Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ザンスカール再訪 5 スムダ・チュン

2018-08-17 17:08:13 | チベット文化圏
7月19日

ホテルの朝食。
 クレープやチャパティ、卵焼きの他に日本的なお粥まで出してくれたのはここが日本人ツアーの定宿だからだろう。
しかし昨夜ここに泊まったのは自分一人。アルチに宿は増えているが、道が良くなったのでここに宿泊する観光客は減っているらしい。

朝食後は昨日入れなかった村の中のツァツァプリ・ゴンパへ。
 今朝はちゃんと鍵番のおばさんが来てくれたが、おばさんは写真撮影禁止だと言う。
ここは後日再訪して、その時には写真を撮らせてもらえたのでこの内部の紹介はまた後ほど。

アルチを出たらインダス川とザンスカール川の合流点まで戻り、ザンスカール方面への道に入る。
30分ほど行くとスムダ・ドという村があり、ここからさらに脇道へ入って行く。

 
道は車1台がやっと通れるだけ。 
 
途中ではヤクに邪魔されたりもするが、実はここを車で来られるようになったのはこの春から。
川の対岸にはもう使われなくなったらしい道が細々と続いている。

そしてスムダ・ドからわずか30分で目指すスムダ・チュンに到着。
ここも11年前に訪れているが、その時にはスムダ・ドから徒歩1時間の場所でキャンプ、さらに3時間歩いてやっとたどり着いたのだった。
この道を歩いて来たなんて、今となっては信じられない!

そんな苦労をしたのもこのお寺を見たい一心だったのだが
 
丘の麓に車を停めてみれば、今やなんとホームステイにWiFiの看板まである。WiFiは予想通りつながらなかったけれど。

お寺の門前まで上がり、来た道を改めて眺める。
 
お寺の麓には村の家が固まっているが、ここの住人は10世帯ほどらしい。

 
しばらく待つうちに鍵番のおじさんがやってきて、ドゥカンの扉を開けてもらうと
 正面のすばらしい立体曼荼羅がいきなり目に入る。

以前は前面にガラス扉があって全体の姿が良く見えなかったのだが、
  
扉がなくなったおかげで11世紀頃のものらしい金剛界曼荼羅の隅々まで良く見える!

壁もまた曼荼羅図で飾られていて右手はかなり新しいもの。
 これも丁寧に描かれていてなかなか質のいいものだが
 左手の古いカシミール様式には到底及ばない。
 

と言うわけで、このお寺の曼荼羅をさらに堪能したい方はこちら↓ 


ドゥカンを堪能したら大きな菩薩像を納めた両脇の小堂をお参り。
 
黄色いお姿はチャンバ(弥勒菩薩)、白いお姿はチェンレジ(観音菩薩)。

 
さらにお堂の裏に回ると崩れかけたチョルテンがあって
  
この中の色褪せた曼荼羅も再確認。

 こんな辺鄙な所の地味なお寺にお宝が埋まっている、だからチベット仏教圏は面白いのだ。

新しい車道のおかげで2度目のスムダ・チュンを楽に堪能させていただき、次はザンスカールへの道をさらに進んだ先にあるチリン村へ向かう。

政権が変わって中断していた工事が再開したとのガイドの言葉通り、道路はあちこちで工事中。
  
ところがそのために途中で車が止められ、並んでいる車の前の方はもう1時間も待っているとか。

まだまだ工事は続きそうなので、さっさとあきらめてレーに戻ることにした。
チリン村に壁画はないので未練はないのだ。


 ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする