インドから無事に戻り、本日は洗濯三昧。
すぐに乾くのはありがたいが、日本の蒸し暑さはきつくて、夏の間中インドの山奥に避難していたかった。
盛りだくさんの旅行記はまたおいおい始めるとして、まずは恒例の映画祭。
とは言え今回はスタアラのマイル利用で、往路のANAとはなぜか相性が悪くて観たのは1本だけ。
Film Stars Don't Die in Liverpool
これはグロリア・グレアムという1940,50年代にハリウッドで活躍した女優が晩年に半分ほどの年齢のイギリス人男性と恋仲になる実話。
古い映画好きとは言えさすがにこの女優は知らなかったが、ニコラス・レイ監督と結婚中にそのティーンエイ ジャーの息子と深い仲になってしまい、その後この義理の息子と結婚したという、まさに「ハリウッド・バビロン」の女優さん。
これをグロリアの晩年とほぼ同じ年のアネット・ベニングが演じていて、ハリウッド女優にしては珍しく整形もしていないようで自然な老け方ながら魅力的で、若い男と恋仲になるのも、自分の年齢と老化に引け目を感じるところも説得力がある。
相手役のジェイミー・ベルは「ビリー・エリオット」のあの男の子。
いつの間に大人になったか、と思ったらもう32歳だそうな。
それにしてもJLもANAも、外国のエアラインに比べると映画の選択肢が少なすぎる。
帰路は諸々考えてシンガポール乗り継ぎのSQ。
こちらはさすがに選択肢が多く、特にインド映画が充実している。
そこでデリーからシンガポール間では評判のいいこちらを見てみた。
Toilet - Ek Prem Katha
こちらは結婚してみたら嫁ぎ先の家はおろか、村のどこにもトイレがなくてお嫁さんがショックを受けるお話。
現首相のモディさんはインドの全家庭にトイレを設置しようと奮闘しているが、それがなかなかうまく進まないのでこんな映画ができたのだろう。
嫁ぎ先はカーストの高いブラ―ミンと言う設定なのだが、その不浄感が問題。
頭の固い父親は家の軒先でおしっこをしていながら、「(大をする)トイレを家の敷地内に作るなんて不潔だ」とトイレの設置を認めようとしない。
このあたり日本人としては理解しにくいが、実際にインドの野原ではしゃがみこむ人を見かける。
先日の「ニュートン」といい、この映画といい、インド映画は社会問題を面白く伝えるのがなかなかうまい。
それにしても毎朝連れだって野原に用足しに行くお嫁さんたち、小用はどうするのだろうか。
まさかそちらの方も一日一回とはいくまい、と気になってしまった。
デリーからの夜行便で映画を1本見てしまったので、シンガポールから東京への昼便は眠くて仕方がない。
そこでこちらも1本だけ。
Backstabbing for Beginners
ぐっと地味なこちらの映画は国連の大スキャンダルの実話。
経済制裁下のイラクで一般民衆を助けるために国連が石油を買って食料や医療品を支給するというOil for Food Programmeというものがあったが、実際には大金がサダム・フセインに渡り、また多くの大企業やビジネスマンが裏金をもらったというもの。
主演はテオ・ジェームズというエキゾチックな顔立ちの若手で、どこかで見たことがあると思ったら「ダウントン・アビー」で腹上死するトルコ人の役だった。
懐かしいジャクリーヌ・ビセットが出ているのもうれしかったが、映画をさらうのはベン・キングスレー。
石油・食糧計画の責任者で、実際に人助けをしているのだから少々裏金をもらったっていいじゃないか、という超現実的な人物を演じていつも通りうまい。
国連をはじめNPOやNGOについてはいろいろ言われているが、キングスレーが演じたような人たちがいっぱいいるのだろうな、と思ってしまう。
それでもそのような活動はないよりはあった方がいいと思うのだが。
あとはウトウトしながらTVのミニシリーズの「Howard's End」を途中まで鑑賞。
これ、有望そうな若手俳優がいっぱい出ているので日本でも放映してくれないだろうか。
