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Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

バングラデシュの旅 11 犠牲祭

2009-12-30 00:27:30 | 南アジア
注: この時期になんですが、本日スプラッター画像満載です。お嫌いな方はパスしてください。

11月28日 続き

前にも書いたとおり、この日はバングラデシュではコロバニイードと呼ばれるイスラム教の大切なお祭り。他の国ではイード・アル・アドハーとかクルバン・バイラムとか呼ばれる犠牲祭で、牛や山羊を屠って親類、貧者と分かち合う日だという。

このお祭りのために前日の大渋滞の中にも牛を満載したトラックをたくさん見た。
 あきらめ顔の牛さんたちがフロントガラスからこちらを覗き込む。

町や村の近くでは臨時の牛市が立ち、
 ダッカ市内の道路わきにさえ市が立つ。
 カウラン・バザールにいたこの山羊たちも犠牲祭のための商品。
 
買われた牛や山羊はドナ、ドナと引いていかれ、家や店の前でメーメーと運命の時を待つ。

宗教的なお祭りなので朝はまずモスクでお祈りを捧げるのだそう。朝、モスクから大勢の人が出てきたのもそんな理由。

そして汚れてもいい服に着替えたら
 
家畜の首を大刀でバッサリ。こんなスプラッターな光景が一国の首都の大通りで次々に展開するのだから初めて見るこちらはびっくり。
 町から郊外に出ると、こちらは川や池など、水辺の広いところで、まるでピクニックのように大勢の人が家畜を屠っている。

さて、ここまではショナルガオンへの行きの光景。
2時間ほどの観光の帰りに同じところを通ると
  
牛は見事に皮一枚を残し、後は大量のお肉に変わっている。
内臓ももちろんきれいに分けられ、あますところなく処理されている。

市内に戻ると道端には残った皮がペロンと広げられているが、
 
見ているとこれを回収してまわる人たちがいる。皮の加工業者だ。

ガイドの説明によると、肉の3分の1は家族で食べ、3分の1は親戚へ、そして残りの3分の1は貧しい人に分け与えるのが決まりだと言う。そして回収された皮の代金は施設などに寄付するものだとか。
バスから覗いていても、貧しい身なりの女性たちが袋に入れられた肉をもらっている姿を見かけた。お祭りの精神は見事に実践されていると感心する。

ただ残念だったのはツアーに同行した日本人のおじ様方の反応。町中が場と化した光景にショックを受け、それだけで「だからイスラムは理解できない」と拒絶反応を起こしてしまった人が多かった。ガイドや添乗員が一生懸命、喜捨の考えを説明してもそこはスルー。好き好んで旅行する人たちでさえこうなのだから、異文化理解は難しいということだろうか。

それにしても国を挙げてのこのお祭り、牛1頭は3万円ぐらいするらしい。全人口1億4千万人のうち、1000人に一人が買ったとしても14万頭、金額にしたら42億円が一日に動く、と添乗員と思わず計算。お祭りのパワーってやっぱりすごい。

スプラッターとはいえ、珍しい光景が見られてとてもラッキーだった。


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コメント (7)
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