Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ミャンマー周遊 9 ポッパ山のおかま

2013-03-10 14:33:31 | 東南アジア
1月19日 続き

サレーを出て進路を東に取る。

やがて見えてきたのは標高1518メートルの大ポッパ山と、その手前の標高737メートルのタウン・カラッ、通称小ポッパ山。
 小ポッパ山は土着信仰の聖地とされているが、この印象的な姿を見ればむべなるかなと思う。

車はまずは大ポッパ山を上り、中腹にあるポッパ・マウンテン・リゾートへ。
 
ここのテラスに設えられたレストランからは頂上にパゴダのならぶ小ポッパ山が眼下に良く見える。 
 と言うわけで聖地を見下ろしながらチキンサラダのランチ。

昼食を終え、それではいよいよあの岩山を登ろうと麓の駐車場で車を降りると、近くからにぎやかな音楽が聞こえてくる。
 出所はこの屋台に囲まれたシンプルな建物。
 
こここそミャンマーの土着信仰、37人のナッ神を祀るところということで建物の奥には華やかなマネキンのような神像がいっぱい。様々なお供え物があがり、熱心に祈る人たちも次々にやって来る。

ナッ信仰は仏教伝来以前から存在し、昔の日本のように神仏習合されたもののようだが、ガイドさんによるとナッ神はみな元は実在した人間で、事件や事故などで不遇の死を遂げたのだという。その魂を鎮め、たたりをなさないように祀るというのは日本の菅原道真や平将門が神様になったのと同じだろう。
元々人間と言うことでナッ神は人間臭く、酒好きでギャンブルの神様、なんてのもいらっしゃる。

でここからにぎやかな音楽が聞こえていたわけは、ちょうど誰かの寄進により神寄せの儀式が行われていたから。
この神寄せのためにオカマさんたちが呼ばれ、踊っているところに来合わせたのだ。

  
飛んだり跳ねたりしたあげく、なぜかバナナを口移しするおかまさんたち。
 こちらのおじさんというかおばさんはナイフを振り回して踊る。
  こちらのキレイどころ(?)におひねりが渡されるとお札が頭からつりさげられる。
 見物人には子供も多く、みな口を開けてオカマさんたちの踊りを見ている。若い女の子たちはゲラゲラ笑いながら見ており、まさにゲテモノを見物しているという感じ。
ガイドさんによると昔はあちこちでよく見られたらしいが最近は減って、ここで見られたのはラッキーらしい。

岩山を登るよりこちらの方が面白いという連れを残し、ガイドと二人で参道へ。
 
二匹の象の間の階段を上ると、まずは例によってお土産屋さんがずらり。
 
ミャンマーだるまはどこでも大人気、瓶に入った黄色い花はこのエリアの特産だそう。

土産物屋街を抜けると靴を脱ぐところがあり、その先は階段が急になる。
  
階段には掃除をしてチップをもらう人があちこちにいるが、その理由は階段に猿がいっぱいいるから。
 
こいつら、時に参拝者の持ち物を奪うなどの悪さをするということで悪名高いが、この時期はお客さんが一杯で食べ物も豊富にあるからおとなしいとのこと。襲われずに済んでよかった。

途中この山にゆかりの伝説など聞きながら階段を上ること20分。
777段の階段は急だが、ずっと屋根がかかっているので思ったほど大変でもない。
  
 
電飾で飾られた小さな祠や金色の仏塔の並ぶ頂上は特に見どころもないが、風の吹きわたる中で見下ろす周りの景色は広々と気持ちがいい。

祠の中で異色なのはちょっと目つきの悪いおじさんが祀られたこちら。
 
姿はちょっと仙台四朗に似て、しかし顔つきはやくざの親分みたい。
実はこのお方はボーミンガウンと言って、この山で修行をした超能力者。写真があるのだからそれほど昔の人ではないらしいが、いつの人なのか、どのような能力があったのかはガイドに聞いてもいまいちよくわからない。しかしミャンマーではとても人気があるらしく、ここに限らずどこのお寺の参道にもポスターや人形が売られている。

山から下りてもオカマさんたちの踊りは続いていたが、連れをピックアップしてバガンへ戻る。

途中、ヤシ砂糖やヤシ酒を売る売店に寄り
 

バガンの町では漆細工の工房を覗く。
  
夕方だったのでちょうど日払いの給金を渡しているところだったが、聞けばこのようなところの日給は3000チャット(約300円)ほどだと言う。

最後にバガンのお寺をもう一つ見学。
バガンで一番背が高いというゴードーパリン寺院。
  

今日も一日、盛りだくさんだった。 


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コメント (7)
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