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すぐに乾くのはありがたいが、日本の蒸し暑さはきつくて、夏の間中インドの山奥に避難していたかった。
盛りだくさんの旅行記はまたおいおい始めるとして、まずは恒例の映画祭。
とは言え今回はスタアラのマイル利用で、往路のANAとはなぜか相性が悪くて観たのは1本だけ。
Film Stars Don't Die in Liverpool
これはグロリア・グレアムという1940,50年代にハリウッドで活躍した女優が晩年に半分ほどの年齢のイギリス人男性と恋仲になる実話。
古い映画好きとは言えさすがにこの女優は知らなかったが、ニコラス・レイ監督と結婚中にそのティーンエイ ジャーの息子と深い仲になってしまい、その後この義理の息子と結婚したという、まさに「ハリウッド・バビロン」の女優さん。
これをグロリアの晩年とほぼ同じ年のアネット・ベニングが演じていて、ハリウッド女優にしては珍しく整形もしていないようで自然な老け方ながら魅力的で、若い男と恋仲になるのも、自分の年齢と老化に引け目を感じるところも説得力がある。
相手役のジェイミー・ベルは「ビリー・エリオット」のあの男の子。
いつの間に大人になったか、と思ったらもう32歳だそうな。
それにしてもJLもANAも、外国のエアラインに比べると映画の選択肢が少なすぎる。
帰路は諸々考えてシンガポール乗り継ぎのSQ。
こちらはさすがに選択肢が多く、特にインド映画が充実している。
そこでデリーからシンガポール間では評判のいいこちらを見てみた。
Toilet - Ek Prem Katha
こちらは結婚してみたら嫁ぎ先の家はおろか、村のどこにもトイレがなくてお嫁さんがショックを受けるお話。
現首相のモディさんはインドの全家庭にトイレを設置しようと奮闘しているが、それがなかなかうまく進まないのでこんな映画ができたのだろう。
嫁ぎ先はカーストの高いブラ―ミンと言う設定なのだが、その不浄感が問題。
頭の固い父親は家の軒先でおしっこをしていながら、「(大をする)トイレを家の敷地内に作るなんて不潔だ」とトイレの設置を認めようとしない。
このあたり日本人としては理解しにくいが、実際にインドの野原ではしゃがみこむ人を見かける。
先日の「ニュートン」といい、この映画といい、インド映画は社会問題を面白く伝えるのがなかなかうまい。
それにしても毎朝連れだって野原に用足しに行くお嫁さんたち、小用はどうするのだろうか。
まさかそちらの方も一日一回とはいくまい、と気になってしまった。
デリーからの夜行便で映画を1本見てしまったので、シンガポールから東京への昼便は眠くて仕方がない。
そこでこちらも1本だけ。
Backstabbing for Beginners
ぐっと地味なこちらの映画は国連の大スキャンダルの実話。
経済制裁下のイラクで一般民衆を助けるために国連が石油を買って食料や医療品を支給するというOil for Food Programmeというものがあったが、実際には大金がサダム・フセインに渡り、また多くの大企業やビジネスマンが裏金をもらったというもの。
主演はテオ・ジェームズというエキゾチックな顔立ちの若手で、どこかで見たことがあると思ったら「ダウントン・アビー」で腹上死するトルコ人の役だった。
懐かしいジャクリーヌ・ビセットが出ているのもうれしかったが、映画をさらうのはベン・キングスレー。
石油・食糧計画の責任者で、実際に人助けをしているのだから少々裏金をもらったっていいじゃないか、という超現実的な人物を演じていつも通りうまい。
国連をはじめNPOやNGOについてはいろいろ言われているが、キングスレーが演じたような人たちがいっぱいいるのだろうな、と思ってしまう。
それでもそのような活動はないよりはあった方がいいと思うのだが。
あとはウトウトしながらTVのミニシリーズの「Howard's End」を途中まで鑑賞。
これ、有望そうな若手俳優がいっぱい出ているので日本でも放映してくれないだろうか。
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