・日光浴ノート2020 《湯滝・小滝・泉門池》の続きです。
泉門池から戦場ヶ原のヨシの原を抜けて光徳に向かいました。
2015年も同じ道を歩きました。ただあの時は道を間違えて引き返したために、夕闇が迫っていたのです。初めてきた場所で、目の前に広がっている野原がどこまで続くかまるっきり分かっていませんでした。本当に日が傾いていく事に不安を感じていました。それなのに、そんな時でさえその風景の美しさを、無視するわけにはいかなかった私たちでした。→日光浴ノート☆日没前の湿原&ホテル(2015年10月11日に投稿)
今度は午後3時前で、そしてここを抜けたらもう日光駅に向かうのです。
名残惜しいと思いつつ、この風景を楽しみました。
だいたい元々この15日と16日は、天気予報では雨時々曇りだったのですよ。
でも「きっと平気よ。『時々曇り』がずっと続くに違いないわ。」と、私はお気楽に思っていたのです。なぜなら何故か、星子さんとのお出掛けはお天気に恵まれる事が多いのです。確かに天気予報は無視などせず、リュックの中にはしっかりと雨対策グッズが入っていました。だけど嬉しい事に、無駄なお荷物となりました。
「時々曇り」どころか、ずっと晴天だったのです!!
最後の下の写真は、後でこの赤い実が何かを調べようと歩きながら撮ったようなもので、何も考え無しと言うような写真になってしまいました。折しも私のスマホはちょうど充電切れで、日光ではこの画像が最後になりました。
この赤い実のなっている木は「うめもどき」と言うらしいですよ。
そして今、この湿原も、そして国道に出た後のそこから見える風景の中にも、このうめもどきの赤い実はあちらこちらにたくさん見る事が出来ました。今が一番の「うめもどきの季節」なのかも知れませんね。
ところで、この時の風景を私は動画で撮って、姉妹のグループラインに「リモート日光観光」と称して送ったのでした。
すると名都さんが、「この鈴の音はクマよけですか。」とお返事をくれました。
鈴の音と言われて、驚きました。送った時には気が付かないほどの小さな音で、家に帰ってから確認して初めて気が付きました。
風景を映すときに、リュックが揺れて鈴が鳴っていたのです。
それは広い湿原に吸い込まれるような寂しい音でした。
道を歩いている時には、「役に立たないんじゃないの、これ。」と言うくらい鈴の音は聞こえなかったのに、しっかり鳴っていたのですね。
「そうそう、クマよけの鈴だよ。」と私は名都さんに返事をしました。
普通のなんでもない会話です。
だけど私は、気が付いてくれた彼女に感謝したいような気持ちになりました。
小さな可愛らしい音でリンリンリンとなる鈴の音。遠くに見える青い山々。
それだけで、私は胸がいっぱいになってしまったからです。
何も意味などない事に、人はそこに意味を感じてしまう生き物なのだと思います。
この鈴は2017年に愛子さんと星子さんと、そして私とで色違いのお揃いで買ったのでした。
その中に
>この三つのクマよけの鈴は「旅の仲間」の印になりました。
とあるのです。
今はいない愛子さんも、やはり「旅の仲間」なのだと、しみじみと思われたのでした。
16日の戦場ヶ原。今頃はもっと草紅葉とかしているのかしら。☆寂しく聞こえる鈴の音はクマよけの鈴の音です。 pic.twitter.com/O8DpJn1Ltr
— 霧島花子 (@kiriy2009) October 26, 2020