかと、数日ドキドキしていました。〉

と書いているように、ドラマチックかつ悲劇的オチにはなりません。

あっ、でもですね、悲劇的展開なんかなくても、私にはほんのちょっとだけドラマチックな夏だったのです。

 

 

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そっと近づいて撮ったら、汚れた網戸が・・・(/_;)

コメント (2)
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