Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

15年秋の欧州旅 11 パドナ村とセチョヴィリエ塩田

2015-12-13 01:45:34 | ヨーロッパ
10月16日 続き

ピランの観光を終え、ホテルのチェックアウトをすると本日の運転手氏が時間通りに登場。
今度は地学の研究者と言うまたまたインテリの若いお兄さん。スロベニアの学者さんは副業をしないと苦しいのだろうか。

ピランを出た車はすぐ隣のリゾート地、ポルトローシュを過ぎると海岸を離れ、山の中に入って行く。
この辺りはオリーブの栽培が盛んで、中でもパドナと言う村はオリーブオイルで有名との情報を得たのでそこへ連れて行ってもらうことにしたのだ。

走ること30分ほど、思ったよりもかなり山の上まで上がり、まわり中オリーブ畑になったところで目指すパドナ村に到着。
 確かに村の紋章までオリーブ。

ここはクルーズ船のオプショナル・ツアーが訪れるところとの情報だったのでちょっとした土産物屋やカフェの一つや二つあるところだろうと思ってきたのだが、村の中に入ってみると
  
 
古い石造りの家が並び、それはそれで趣があるのだが、店はおろか人っ子一人歩いていない。
歴史のありそうな尖塔のある教会も、中を覗いてみると修復中で入れず。

すると一軒の家の庭先に車が停まってなにやら人がいる。
覗くと客らしいおじさんが怖い顔で「何の用だ、何が欲しいんだ」と言うので「お邪魔しました」と一度は退散したが、車が行ってしまった後でおばちゃんがやって来てイタリア語でなにか一生懸命に言っている。
これはもしやオリーブオイルを売っているのでは、と付いて行ってみると案の定
 
自家製オリーブオイルの量り売り。さっきのおじさんもどうも顔が怖かっただけで助けてくれようとしていたらしいが、イタリア語しか通じないおばちゃん相手にコッコロ・マダムががんばって、水の空きボトルにオリーブオイルをゲット。

やれやれ、と思っていたらこの家の孫娘らしい若い女の子が出てきて「日本人ですか」となんと日本語で話しかけてきた。
聞けばリュブリャナ大学で日本語を勉強しているとのことで、「ここで日本語を聞くとは思わなかった」と言ったら、「この村で日本人に会ったのも初めてです」だって。
もう少し早く出てきてくれればもっとうれしかったのだけれど。

無事にオリーブオイルを入手したところで、この村で唯一と思われる村はずれのレストランへ。
 
やはりクルーズ船の客が来るのか、やけに立派なレストラン。
これがスロベニア最後の食事ということで
 
ポルチーニのソテーに、トリュフのタリアテッレ。このトリュフがたっぷりと掛かって香りもとても良く、しかし値段はいくらだったか驚くほど安かった。
 
カラマリ・フライは昨晩の方がおいしくて、どうもこのレストランのシェフの腕はいまいちだが、素材がいいのはまちがいない。

 
レストランの隣にはハーブやオリーブの畑が広がり
 今年のオリーブは豊作らしい。

山のてっぺんにある村からの眺めも素晴らしく
 
 周りの村もオリーブ畑に囲まれている。

山の上からの景色を堪能した後はまた海岸へりへ戻り、今度はセチョヴィリエ塩田の見学。

入口で6ユーロの入場料を払って中に入ると、眼の前にはまっすぐな木の桟橋が延々と伸びている。
 
この両側に広がっているのがアドリア海の海水を引き込んだ塩田。
 
昔ながらの製法での塩づくりは夏の間しか行われないので今は浅い水が広がっているばかりだが
 
水に映る景色がきれいで
 野鳥もたくさんいるらしい。

桟橋の途中にはギフトショップがあるが、これを過ぎて1キロほども歩いてやっとビジターセンターに到着。
 
中には塩づくりの様子を説明したパネルなどが少しあるだけでやけにさびしいと思ったら、他に立派な塩の博物館があるらしいのだが、そちらは一度クロアチア領を通らないと行けないらしい。

ちょっと前まで晴れていたのに雲行きが怪しくなってきたので急いで桟橋を引きかえし、ギフトショップでお買いもの。
 
 もちろん塩と、ほんのり塩気を感じるおいしいダークチョコレートをお買い上げ。
パッケージもシックだが、紙袋のデザインかわいい。

が、ここで買い物をしているうちに外はものすごい雨になってしまった。
入口まではまだだいぶあるのにどうしよう、と思っているとすかさず売店のおばさん、スタッフに電話をして迎えの車を呼んでくれた。
スロベニア人の気の利きよう、その自然さには最後まで感心させられっぱなし。

これにてスロベニア観光は終了、そのあまりの居心地の良さに後ろ髪引かれつつイタリアへ向かった。


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コメント (2)
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