12月1日
朝食を摂っている間に船はマッコーリー島に到着。
南北に細長い島の北端に投錨した。
島の突端近くには平地になっている部分があって、
よく見ると人工の建物が見える。これはオーストラリアが1948年以来設置している南極圏観測のための基地だ。
朝食後、少し時間があったので船内をうろうろしていると珍しくブリッジに入ることができた。
前回の南極クルーズでは頻繁にブリッジに入れたが、この船ではなかなかオープンにならなくて、この時もたまたま人が少なかったので入れてくれた様子。さすが新しいだけにすっきりしたブリッジ。
船の周りではペンギンが泳ぎ回っているのが見える。
これはキングペンギンだ。
10時になったらボートを下ろして島に上陸。基地近くの浜でもペンギンがお出迎え。
救命胴衣を入れておく箱のそばにはミナミゾウアザラシの子供たち。
この子たちは好奇心が強いらしくて勝手に寄ってくる。
砂浜中にゴロゴロしていて、
少し大きいのは威嚇しあったりもしているけれど
クリクリとした目がなんともかわいく、
ペンギンたちとも仲良く同居中。
世界遺産の看板の先には展望台への階段があるので
これをひたすら上って行くと
右手に上陸した島の東側の浜。
正面には観測基地。この基地、以前は中でお茶などいただくことができたのだが、コロナ以降は訪問禁止になってしまったとか。
そして左手には島の西側の浜が見える。
浜近くに散らばるゴマ粒はペンギンだ。
展望台を降りて西側の浜に向かうと
草の中にも大きいのや小さいのやゾウアザラシがいっぱい。
しかし途中に見える赤さびたタンクや歯車は19世紀から第一次大戦前まで続いたアザラシやペンギン狩りの痕跡。まずは1810年からの10年間で20万頭ほどいたオットセイが毛皮のために根絶され、次にはゾウアザラシとペンギンが脂を採るために乱獲されたそう。タンクには一度に2,000羽のペンギンが押し込まれて殺されたなんて、ひどすぎる。
が、その後この島は自然保護区となり、外来の猫やウサギ、ネズミも完全駆除したおかげでアザラシや鳥類、植物も順調に回復しているのだそうだ。
西の浜にはオオフルマカモメやトウゾクカモメ、シロフルマカモメ。
キングペンギンにジェンツーペンギンもいた。
島で2時間を過ごし、ペンギンたちに見送られて船に戻ると
本日のお昼はオープンデッキでバーベキュー。
キッチンスタッフの力作を見ながらおいしくいただいた。
←人気ブログランキングへ一票、お願いします。