森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「モザイク・ラセン」を読みました。

2021-06-04 14:23:26 | 漫画・マンガ・まんが

5月に読んだ漫画の感想です。

図書館にあったので借りて読んだのですが、読み進めていくうちに、このコミックを私は持っていることに気がつきました。整理されていないでしまい込まれている私の漫画たち・・・・・

またやらねばならぬことを、見つけてしまったような気持ちになりました。

常に手に取れるように整理してあったならば、「あれが」この作品の冒頭なのだったのだと、迷う事もなかったのでした。

「あれが」と言うのは、この冒頭のシーンの美羅の夢のシーンです。

白い鳥の美羅に黒の鳥の姿の少年が叫びます。

「ミリディア~ン!!」と、最初は途切れるような小さな声で、だけどそれは毎夜々見るようになっていき、少年は美羅に助けを求めているのです。

断崖の上から叫ぶ少年のシーンに、くぎ付けでした。

なんだかワクワクしてー。

またはドキドキしてー。

これは1982年の作品で、私がまだ母になる前のものです。

この物語の全体を私は忘れていき、そしてこの冒頭のシーンだけが記憶の沼に残っていたのでした。

その後、私は多くの「好き」と出会いました。

そしてある時気がついたのです。

私の「好き」の底辺にあるものは、「誰かが何かを叫んでいる」なのではないかと。

それを想う時、いつもこの作品の冒頭のシーンを思い出してきた私です。

 

かと言って、この物語自体は、異世界ファンタジーもしくはSFです。

ただ異世界の黒の王の正体などを考えると、やはりファンタジー色が強いのかなと思います。美しく育った青年ラドリ・マッキャベリと美少女の美羅。

楽師たちの愛、王子の愛、そして二人の愛。それらがさりげなく冒険と戦いの合間に描かれていて、少女漫画の王道のような気もしましたが、望都氏が描くとそう感じさせない所が良いですね。

すっかり忘れていたから驚くことも出来たのですが、この作品には下半身が繋がった双子の兄弟が出てきます。兄は顔は醜いが知能があり、弟は顔が美しく「天羽」を呼び寄せる力がありますが知能が未発達なのです。この設定って・・・ !

これが「半神」に繋がっていくのだなと思うと、「わぁ~♪」と言う気持ちになりました。

だけどこの兄弟に起きた事を思うと・・・・ちょっと胸が痛かったです。

 

 

 

 

・・・・


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