京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

春を知らせる

2025年02月26日 | 日々の暮らしの中で
昨日25日は天神さんで北野天満宮に市が立ちました。そして梅花祭。



「梅咲くや白くも濃くも大自在」とは程遠く、ちらほらとほころんではいるものの、まだまだこれから。


京の梅は開花が遅れていると報じています。このところの寒波の影響というよりも、昨夏の厳しい残暑と乾燥が影響しているようです。
天神さんの梅の見ごろも3月中旬ごろと耳にしました。



   白い自由画           丸山薫『北國』より    

「春」という題で
私は子供達に自由画を描かせる
子供達はてんでに絵具を溶くが
塗る色がなくて 途方に暮れる

ただ まっ白な山の幾重りと
ただ まっ白な野の起伏(おきふし)と
うっすらした墨色の陰翳(かげ)の所々に
突刺したような
疎林の枝先だけだ

私はその一枚の空
淡いコバルト色に彩ってやる
そして 誤って
まだ濡れている枝間に
ぽとり! と黄色を滲ませる

私はすぐに後悔するが
子供達は却ってよろこぶのだ
「あゝ まんさくの花が咲いた」と
子供達はよろこぶのだ


誤って落ちてしまった色に、春を予感する子供たちの喜びよう! 

むか~し昔、中学生と一緒に読んだことがありました。
詩はあまり(ほとんど、かな)読んでこなかった中で、春先にときどき思い出す、好きな詩の一つです。

冬がようやく終わる、と実感します。
我が家の梅もまだまだ小さな蕾のまま。ただ気持ち、色味を濃くしていると言った感じでしょうか。

 

お雛様が売られています

コメント
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