Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ネパール家庭料理で忘年会@巣鴨「プルジャダイニング」

2015-12-07 00:38:09 | 食べ歩き
今年9月に初めて参加させていただいた「ヤムの会」、今度はネパール料理屋で子豚1頭おまかせ忘年会だというので旅仲間のSさんとまた混ぜてもらうことにした。

今回の会場は巣鴨の「プルジャダイニング」
 地図で見れば駅から近い線路脇。
実際その通りの場所にあるのだが、あまりに地味な外観で最初は行き過ぎてしまった。

今回の参加者7名が揃ったところでまずは乾杯。
ネパールビールを頼む人が多い中、ヤムの会会長と我が友Sさんはトゥンバを注文。
 
トゥンバとは雑穀を発酵させたところにお湯を注いで飲むお酒。シッキムやブータンで見たものは小麦を原料にしていたと思うが、ここの材料は黍だそう。この器がまた本格的でいいではないか、ストローまで熱くなって冷めるまで飲めないらしいが。

 下戸の自分はラッシーをいただき、早速つきだしと最初のお料理が登場。
どちらも見た目は同じようだが、手前のつきだしはサツマイモ、奥のお皿はヤマトイモを使っていて、生姜やターメリックを使っているのは同じなのだがスパイス使いが微妙に違う。繊細な味付けで、これはこの後の料理も期待ができる。

 「タースです」と登場したこれはモモ肉をマリネしてから炒めた物とか。皮つきのお肉にしっかりした味付け。

次に登場したのは「目玉と脳みそ」。「目玉は4つしかない」と言うことは子豚は2頭いたのか。
 
皆さん遠慮なさるので目玉1個いただいちゃいました。コリコリと軟骨っぽくて、魚の目玉のようなプニュプニュはないのね。脳みその方は白子よりあっさりと豆腐のようで、どちらもおいしい。

 これはタン(舌)と耳
 こちらは頭の肉とのことで、本当に子豚1頭(というか2頭か)の頭を余すところいただいたわけ。
料理はどれも同じような色をしていてしょうがとにんにく、ターメリックを使うところは共通しているが、クミンを使っていたり、トマトペーストが入っていたり、風味が少しづつ違って独特。

自分が特に気に入ったのはこのスペアリブ。
 皮付きだが子豚ちゃんなので脂肪もなく、お肉が柔らかい。スパイスでマリネされたものにさらに小皿に入った香辛料をちょっとつけるのだが、このチョップと言う香辛料、山椒と硫黄の香りのするネパールの岩塩をブレンドしたもののようで、初めて嗅ぐ香りだが癖になる。

「シュクティも食べる?」と出てきたのはこちら。
 豚肉を一日干したものだそうで、固すぎずうまみが凝縮。

「まだ内臓もあるよ~」と言われたがお肉はもう十分に食べたので、この店の常連 trintrinさんが頼んでくれたのはチウラ。
 炒った玄米をつぶしたもので、ブータンでシップと言うお茶請けと同じもの。
これが香ばしくて、ポリポリ食べているとこれもまた癖になる。

もう一つネパールらしいものを、と最後にディード・セット。
 ディードとは左上の黒っぽい塊だが、これは日本で言う蕎麦がき。ただしこのお店の物は蕎麦2:黍1の割合で混ぜているそうで、日本の蕎麦がきよりも硬い練りあがり。上のくぼみにはギーが入り、真ん中の山羊カレーやチリペーストを付け、周りのおかずをつまみながら食べるとおいし~。
 「これも食べてみて」と出てきたダルには何種類もの豆が入り、優しい味付けでこれもいい~。

とにかくどの料理も絶妙の味付けで、多分ネパールで同じものを食べてもこれほどおいしい物にはなかなか出会えないんじゃないかと思う。

 これらの料理を作ってくれたのはこちらのプルジャさん。
ポカラからさらに車で3時間ぐらいかかるところの出身で来日10年目。
以前は池袋で同じネパール料理の店をやっていたがなかなか理解してもらえず、一度は店を閉めて故郷に帰ってしまったのだとか。しかし常連の「帰ってきてコール」に押されて去年また店を開いたと言う話を涙しながら語るプルジャさんは人柄の良さがあふれていてとにかくチャーミング。
この店に来て彼女のファンにならない人がいるだろうか。

