
テレビでみたCMです。
イカと里芋を炊き合わせたんが入った小鉢が四つ、家族の食卓に並んでいます。
子供たちは言います。
「おかあさん、イカとおイモが同じとこに入ってる」
「お皿けちったん?」
「二つの材料を合わすと、お互いがますますおいしくなるんや」
お母さんは子供たちにこう答え、そうした組み合わせを「であいもん」というのだと教えていました。
今日は奈良に住む友人と出会えた日。帰りは大阪の京橋駅まで一緒に歩きます。「短い時間ですがおしゃべりするのが楽しみです」と言って下さる。「駅までが近くって、それがちっと残念」と私は答えるのですが、今日は駅でしばらく立ち話をしました。
「どこかへ一緒に行って、(そのことを)keiさんがエッセイに、私が児童文学か童話で作品を書くというのもいいね」と言いだされました。面白い試みだと思ったのと同時に、ここまではっきりと思いを出してくれるのも珍しいと嬉しく感じていました。同じ鍋の中で互いの味をぐつぐつ煮合わすことにはなりませんが、心が弾めば何かが飛び出すかもしれないのを期待します。
「2年ほど前までに、人と出会うのが億劫になった時期があってね…」と打ち明けるように話し出されるので、「言いたくないことは言わなくたっていいんだわ」と制して…。 少しずつ時間をかけてお互いを知っていけばいいので、な~んの問題ありません。
「言うの忘れちゃったんだけど、高野山夏季大学に申し込んだの」とメールが入りました。
「まあまあ嬉しいこと! 私も聞くの忘れちゃってたのよ」
作品の合評会が終わって、ほっとし過ぎの二人だったのかもしれません。現地で出会えればいいことで、一緒に、とまでは束縛しないようにしようと話し合ってそれぞれで決めたことでした。
「しおりにでも使って」と、返してくれた本に手紙と一緒に添えて下さった。手織りの麻を、奈良にちなんだモチーフや季節の花の形に抜いた「奈良麻絵型」というようです。。