京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

落ち葉を掃きながら

2021年12月23日 | 日々の暮らしの中で

冬晴れ。外出したくもあったが、お掃除日和かと思いなおして…。

  お背戸にゃ落ち葉がいっぱいだ
    こっそり掃いておきましょか

と、みすゞさんが詠っている。表周りはきれいにしても、家の裏、奥は今ほぼ落ちつくした木の葉でいっぱい。

境内でかき集めた松葉や庭の落ち葉を、かつては、おくどさんや風呂釜の焚口で薪の火付けに使っていた。“焚くほどに風が持てくる…”、なんて以上の枯葉を木箱にたっぷりふかふかに貯めこんで。

「熱うないかぁ?」と湯加減をたずねてくれる義母の快活な声が届くと、一日の終わりにお風呂ぐらいのんびりとお湯につかっていたいと思ったものだ。毎夜の義母の心遣いに遠慮しいしい、ある意味、気重いお風呂だったかもしれない。今ではそんな気重さの感覚などおおかた忘れてしまっている。
薪で風呂を焚くことも覚えたし、燃え盛る釜の中に鬱屈した思いは放り込んで、今は昔。嫁いで数年はこんな暮らしだったな…と思い出す。

年月は自分を育てるし、自分で自分の心を育ててもいけるのだ。

落ち葉は木の根元にも集め、ゴミ袋行きがほとんどとなる。
逆算しながら、年末年始の準備に当たっている。



母の見舞いの帰りに新御茶ノ水駅に近い店で買ったもの。子供たちのためにと買ったのだったが、今年もやはり身近に飾った。
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