森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「すずめの戸締り」

2022-12-26 03:06:07 | 映画

12月23日金曜日に、銀行周りのついでに観てきました。その映画の終わった時間に友達と待ち合わせをしてランチANDおしゃべりをして、その友と別れた後に銀行の長い列に並んで用を済ませ、買い物をして夕方帰って来たので、何がまたはどの部分がついでであったのかは不明ですが、金曜日は充実した一日であったことは間違いのない事でした。

見たい映画が数本ありましたが、もう年内に見に行くのはせいぜい1本くらい。

あまり人気がなかったのか、見たいと思っていた「ザリガニの鳴くところ」はあっという間に終わってしまいました。

最近は、劇場公開から配信までの間が短いので、1本選択となると、ドラマ系のやつはちょっと我慢して、映画館で見た方が良いなと思える作品をチョイスして、このアニメになったのでした。

なんたって、絵が美しいですから。

音楽も大好きなRADWIMPSですから。

 

それに近頃は、廃墟は少々のブームではないですか。

コロナの初め、東京での感染者の数が三ケタで震えていた頃、「廃墟展」と言う写真展がありました。

コロナにもめげずに行こうと思っていましたが、日付が合わなかったのと、やはり自粛の気持ちが働いて行けませんでした。

もちろん自分自身で、廃墟に行って写真を撮ろうなどとは思いません。特に学校や病院、絶対にダメでしょう。夜のなんてさらに無理と言うものです。

それでも他の方が撮った廃墟の写真を見る時、胸が締め付けられるような気がして、そして美しいと思ったりもするのでした。

なぜ人は廃墟に心惹かれるのでしょうか。

それはまた別のテーマだと思いますが、新海さんは、良い所に着眼しましたよね。

 

また彼の作品を見ると、いつも「自己犠牲」と言う四文字熟語が浮かんできてしまいます。

そしていつも思うのは、物語は単純のように見えて、まったくそうではないという点なんですね。

「天気の子」を見た時、私はちょっと驚きました。

既成の概念をぶっ飛ばす、そこには新しい考えがあったからです。ある意味、それが正しい考えなんだと思いました。

だけど微妙に共鳴しきれていない自分がいたのです。

 

だけどこの「すずめの戸締り」には、その新しい考えと言う微妙に共鳴しづらいものがなく、そのファンタジーを堪能しました。

 

意外と笑えます。

そう、私、けっこう声を出して笑っていました。なんたって、子供用いすが白い猫を追いかけて、町を走っているんですよ。わらっちゃいますよね、そのシーン。

そして最後は、やっぱりじわっと来て泣きました。

ファンタジーと言っても、描かれているのは3.11だったりするわけですから、決して軽いというわけではありません。

 

これもまた原作を読もうと思いました。

分かっちゃいるけれど、分かってないという部分もあるし、今度は文字で楽しみたいからです。

それに分からない事などは、年明けにネットぐるぐる検索もしてみようかとも思っています。

でもそんなに難しい事を考えなくても、(いや、テーマについては深く考えよう。)すずめとイケメン青年の草太とのお話は素敵なのよね。

登場人物はみな魅力的で、嫌な人は出てこない・・・・。

ロードムービーも楽しい。

 

だけど私、2日経った今は、下の白い猫型の神の事を思い出しては、ついつい泣きそうになってしまいます。

このダイジンと言う神は、あの「マドカ・マギカ」のアレ(名前忘れた^^)みたいに、まったく可愛らしくない存在にも見えたりするわけ。その正体は何か・・・・。

 

この画像の下は、あらすじなどは書いていませんが、ちょっとネタバレしています。

 

 

 

草太が、この猫の代わりに使命を果たすことになって、その時の苦しさと寂しさを語るじゃないですか。

きっとこのダイジンだって同じなんじゃないかなと思ってしまうのですよね。

同じでも、それがこの白い猫の神の仕事だから・・・・。

 

なんかやっぱり泣ける。

だけどつかの間の自由と楽しい時間があって良かったなと思えて、それが救いです。

 

この椅子も可愛い^^

だけど椅子のエピソード、ある種のパラドックス。ちょっと気になりました。

《追:後からいろいろ思い出し、またじわじわと来ています。

この物語には、2回、「うちの子になる」と言う言葉が出てきます。すずめの叔母さんの環さんがすずめに言うそれと、すずめがダイジンに言うそれ。

その対になっているかのような言葉には、また深い意味があったのだと思いました。

子供は親が大好きで、また飼われている生き物たちも、飼い主が大好きで、その愛を疑いません。たぶん動物たちは死ぬまで疑わないのではないかと思うのですが、それは置いといて、子供たちは愛だけではないのだと気がついた時に・・・・

どんなにやんちゃな素振りをしていても、ダイジンはすずめが自分の事を好きだと信じていたのですよね。だけど(勘違いから)自分を苦しませ続けるダイジンに嫌いだと告げたすずめ。その時ダイジンは見る見るうちに萎れてしまうじゃないですか。

そしてのちに、誤解が解けて「ありがとう」の一言で復活。

さりげなく織り込まれているものに、また泣いています。》

 

そしてやっぱり綺麗・・・・。


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