Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

15年秋の欧州旅 8 シュコツィアン洞窟と死の舞踏

2015-12-04 01:43:25 | ヨーロッパ
10月15日 続き

ヴィパヴァ谷を離れて次に向かったのは世界遺産、シュコツィアン洞窟。
スロベニアの定番観光地はポストイナ洞窟なのだが、だいぶ商業化が進んでいるらしいのでこちらにしてみた。

 まず入口でチケットを購入。
メインの洞窟に入れるのは16ユーロのガイド付きツアーのみ、夏の観光シーズンには1時間に1本あるが、10月から5月には1日3本しかないので時間の確認が必要。

次の1時からのツアーにはまだかなり時間があるので、少し歩いて見晴らし台へ行ってみると

緑に覆われた素晴らしい景色。
  遠くに見える教会の下からは川が流れだしているが、その奥にこれから行く洞窟がある。

やがて時間になったのでチケット売り場の前に行ってみると、お客さんは50人ほどもいるだろうか、日本の若い子も3,4人見える。現れたガイドに先導されてすぐに出発すると、
 意外にも案内所から外の道路に出る。
 
さらに林の中をしばらく下って、ようやく洞窟の入り口に到着。
 
ここでようやく洞窟の説明や注意事項の伝達があり、扉の向こうに入る。
お客さんは世界中から来ていると思われ説明はすべて英語、ここでもスロベニア語は一切ない。

洞窟内は写真撮影禁止なのだが、薄暗い中を階段の上り下りがあるので写真など撮っていたら危ない。
マイクも使わないガイドのお兄さんに一生懸命付いて行くと鍾乳石があったり、棚田のようになったところがあったり。がこれらは正直言ってそれほどきれいではなく、昨年行った山口県の秋芳洞を改めて見直す。

とは言えこちらは世界遺産、何が違うかと言うと規模が違う。
今回参加したスタンダードコースだけでも3キロ歩くし、何と言ってもパンフレットにもなっているここ
 高さが144mもあり、その底を川が流れている。

この川が大雨の時には増水してこの巨大な洞窟のかなりの高さまで水没することもあるとか。
途中では内部の電気を消して真っ暗にする演出などもあり、高所や閉所が苦手な人には厳しそうなツアーではある。こんな洞窟に最初に入り込んだ人たちは本当にすごい。

1時間半ほど歩いたところでようやく出口が見えた。
   
ここだけは写真が許されているので内部も撮りまくり。

 
外に出るとここは崖の下なので、ケーブルカーに乗って上まで上がりツアー終了。
冒険気分でおもしろかった。

さて地下にいる間にスロベニアで初めての青空も見えてきて、車はアドリア海をめざす。
が海辺に行く前にちょっと横道へ。


これぞ元祖カルスト台地と言う景色の広がる麓の Hrastovlje(フラストーリエ)村。
 ここに小さな石造りの教会がある。

 
葡萄畑の中に建つ教会に近づいてみると、周りは石壁に囲まれ、小さな門には鍵が掛かっている。
やはりここの見学に来たお姉さんたちが門にかかった看板の番号に電話をして管理人を待っていると言うので
 丘の中腹を走る貨物列車など見ながらのんびり待つ。

  
しばらくすると村からおばちゃんがやって来て、入口で地元のワインなど売っている教会の中に入れてくれた。

と、この中が圧巻。(内部は撮影禁止なので写真はパンフレットから)
 壁から天井までフレスコ画でびっしり。 

天井にはアダムとイブなどおなじみの場面も見える。

そして入って右手の壁にあるのがこの教会のハイライト、死の舞踏。
 
 子供や障害者から金持ち、僧侶、王族に至るまで、死の前では皆平等という実にわかりやすい絵。

これらのフレスコ画は1490年に描かれ、画家の名前もわかっている。
それが18世紀ごろに漆喰で隠されてしまい、1949年に再発見されたそうだが、素朴な絵柄で実に楽しい。
これを食い入るように見ていたらおばちゃんが英語の解説テープを流してくれ、説明に合わせて場面場面を指し示してくれた。これがわかりやすくて感謝。

運転手氏の曰く、ここに来たのは学校の遠足以来とか。
ロンプラの片隅に記事の載っていたこの教会もスロベニアでは有名ということか。

周りの景色も村のたたずまいも良くて、車がなければ来るのが難しいところだけにここも来られてよかった。


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コメント (2)
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