1月18日
朝7時45分にホテルに迎えの車が来てニューバガンへ。
今日は料理教室の予約をしてあるのだ。
到着したのは一軒の家。

門の中ではスタッフの皆さんが並んでお出迎え。
本日は我々二人だけのクラスなのだけれど。

挨拶が済むとまずはこのメモと2,000チャット(約200円)を渡される。
メモに書いてあるのは簡単なビルマ語会話とお買い物リスト。
つまりこのリストにあるものをこれから行く市場で自分で買ってこなければいけないわけ。
今まで参加した料理教室でも市場見学はあったけれど、自分で買い物をしなければならないのは今回が初めて。
「ナイ・カウン・ラー」(こんにちわ)やら「ゼイ・シャウ・バ・オウン」(まけてください)なんてフレーズを練習して、いざ出陣。

やって来たのは車ですぐのローカル・マーケット。

小さいけれど新鮮な野菜に肉、魚、卵から調味料まで何でも揃う。

身振り手振りを交えての買い物は実際にはほしいものを指させば相手も指でいくらと教えてくれるので簡単だけれど、ただ見て回るよりも断然楽しい。
指定された5品ほどを買ってもお金はまだ余っているのであとは好きなものを買っていいと言われる。

ならば、と鍋に入ったぜんざいのようなものやら餅やら目いっぱい買いこんだら「こんなにいろんなもの買った生徒ははじめて」と言われてしまった。
それにしても2,000チャットの使いでのあること。
市場の次には近くのお寺に行く。

まだ建てられてから数年の新しいお寺だそうだが、境内には小坊主が一杯。

ここであらかじめ用意されていた食事をお坊さんにさし上げ、ちょっと話を聞く。
日本人に伝えたいことがありますか、とお聞きすると「寛容の心を持つように」とは若いながらなかなか威厳のあるお坊さんのお言葉。
町の見学を終了して教室に戻ると用意されたスナック類に、市場で買ってきたお菓子を出してくれる。
ぜんざいのようなものは黒糖のスープに何かの穀物とココナッツが入ってやさしい味。連れが買ったのはバナナの入ったちまき。どちらもおいしくいただいたが、同行していた我らがガイドは我々がお腹を壊すのではないかとヒヤヒヤしていたらしい(実際には何の問題もなかったが)。
でここからようやくお料理教室の開始。

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調理台はオープンエアに6台ほど並んでいる。
まず一品目はレンズ豆入りごはん。

玉ねぎ、ニンニク、生姜にクローブ、シナモン、カルダモンを炒め、お米、レンズ豆と一緒に炊飯器に入れる。
調理をしている女性の隣にいるのがこの教室の主催者ウィリアムで、彼が説明を担当。
2品目はチキン・カレー。まずはスタッフが作って見せ、それから自分たちで実際に作ってみる。

材料はすべて切ってあるので、順番通りに火を入れ、あとは調味料の量を好みに調整するだけ。
ミャンマー・カレーはまず大量の油にターメリックを入れ、そこに玉ねぎ、ニンニク、ショウガを入れてよく炒める。味付けはチリ・パウダーとナンプラーの量で調整、あとはなんの肉を入れるかだけで基本はすべて同じようだ。
3品目はエビふりかけ。

これはレストランに行けば必ず出てくるのだが、粉末に砕かれたエビ、ニンニク、玉ねぎ、ショウガをターメリックと唐辛子を加えて炒めるだけ。しかしこれだけでご飯が食べられるほどうまいのだ。
4品目、ヒョウタンのスープ。

焼いた魚でだしを取り、ナンプラーとコショウで味付けするだけのあっさりスープ。

ミャンマーではヒョウタンをよく食べるらしい。
と、ここまで作ったところでひとまずお昼ごはん。

自分たちで作ったもののほかにおなじみラペットゥも登場。
自分は飲まないけれど、ミャンマー産のワインもふるまわれる太っ腹ぶり。
で後半戦、5品目はエビ・カレー。

基本はチキンと同じだが、魚系の場合にはすりおろしたトマトが加わる。
6品目、にんじんと四角豆のサラダ。

野菜に揚げたにんにくと玉ねぎを加え、塩とライムジュース、油を入れて混ぜるだけなのだが、ここにピーナッツの粉が入るのがミャンマー流。粉がクリーミーになってとてもおいしい。
7品目の魚のカレーはほぼエビ・カレーと作り方が一緒。

ただこちらはチリを使わず、お醤油を入れる。
8品目の野菜炒めは教わるほどの物でもないので勝手に作る。
そして最後はさつまいもとタピオカ入りココナッツミルクのデザート。

面白い器具でココナッツの果肉を削り、黒糖を加えて食べる。
昼食後に作ったものと、さらにフルーツまで出されてもうお腹はパンパン。
予定では午後1時までだったが、実際にコースが終了したのは3時。
でも2人だけの教室だし、誰もせかせることなく、今まで参加した料理教室の中でも一番と言えるほど楽しかった。
主催者のウィリアムは実はヤンゴンの旅行会社の社長さん。
趣味で友人たちに料理を振舞っていたが、バガンではお寺巡りの他にすることがないという声を受けてこの教室を始めたとか。ほかの国の料理教室には参加したことがないそうだが、市場での買い物といい、お寺の見学といい、実によく工夫されたプログラム。
しかし何と言っても本当に友人の家でお料理を教わっているようなフレンドリーな雰囲気がとてもいい。
食べきれなかったものを持ち帰りたいと言ったら、料理の他に自分たち用のエビふりかけまで容器に入れて持たせてくれた。
さらにこれは市場で買ってきたヤシの根っ子をゆでてくれたもの。

ちょっと筋っぽく、苦みのあるところもあるが、サクサクとした芋のようでなかなかおいしい。
これらは料理の残りとともに夕食になった。

お見送りを受け、大満足で料理教室終了。
我々が日本人としては初めての生徒だったそうだが、英語がわかるか、日本語ガイドつきなら絶対にお勧め。US$50は安くはないが、内容充実で楽しめる。
連絡先はこちら: goodnewstravels@gmail.com
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