
昭和55年、ローマ法王ヨハネ・パウロ二世が来日。挨拶の中で、世界の宗教に最も適した言葉として天台宗の開祖・最澄の言葉として知られる「己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」を挙げられたそうだ。「忘己利他」。
92歳で天台座主になられた山田恵諦氏は、法王のこの言葉、精神に日本の宗教人としておこたえしようと考え、日本宗教会トップがこぞって集会を開くという体制を作って、法王をお招きし、比叡山宗教サミットを開催された。と、そんなお話を聞いたことがあった。
法然も親鸞も道元も、栄西も日連も比叡山に学び、一宗の宗祖となっている。
「不滅の法灯」が安置されている延暦寺の国宝・根本中堂だが、60年ぶりに大規模改修されると報じられている。来年には着工とか、改修には全体で10年程度を見込んでいるとあった。10年後の参拝など考えられないこと、とすれば、早目に一度訪れてみたい。


仏教の聖地。だが、そうした世界とは無縁に今日は山頂から右に京都市中を見下ろし、左を向いては眼下に広がる琵琶湖に目を休め、対岸、そして、はるか鈴鹿山脈の山並みを追った。出町柳駅から叡山電車で八瀬叡比山口駅まで14分。ケーブルカーで9分、ロープウエイに乗り継いでわずか3分で比叡山ガーデンミュージアムに到着する。3年ぶりになりました。
爽やかな風を受けながらひと時、友との時間を楽しんだ。