「キイジョウロウホトトギス」(紀伊上臈杜鵑草)は、
紀伊半島の、山地の沢や湿った崖に自生する、絶滅危惧種です。
(上臈とは、大奥の職名で、優雅な貴婦人の意です)
乾燥と暑さに弱く、葉枯れしやすいですが、毎年開花しています。
10月10日、開花前の鉢植えです。
生きたミズゴケで植えて、自宅北側の山草棚で育てています。
10月12日、開花し始めです。
夏の異常高温で傷んだ葉の一部を切り取りました。
茎を垂れ下げて、下向きに黄色い筒状花を咲かせます。
濃い緑に縦じまのある、艶のある葉も見所です。
10月13日、満開です。優雅な姿は「山里の貴婦人」とも呼ばれ、
中を覗いてみると、釣鐘型の花の内側に、紫褐色の斑紋が、
鳥のホトトギスの胸の斑点と似ていることから、
名付けられたホトトギス。
花弁6枚、雄しべ6本と1本の雌しべです。
日本の秋を代表する山野草ですが、
日本自生種で開花したのは縦じま、この1鉢だけでした。
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