昨日の私は、抜歯の抜糸。
それはあっという間に終わったのですが、なんか予定を入れる時に、見えない恐怖に怯えていたのか、他の予定が入ってない一日になっていました。
心が空白。
一日に何か一つでも楽しいことがあると良いなと思っている私は、ダメだと思いつつ、友達に電話をしてみました。
でも私自身も当日のお誘いには、余程でなければ対応できません。
だいたいみんなにも毎日何かしら予定が入っているもので、思った通り、その後に一緒にお茶タイムを持とうと言う都合のいい計画は挫折しました。
それでも新年最初のお電話だったので、近況報告をし合い、歯医者の駐輪場でしばしの電話でのおしゃべりタイムになりました。
まあ、そんなので、私は満足。
歯医者さんたちとは言葉を交わしましたが、それ以外に家族以外と話をしなかったと言うことにはならないなと、微妙な事を考えてクスっと笑ってしまいました。
喫茶店で、今年の「やりたいことリスト」でも作ろうと、ひとりでお茶タイムを持つことにしました。
別に珈琲のみでも良かったのですが、ケースに入っているケーキの可愛らしさに負けて、
「10時のお茶ってことで良いのではないかしら。」と都合よく、それを注文したのでした。
「ふふふーん。」
美味しそうでしょ。で、これを頂いてから、先に読みかけの本の続きを読むことにしました。
この時私は一人だったので、壁に向かうと言うひとり席に座って居ました。
少しだけ本を読んだら、ノートとかを机の上に出す予定だったからです。
ケーキを食べ終わる頃、ひとりのちょっと年配の女性が、私の席の一個飛ばしで座りました。
ところがその人は、何かぶつぶつ言いながら、落ち着きません。
そして自分のトレーをどこかに運びかけて、また戻ってきました。
私はそのぶつぶつが、何を言っているのかは聞こえませんでしたが、聞こえなくても、何を言っていたのかが分かってしまったのです。
要するに、ひとり席はドアの近くで、そこが開くたびに寒いのです。
「移動手伝いましょうか?」と私は言いました。
「ここは寒いですものね。あそこの奥は如何ですか。」と向かい合って座る二人席の指して言いましたが、
「そうね。仕方がないものね。」とその人は言いました。
それで私は、ピンときました。
この人の座りたい席が分かったからです。彼女の座りたい席は、「お二人以上でご利用ください。」と但し書きがある席だったのです。
だからさっき行ったのに戻ってきたのですね。
「あっ、じゃあ、私も一緒に移動しましょうか。別に話しかけないから、お互いに一人の時間を楽しみましょう。」と言いましたら、
「えっ、良いんですか。お願いします。」と言うので、二人で、その奥まったまったりできる席に移動したのです。
そこで最初、その方はお食事の続き、そして私は読書の続きという感じだったのですが・・・・
「なんかそれって、変じゃね?」と言う気持ちになってきました。
二人の女が、同じテーブルであっちとこっちと心がそっぽを向いて座ってるなんて・・・。
今の私は、おばさん度も昔と違ってかなり上がっているので、それがとっても不自然に感じたのです。
「あの、せっかくなので、少しお話しても良いですか。」と言って、その後はなんだかんだと大盛り上がりのおしゃべり大会になってしまったのでした。
と言っても、主に私は聞き手ですがね。
短い時間だったのに、その方の年齢、お仕事、庭に何の木が植わっているのかまで分かってしまったわ、わはは。
だけど実はこれって、怪しんでも良いような流れじゃないですか。ちょっとそんな事が頭の片隅をかすめていきましたよ。
もしも私が、親切な顔をした宗教勧誘者、選挙依頼人、ネットワークビジネスの販売者だったらどうするんですか。
だから最初に「話しかけないから」とお断りを入れたのです。
珈琲も飲み終わったし、その方もお食事も終わったみたいなので、もう帰ろうかと思い、その前にトイレに行ったのでした。
帰ってきたら、なんと
これがテーブルの上に
「ええっ!?
これは『まさか』のですか?」と言いましたら、
「そう、そのまさかですよ。」とその方は言いました。
「嬉しいです。」と言いながら、そのケーキを頂いた私ですが、
あああああ、ダイエット、マジしなくちゃなと思ったことは確かな事でした。
だけど80歳過ぎてもお仕事を頑張っていて、仕事帰りに寄り道して一人の休憩時間&癒しタイムを持っているその人は謙虚で素敵な人に感じました。
そして昨日の私は
「一日に何か一つでも楽しいことがあると良いなと思っている」はクリアでしたね。