
分かりやすい書物で“仏教入門“してみようと思いたちました。
『梅原猛、日本の仏教をゆく』(梅原猛著 朝日学芸文庫)があります。ちょうど4年前に買いました。日本仏教の重要人物を解説し42人の生涯とその思想に迫り、日本人の精神に根付く仏教思想の根源をたどられた1冊になっています。と、偉そうな括りかたをしてしまいましたが、情けないことに未だ読了前です。
実は、この著書のもとになっているのが、先ごろ復刻された週刊朝日百科『仏教を歩く』で連載された『梅原猛の新「授業・仏教」』です。梅原氏の1冊を手許に置き出したのに合わせるように、この週刊の冊子を揃え出そうとした偶然。天の声?そうです、今は少し気持ちを入れてみる機会だときっと背を押してくれているのです。
「何ぞ、たゞ今の一念において、直ちにする事の甚(だ)難き。」(現在の一瞬に置いてすぐ実行することが、どうしてこのように難しいのであろうか)
いつかもう一度念を入れて勉強しようなどと将来を頼みにしていてはいけないのです。仏教では、1回指をはじく間に60の刹那があるというそうですからね。思い立ったらすぐ行動に移すことの大切さを兼好法師が説かれているわけです。
文庫本の方は並べ直されています。そこで、解説の部分で読み方のヒントを与えてくれています。冒頭から通史として読むよりも、「一日1章、寝る前に読んでみるのはいかがでしょうか」「梅原さんの導きで、はるか遠い過去の躍動感あふれる人々の活動に、心を馳せながら眠りに着くというのは、随分贅沢なこと」とありました。
寝る前にですか…、はて…。そればかりは、寝る前には思い浮かべることがちと違うような…、ですが…。
わからないまま、わかったような気になって、ちょっとばかり得心するかもしれません。仏教を考える時のよさだと、どこかで読んだ記憶があるような無いような…。あります。いずれにしても「時間を惜しめ」と聞こえてきそうです。
肩の、首の?凝りをほぐしに午後から少しばかりのウォーキングでした。寒い池の傍から眺める比叡山です。思いきって出てみれば出ただけのことは、あります。