と言うことで大満足の「ヤムの会」忘年会。
会長、書記長、次回もまたよろしくお願いいたします。


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15年秋の欧州旅 9 ピランの夜

2015-12-05 16:31:56 | ヨーロッパ
10月15日 続き

フラストーリエから高速に乗り、大きな商業港のあるコペルを通り、30分ほどでピランに到着。

 今夜の宿、ホテル・ピランにチェックインして2日間お世話になった運転手のダミアン氏とお別れ。この方、控えめだけれど実に気遣いのある紳士だった。

 
早速部屋に入ってみると狭い部屋ながらベランダがあり

眼の前に広がるのはアドリア海。
 右手にはプンタ灯台が見えて、ずっと天気が悪かったけれどこのロケーションに来てこの快晴はパーフェクト。

これは夕日を愛でるしかない、とフロントにおすすめレストランを聞いて早速出陣。
ホテルのすぐ脇にあるレストランだけれど
 テラス席からばっちり海が見える。

乾杯をしながら早速シーフードを注文。
 
絶品カラマリ・フライにムール貝もうまーい。
海外のイカフライはなぜあんなにカラリと揚がっておいしいのだろう。

 眺めるうちに日が沈んで、涼しくなったので屋内へ移動。
  
メインに頼んだ盛り合わせプレートはこれで2人前だが我々4人にはこれで十分。久しぶりの海の魚はやっぱりおいしい。
 大満足のこちらは Restaurant Pavel。
 並びには同じように魚を食べさせるレストランが連なっていて、お客さんでにぎわっている。

食後は腹ごなしに夜の町をちょっとお散歩。

 小さなヨットがたくさん係留されたマリーナを過ぎると
  
大きなタルティーニ広場。上の方にはライトアップされた城も見える。
 洗濯物(?)のショウウィンドウもなにやらイタリアの香りがするようで、元ベネチア領のこの町は明日また探検しよう。


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15年秋の欧州旅 8 シュコツィアン洞窟と死の舞踏

2015-12-04 01:43:25 | ヨーロッパ
10月15日 続き

ヴィパヴァ谷を離れて次に向かったのは世界遺産、シュコツィアン洞窟。
スロベニアの定番観光地はポストイナ洞窟なのだが、だいぶ商業化が進んでいるらしいのでこちらにしてみた。

 まず入口でチケットを購入。
メインの洞窟に入れるのは16ユーロのガイド付きツアーのみ、夏の観光シーズンには1時間に1本あるが、10月から5月には1日3本しかないので時間の確認が必要。

次の1時からのツアーにはまだかなり時間があるので、少し歩いて見晴らし台へ行ってみると

緑に覆われた素晴らしい景色。
  遠くに見える教会の下からは川が流れだしているが、その奥にこれから行く洞窟がある。

やがて時間になったのでチケット売り場の前に行ってみると、お客さんは50人ほどもいるだろうか、日本の若い子も3,4人見える。現れたガイドに先導されてすぐに出発すると、
 意外にも案内所から外の道路に出る。
 
さらに林の中をしばらく下って、ようやく洞窟の入り口に到着。
 
ここでようやく洞窟の説明や注意事項の伝達があり、扉の向こうに入る。
お客さんは世界中から来ていると思われ説明はすべて英語、ここでもスロベニア語は一切ない。

洞窟内は写真撮影禁止なのだが、薄暗い中を階段の上り下りがあるので写真など撮っていたら危ない。
マイクも使わないガイドのお兄さんに一生懸命付いて行くと鍾乳石があったり、棚田のようになったところがあったり。がこれらは正直言ってそれほどきれいではなく、昨年行った山口県の秋芳洞を改めて見直す。

とは言えこちらは世界遺産、何が違うかと言うと規模が違う。
今回参加したスタンダードコースだけでも3キロ歩くし、何と言ってもパンフレットにもなっているここ
 高さが144mもあり、その底を川が流れている。

この川が大雨の時には増水してこの巨大な洞窟のかなりの高さまで水没することもあるとか。
途中では内部の電気を消して真っ暗にする演出などもあり、高所や閉所が苦手な人には厳しそうなツアーではある。こんな洞窟に最初に入り込んだ人たちは本当にすごい。

1時間半ほど歩いたところでようやく出口が見えた。
   
ここだけは写真が許されているので内部も撮りまくり。

 
外に出るとここは崖の下なので、ケーブルカーに乗って上まで上がりツアー終了。
冒険気分でおもしろかった。

さて地下にいる間にスロベニアで初めての青空も見えてきて、車はアドリア海をめざす。
が海辺に行く前にちょっと横道へ。


これぞ元祖カルスト台地と言う景色の広がる麓の Hrastovlje(フラストーリエ)村。
 ここに小さな石造りの教会がある。

 
葡萄畑の中に建つ教会に近づいてみると、周りは石壁に囲まれ、小さな門には鍵が掛かっている。
やはりここの見学に来たお姉さんたちが門にかかった看板の番号に電話をして管理人を待っていると言うので
 丘の中腹を走る貨物列車など見ながらのんびり待つ。

