Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

バングラデシュの旅 6 パハルプール

2009-12-19 02:10:19 | 南アジア
11月25日

ラジシャヒのホテルを出発して町のはずれの交差点に差し掛かると巨大なマンゴーのモニュメントがある。
 このあたりはバングラデシュでも有名なマンゴーの産地で、夏のシーズン中はダッカ在住の日本人がツアーを組んでマンゴー狩りにやってくるとか。
「マンゴー、ライチー、ジャックフルーツが食べ放題ですよ」とはなんとも魅力的。

街路樹までマンゴーの道を北上することしばし、本日最初に立ち寄ったのはクスンバ・モスク。
 
小さな村の中にひっそりと建つモスクだが、赤いレンガ造りの建物の多いバングラデシュで玄武岩で作られた黒い外観は異彩を放つ。
 1588年に作られたと言うモスクの中にはバルコニーのようなものがあり、上に登ることもできる。
 
内部の装飾もやわらかいレンガとは違う、かっちりとした細かさで、あまり有名ではないこのモスクは拾い物。

さらに北上して到着したのは本日のメインイベント、世界遺産にも指定されているパハルプールの遺跡。

ここに到着して最初に現れたのは黒い制服の一団。
 おなじみ護衛の警察なのだが、みなガタイがよくて迫力がある。
黒い制服の彼らはRAB(Rapid Action Battalion)と言って、警察官、軍の中から選びぬかれた特殊機動部隊なんだそうだ。
要人の警護やテロ対策が仕事で、警察の中でもあこがれのエリート、とのことだが、我々の警護についてにこやかに写真に納まるお兄ちゃんたちにあまりエリートらしさは感じない。

彼らに守られ(?)つつ、まずは博物館の見学。
 結構展示室の広い博物館だが、中に収められているものはどこかで見たことのあるようなヒンドゥー教の石像ばかり。その中に一つだけ、8世紀ごろのものらしいブロンズの仏像があって、これは優しい顔立ちがすばらしい。

ブロンズ像がなぜ一つしかないのか、そもそも仏教遺跡なのになぜ仏像が少ないのか。これはどうやらお金がなくて発掘が進まないためらしい。掘ればもっとお宝が出るかもしれない、というのはロマンだが、仏像の絵葉書一つ売っていない博物館はちょっと悲しい。

博物館を出てやっと遺跡へ。
 
広大な敷地内はきれいに整備され、真ん中の大きな仏塔のまわりに僧房の跡がたくさん見える。
8世紀から12世紀まで、ここはインドで最後の仏教の中心だったのだそうだ。

 
仏塔の周りは2段のバルコニーになっていて、その壁にテラコッタの彫刻を施したパネルが取り付けてある。最下段のパネルは最近作られたレプリカだが
 
上段のものは8世紀のオリジナル。自由に踊るような姿が多く、おおらかで面白いが
 状態は決して良くない。特に顔をほとんど削られているのは異教徒の仕業だろうか。

パネルを見ながらぐるっと仏塔を回ると、作りがインドネシアのボロブドールにそっくりだと実感する。もちろん、こちらがオリジナルなのだけれど。

ゆっくり見学していたらきれいな鳥が飛んできた。
 幸せの青い鳥?

レストハウスでお弁当を開くと中はマーガリンを塗っただけのサンドイッチ。
 「でもこれ、妙においしいですよね」と添乗員。
「中華じゃないからじゃない」

遺跡見学の後は今夜の宿泊地、ラングプールへ向かう。

途中、鉄道駅のあるジョイプールハットでマーケットをちょっと見学。
  
ここのマーケットは線路のすぐ脇に古着屋が延々と続く。中には線路の上で商売する果物屋も。列車は一日に一本か二本らしい。
 
ここで今まで見たことのない果物を発見。硬い皮に覆われたこれはコックベルというらしい。一つ味見をさせてもらうと、割って塩と香辛料を振りかけられた。香りは先日、秋田で見つけたポポーのように癖が強くて甘いが、味は甘くなくて渋みがある。決しておいしいとは言えない。

こんなことをしていると回りはたちまち大群衆に囲まれる。


動けなくなる前に、さあ、宿へ向かおう。


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コメント (5)
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