8月に読んだ漫画です。
「夏を楽しむ その2」、ホラーを読む・・・・なんちゃって。
山岸涼子氏の描くホラーは、本当に怖くてそして強く印象に残るものばかりのような気がします。
表題の
「汐の声」をはじめ、「天鳥船(あめのとりふね)」「八百比丘尼」「笛吹き童子」「蛭子」「鬼」。
この中の「八百比丘尼」は、以前雑誌に掲載されたときに読んだことがあるもので、とっても後味の悪い(褒めています)良作です。
すべては人のせいで自分は何もなさずに文句ばっかり。そんな自分に素敵なことが起きるはずもないのに。起きたとしたら、それは罠。
なにげに戒めになるようなお話です。
「汐の声」は「出る」と噂の家に霊能力者を三人集めて、ホラー特集の番組を作ると言う内容で、可愛いだけで本当はインチキと言われる少女霊能力者に、そこで何が起きたのかと言う物語。確かに一番ホラーっぽくてタイトル的に表題になったかもしれませんが、この中で圧巻なのが「鬼」だと思います。
美大の民俗学サークルの7人のメンバーが行った先は山の中のお寺。
遠くから聞こえてくる子供の泣き声。
かつてその村で何があったのか。
かつての飢饉の村で、親たちが行った口減らしの方法は,無責任な残酷な方法でした。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、と言いつつ、私は蟲毒を連想してしまいました。
(蟲毒とは→蠱毒 - Wikipedia)
ゆえに少年は鬼になった・・・。
このお話、夏のドラマスペシャルにぴったりだと思いました。
ドラマになっても見ごたえがあると思います。
次の山岸涼子氏の作品はこれを読もうかと思っているのがこれ。
密林サイトをウロウロしていたら「鬼」が表題のものを見つけました。
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