なにげにショックな展開から始まりました。
織田攻めの為に三河への道、山道を急ぐ松平広忠一行。
「この道は鬼が出るとか。」
「怖いなら、お前だけ引き返せ。」などと言う会話があって、その道を恐れていた従者は真っ先に何者かに殺されて、彼は自分の死の予感をしていたのだろうかと引き込まれたところで、実は家臣は皆殺し。そしてとうとう広忠自身も討たれてしまいました。
えっ、青木君、もう !!!
あっ、いや、青木君ではなく、浅利君でしたね。
だけどもう退場かと驚いてしまいました。
いったい誰がと思ったら、犯人は信長でした。
「祝言の引き出物に。」と差し出したのは、その広忠の首。
信秀は激怒するけれど、確かに広忠は、信長が言う通り今川にすり寄りこの織田を責めようとしていたわけで、まさに先手を打ったのですよね。彼が三河に無事に戻っていたら、どうなっていたのだろう・・・・・。
だけどその「もしも」は信秀には見えず、「物事には時期と言うものがあるのだ。」と叱責するのでした。
しかしこのように文にすると、朝帰りの理由が恐怖におびえる民に寄り添った行動であったり、先を読んで先手を打ったりとで、知恵と勇気の人のように感じますが、いや、確かにそうだと思うのです。だけど、信長はやっぱり信長だったのです。
ところであの首が出てきた時に何か違和感を感じなかったですか?
やけに立派な首桶だなと思いました。
そうなんですよね。これは後からツイッターを読んで教えていただいたのですが、あの首の入っていた箱は、首桶ではなく、行器(ほかい)と言って、食べ物を入れて運ぶものなんですってね。
婚礼の引き出物だから、あの桶に入れて持ってきたのですね。
恐るべき信長 !!!
人懐こそうな丸顔の信長。だけどその実態は、凡人の斜め上を行く発想を若き時からしていたのですね。
だけど信長と帰蝶の新婚時代は、良い感じでスタートしましたね。
「時々大嫌いになるけれど、それ以外の時は父上は大好き♡」と帰蝶が言い、同じだと言う信長。
イチャイチャと言う感じ。
そんな所は万民の父と子供たちの普通の親子関係に感じてしまいます。
だけど大好きな父に夫を毒殺されていたり、父に褒めてもらおうと、勝手に人の首を取りに行ったりしていますが。
さりげない婚礼周辺の話を描きながら、戦国の今ココを見せて、そして家族の関係も示すとはしみじみと侮れないシナリオだと思いました。
一方光秀は、叔父上の仕組んだお見合い大作戦により熙子と再会を果たします。このお見合い大作戦は、熙子の父が上手く遣ったとは言い切れないものがあって、叔父上の目には成功とは見えなかったかもしれませんが、ちゃんと二人は幼き日の「十兵衛の妻に・・・・」などと言う想い出まで語り、ちゃんといい線いっていたのでしたね。
ニヤニヤしてしまいましたが、そうなってくると、京で医者修行をしている駒。駒は「なんか変」と言う状態に。
あの時美濃で女子会をしていた帰蝶は、夫になった信長とうまく寄り添い、二人が去った後の光秀も、新しい出会い(再会)がありました。駒だけが・・・・・と思うと、切ないですよね~。
の中で、
>この先のいつかあるだろう種明かし回が楽しみです。
と書きました。
意外と早くに種明かしの回が来ましたね。菊丸の事です。
しかし人って嘘をついても、まるっきりの嘘じゃなく、どこかで本当のことを言っているのだなと思いました。彼は三河の農民ではなく、三河の忍びだったのですね。
岡村さん、かっこ良かったです^^
あっ、そうそう細かいことを言うと、あの土田御前と帰蝶の座り方に、ちょっと吃驚してしまいました。あの座り方は何?
とうとうここにも韓流の波が・・・・・・なーんてことは思いませんでしたが、片膝を立てた座り方を今まで戦国の時代劇では見たことが無かったですよね。
だから検索しました。
正座って江戸時代から定着した座り方なんですってね。へーへーへーと言うところなんですが、ちょっといろいろ勉強になりますよね~。
そしてこちらはやっぱりツイッター情報。
あの将棋は、・・・・・と言うかそのままツイートを頂きました。
《皆さん元ツイートもお読み下さいね。↓》
それからHPの「トリセツ」にありましたが、赤い金魚は大金持ちの証だとか。織田は財力を持っていたって事ですね。道三も憧れる海を持っていたからでしょうか。
それをポツンと見ていた竹千代は、信勝との将棋にわざと負けてやるなどする利発な子供。信長との将棋は彼が強いうえに楽しいと慕います。その信長が目の前に来て「信長さま~ !!」と嬉しそうに走り寄っても、「どけっ~~!!」と邪険にされて、また呆気にとられながら、またポツンとひとりになってしまう感じが、たまらなく可哀想に思いました。
でもその慕う信長は、これからは父の仇です。
信長だってその子の父を殺したばかりだと言うのに、笑顔で対応なんて出来るわけがないと思ったのでした。
だけどもしもあの時、信秀が信長を褒めて彼が上機嫌だったとしたら、その時は子犬のように走り寄って来た竹千代にどのような顔をしたと言うのでしょうか。
ううっ、怖い !!!
だから、帰蝶に「変わった男なのでございます。」と嬉しそうに光秀の事を話されると、「そうか。」と気のないような返事をし、なんだか露骨にやきもち等を焼いてると分かってしまった可愛い信長を思い出し、クスっと笑ってオシマイにすることにしましょう。
私も麒麟がくるのファンで毎回楽しみに見ています。
この回も見ましたが、こんなにしっかり見ていませんでした。
また読みも深いですね。
座り方の違和感私もでした。時代考証もしているのだろうと思っただけでした。
最後の場面は信長の帰蝶に対するやきもちだったんですね。
派手な合戦のシーンや勇ましい武将たちの合議のシーンが無くても、今回は、その時のそれぞれの状況などが良く描けていて、情報量も多いように感じました。それでいて、目に映ってくるものは帰蝶と信長、光秀と熙子のイチャイチャ・・・(笑)
なんだかニヤニヤしてたら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
それでいて、最後に持ってくるのは、駒の切ない顔って、このライターさんは上手すぎるなと思っている所です。次回も楽しみ。
そして、「ほどけていく春」って、私も素敵な言葉だと感じました。