11月23日
朝、バスに乗り込むと見慣れぬバングラデシュ人のおじさんが一人乗っている。
どなたかと思ったらグラミン銀行の、おそらく広報の方。わざわざダッカから出張していらしたらしい。
グラミン銀行と言うのは経済学者のムハマド・ユーナスさんが1976年に始めた農民・弱者救済のための小額貸付制度。ごく小額を無担保で貸し付け、農民たちが小規模な事業を始める手助けをするというもの。ユーナスさんはこの活動で2006年のノーベル平和賞を受賞している。
本日最初の観光(?)はこのグラミン銀行の活動。クルナ郊外の村までの道中、そのしくみについて説明を受ける。
初回のローンは大体1万円ぐらいを貸し付け、返済の実績ができれば貸付額を増やせること。利子は年利10%だが、預金をすれば年利12%がつくこと。
これを聞いて日本人全員、即座に興味を示すが、バングラデシュ人で、しかも一定の収入以下の人しか利用できないそう。残念。
そうこうしているうちに本日訪問する村の管轄事務所に到着。
会議室に通され、資料を渡されて勉強会みたい。
この時いただいた資料によると、貸付の対象は97%が女性で、回収率は99%とか。
お茶をいっぱいいただいて、次は村へ移動。
プルタラ村にお邪魔する。
最初に案内されたのはグラミンの融資で養鶏をはじめたおうち。
今ではこんな養鶏場が2つあり、卵の孵化設備もあって大成功。
オーナーさんは携帯フル活用で忙しそうだ。
こちらの立派なおうちは刺繍のビジネスを始めたというお宅。息子さんはグラミン銀行の教育ローンを利用して大学で日本語を勉強しているとか。
集会所には我々のために集まってくれたと思しきグラミン会員の皆さん。この銀行の仕組みは貸付を受ける時に5人のグループを作り、返済は基本的にこの5人の連帯責任なのだそうだ。返済は毎週で、銀行の人がこのような集会でみんなの前で集金する。不正を防止するための仕組みだろう。
集会では誓いの言葉みたいなのがあったり、ちょっと学級会みたいだが、
つい可愛い子の写真なんか撮っちゃう。
とても明るい村担当の銀行の方に送られて、お邪魔しました。
今ではバングラデシュのほかにも世界38カ国に広がっていると言うこの仕組み、どうしても返済できなかった場合はどうなるのかとか、広報の人に聞いてもすっきりしない部分はある。見せてもらった村、家はある意味モデル・ケースだろうし、そうそううまく行くばかりではないだろう。グラミンは今では銀行業だけではなく、携帯電話の事業でも大成功しているらしく、ガイドによるとバングラデシュでは「ユーナス氏は貧者をだしにして大金持ちになった」、と非難する人もいるらしい。
でも一人でもこうした仕組みがきっかけになって貧困から抜け出せるなら、事業を思いついた人が裕福になったっていいじゃないか。
人の役に立つことをして正当な利益を得ることこそ本来の資本主義、バーチャルなお金や証券を転がして大金を得るのとは違うと思う。
資料をいっぱいいただいたことだし、もうちょっとまじめに勉強してみましょうか。
Grameen Bank | Banking for the poor - Home
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朝、バスに乗り込むと見慣れぬバングラデシュ人のおじさんが一人乗っている。
どなたかと思ったらグラミン銀行の、おそらく広報の方。わざわざダッカから出張していらしたらしい。
グラミン銀行と言うのは経済学者のムハマド・ユーナスさんが1976年に始めた農民・弱者救済のための小額貸付制度。ごく小額を無担保で貸し付け、農民たちが小規模な事業を始める手助けをするというもの。ユーナスさんはこの活動で2006年のノーベル平和賞を受賞している。
本日最初の観光(?)はこのグラミン銀行の活動。クルナ郊外の村までの道中、そのしくみについて説明を受ける。
初回のローンは大体1万円ぐらいを貸し付け、返済の実績ができれば貸付額を増やせること。利子は年利10%だが、預金をすれば年利12%がつくこと。
これを聞いて日本人全員、即座に興味を示すが、バングラデシュ人で、しかも一定の収入以下の人しか利用できないそう。残念。
そうこうしているうちに本日訪問する村の管轄事務所に到着。
会議室に通され、資料を渡されて勉強会みたい。
この時いただいた資料によると、貸付の対象は97%が女性で、回収率は99%とか。
お茶をいっぱいいただいて、次は村へ移動。
プルタラ村にお邪魔する。
最初に案内されたのはグラミンの融資で養鶏をはじめたおうち。
今ではこんな養鶏場が2つあり、卵の孵化設備もあって大成功。
オーナーさんは携帯フル活用で忙しそうだ。
こちらの立派なおうちは刺繍のビジネスを始めたというお宅。息子さんはグラミン銀行の教育ローンを利用して大学で日本語を勉強しているとか。
集会所には我々のために集まってくれたと思しきグラミン会員の皆さん。この銀行の仕組みは貸付を受ける時に5人のグループを作り、返済は基本的にこの5人の連帯責任なのだそうだ。返済は毎週で、銀行の人がこのような集会でみんなの前で集金する。不正を防止するための仕組みだろう。
集会では誓いの言葉みたいなのがあったり、ちょっと学級会みたいだが、
つい可愛い子の写真なんか撮っちゃう。
とても明るい村担当の銀行の方に送られて、お邪魔しました。
今ではバングラデシュのほかにも世界38カ国に広がっていると言うこの仕組み、どうしても返済できなかった場合はどうなるのかとか、広報の人に聞いてもすっきりしない部分はある。見せてもらった村、家はある意味モデル・ケースだろうし、そうそううまく行くばかりではないだろう。グラミンは今では銀行業だけではなく、携帯電話の事業でも大成功しているらしく、ガイドによるとバングラデシュでは「ユーナス氏は貧者をだしにして大金持ちになった」、と非難する人もいるらしい。
でも一人でもこうした仕組みがきっかけになって貧困から抜け出せるなら、事業を思いついた人が裕福になったっていいじゃないか。
人の役に立つことをして正当な利益を得ることこそ本来の資本主義、バーチャルなお金や証券を転がして大金を得るのとは違うと思う。
資料をいっぱいいただいたことだし、もうちょっとまじめに勉強してみましょうか。
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