
昨日、猿沢の池のほとりを五重塔を観ながら歩きました。
若い頃に母と二人で奈良・京都を旅行して、宿をとったのはこの付近でした。東京で生まれ育った母ですが、学生時代に猿沢の池で膝小僧にケガをした、とよく口にしていました。巡らされてあった鎖を跨ぎ損ねたのがケガのもとだったとか。ここに来るたびに思い出すことです。
芽吹く柳の芽。位置によっては、浅緑のすだれ越しに五重塔が眺められます。僧正遍照の歌ではありませんが、「柳の糸」とはまたまた美しく讃えられたものです。「萩の錦」「紅葉の錦」…、緑と紅があわさっての「錦」。間もなく京も〈見渡せば柳桜をこきまぜて都は春の錦〉となっていきます。
小さな孫たちとどこでお花見をしましょう。
今日も風が冷たいです。