  
しばらくすると村からおばちゃんがやって来て、入口で地元のワインなど売っている教会の中に入れてくれた。

と、この中が圧巻。(内部は撮影禁止なので写真はパンフレットから)
 壁から天井までフレスコ画でびっしり。 

天井にはアダムとイブなどおなじみの場面も見える。

そして入って右手の壁にあるのがこの教会のハイライト、死の舞踏。
 
 子供や障害者から金持ち、僧侶、王族に至るまで、死の前では皆平等という実にわかりやすい絵。

これらのフレスコ画は1490年に描かれ、画家の名前もわかっている。
それが18世紀ごろに漆喰で隠されてしまい、1949年に再発見されたそうだが、素朴な絵柄で実に楽しい。
これを食い入るように見ていたらおばちゃんが英語の解説テープを流してくれ、説明に合わせて場面場面を指し示してくれた。これがわかりやすくて感謝。

運転手氏の曰く、ここに来たのは学校の遠足以来とか。
ロンプラの片隅に記事の載っていたこの教会もスロベニアでは有名ということか。

周りの景色も村のたたずまいも良くて、車がなければ来るのが難しいところだけにここも来られてよかった。


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またまた福井

2015-12-02 00:59:39 | 国内旅行
よんどころない事情によりまたまた福井。
今まであまり縁のなかったこの町にまさか2か月で3回も来ることになるとは思わなかった。

今回は成田空港から小松空港までIBEXエアラインズを利用。
会計ソフトのJDLが株主であるこの会社、てっきりLCCだと思っていたらANAと業務提携しているフルサービスキャリアだったのね。
その証拠に帰路の羽田行きJLの方が運賃が安かった。
 
一日一便の運航でこの日は50人乗りのボンバルディアが満席。
ちゃんとアイベックスちゃんの付いた紙コップでコーヒーも出た。

用事を済ませた翌朝は暇だったので、ホテルから歩いて10分の北の庄城址・柴田公園へ行ってみた。
 
北ノ庄とは秀吉に滅ぼされた柴田勝家の城があった所。
安土城をもしのぐ大きな城だったそうだが、城跡に徳川時代に福井城が築かれてしまったために城壁のほんのわずかな痕跡しか残っていない。
そのわずかな痕跡地に猫の額ほどの公園と柴田神社が作られているのだが、記念碑の揮毫が平山郁夫なのは彼が勝家の子孫だからってほんとかね。

 
公園にはもちろん勝家、お市の方に三姉妹がいて
 
本殿の脇には三姉妹神社なんてものもある。

公園の隅には入園無料の北の庄城址資料館もあって
 
中には何もないが勝家、お市の方、三姉妹のお勉強はできて歴史ドラマの参考にはなる。

福井という町は歴史のあるところなのだが、この城跡をはじめ、古い街並みもすべて地震やら戦災やらで失われてしまい、残念ながら観光するようなものは何もない。

そのためだろうか、ホテルのすぐそばには明治時代のお抱え外国人の住居が復元され、つい先日オープンしたということなのでここも覗いてみる。
  
 
この家の主、グリフィス先生は「福井藩の文明開化に貢献された」そうだが、福井に滞在していたのは数か月。
見学は無料でボランティアガイドさんまでいる力の入れようだが、他に何もないこの場所まで観光客を呼ぶのはかなり難しそう。

てなことを考えているうちにお昼になったので、ここはやはりおそば、と柴田神社の向かいにある「つるきそば本店」へ。
 
ガラスケースにそばちょこが並べられた店内は昭和の匂いがいっぱい。
 今回はおろしそばではなく皿そばと言うのを頼んでみると、大根おろしの他にとろろや生卵もついてきた。
ここもおそばは黒っぽく、ちょっと幅広に切られて歯ごたえがあるが、個人的好みでは前回の見吉屋の方が好きかな。

 お土産には福井駅で「羽二重くるみ」を購入。くるみが中に入った羽二重餅をクレープのような生地ではさんであってこれがとてもおいしい。

そして最後は駅弁コーナーで一番人気のかにめし。
 
家に帰ってから温めて食べたが、ひたすらカニが乗っているだけという潔さがすばらしい。

ということで福井の売りはやはり食かと思うが、しばらくはこの町を再訪することもなさそうだ。


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