Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

バルト縦断 22 ハカニエミ市場~帰国

2018-01-12 23:45:40 | ヨーロッパ
9月7日

今回の旅行もとうとう最終日。

朝からトラムに乗って、ちょっと苦労しつつもお目当ての場所を探し当てたが、それについてはまた後ほど。

その近くにあった大きなカリオ教会。
 1912年築でアール・ヌーボーの影響を受けていると言うが、遠目にはちょっとソ連風に見える。

 その手前のクマちゃんのいる公園前からまたトラムに乗って
 
やって来たのはハカニエミ市場。風格あるレンガ造りのホールの横ではなにやら建設中だが、
 これは2018年の初めから古い市場内の改修が始まるので、その間の営業のための仮設店舗らしい。

と言うわけでもうじき変わるであろう場内に入ってみると
 狭い通路の両脇に整然とお店が並び、野菜や果物は屋外で売られるのだろう、こちらには加工肉や魚の店が多くて
 
さすがにスモークサーモンの種類が豊富。
 トナカイ肉の燻製も買いやすいサイズで真空パックになっている。

場内のずっと奥まで進むとコーヒースタンドがあったので
 
コーヒーと一緒にムンッキポッスという揚げパンを一つ。中にはリンゴジャムが入っているが甘すぎず、フワフワなのでぺろり。

この市場には2階があるので上がってみると
 まずはおなじみマリメッコが結構なスペースを占めている。
 
その他にもビンテージの食器屋さんとか雑貨屋さんとか、いかにも「女の子受け」しそうな店がこちょこちょ並んでいて楽しいが
 フィンランドはさすがになんでもお高い。

また下に戻るとそそるお惣菜の並ぶ店いくつもあったので
 
サーモン・パイとザリガニのオープンサンドを買って、アパートで最後の昼食。
この2つで17.5ユーロもしたけれど、ザリガニは食べきれないほど乗っていた。

食事の後片付けをしたらアパートをチェックアウト、トラム1本でヘルシンキ中央駅へ。
 
1919年に完成したと言う駅舎は入り口脇の街灯を持った像が印象的。
 
中も広々しているのだが、なぜか見回しても切符売り場らしき窓口がない。
 やっと券売機を見つけたけれどカードしか受け付けないようで、他の旅行者もオタオタ。

現金で払いたかったのでしばらく辺りをうろついて、試しにホームの方へ出てみると
 
こちらには黄色いベストを着た職員がいっぱい。そこで切符はどこで買うのかと聞くと「どこへ行くの?」と手元の端末から紙の切符を印刷して現金と引き換え。
結構あちこちで列車に乗っているが、こんなシステムは初めて。何番線からの発車と教えてくれるのも親切だが、人件費の高いこの国でこのシステムは合理的なのだろうか。いずれにしろ乗客が少ないからできることだとは思うが。

屋根の下にはホームがいくつもあるが、空港行き列車はこのずっと先。
 
屋根がなくなった一番端っこから出発。
 ゆったりした車両で空港までちょうど30分、5.5ユーロ。

 
空港に着いたら出発時より10キロも重くなったスーツケースを預け、さあ、あの充実したラウンジへ、と向かうと
 
シェンゲン協定外のエリア行きラウンジは往路よりずっと狭くて、食べ物コーナーには目を付けていたミートボールがない・・・。
 
仕方がないので最後のベリージュースをいただいて

9月8日

30分遅れで無事朝の成田に到着。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バルト縦断 21 さらにヘルシンキ

2018-01-09 15:34:41 | ヨーロッパ
9月6日 続き

元老院広場からはトラムに乗ってテンペリアウキオ教会へ。
この覚えにくい名前は「岩の教会」という意味だそうで

外からは文字通り岩の小山にしか見えず、教会のシンボルである十字架も入口の右上に目立たない小さなものがあるだけだが

中に入ってみると岩に囲まれた円形の堂内には上部のスリットから光が入り
 
正面の祭壇も驚くほど控えめだが、頭上の銅板製の天井が美しい。

この教会には2階席もあるのでそちらに上ってみると
 
まるで劇場の様な造りで、実際ここではコンサートなどが開かれることも多いらしい。

さらにこの「岩山」には外から上ることができて
 
上から見ると屋根のドームが宇宙船のようだ。

ここからはまたトラムに乗り、環状線をぐるっと回って中央駅の南に広がるデザイン・ディストリックと呼ばれるエリアにあるデザイン美術館へ。
 
ここはムーミンの作者、トーベ・ヤンソンも通った美術学校だったそうで、受付の壁にはフィンランド・デザインのはさみがずらり。

しかし見学の前に一息入れようと、まずはショップに併設されたカフェで
  
 イッタラの食器でおやつをいただく。

展示は当然フィンランドの誇るデザイナーたちの作品の紹介で
  
 マリメッコやアアルトはもちろん有名だけれど、アングリーバードもフィンランドとは知らなかった。

 さらに2階へ上がると
  
 
おしゃれな家具やちょっと日本的にも見える陶器などが並んでいるが、広い場内をいささかもてあましている感じで、これで入場料10ユーロは高い。

この周りには名前の通り新進デザイナーなどの店があるとのことだったが、ぶらぶら歩いてもこれと思うものには当たらず
  
それよりやはり前世紀初頭の建物に目が行く。
 
フィンランドはやっぱりとんがり屋根が好きな様子。
  レンガ造りの消防署はいまだ現役だ。

テクテク歩いて、やって来たのは中央駅に続くカンピ広場。
 この周りには大きなショッピングモールなどが立ち並んでいるが
 
お目当てはこの大きなまげわっぱか木造船の様な建物。
 脇のガラス扉から中に入れば
 
内部も木の壁に囲まれ、天井から光が入るだけの空間。
カンピ静寂の礼拝堂と呼ばれるこの施設はルーテル教会の運営ではあるが礼拝などは行わず、静かに祈りたい人のための場所なのだそう。
だから正面に一段と小さな十字架と
 
後ろにろうそくを捧げる台、そしてなぜか脇に石の形をしたクッションが転がっているだけ。
町一番の繁華街にこういう物を作る所が余裕の証明だろう。

この後はまたストックマンのスーパーに寄って
 今夜はアパートでお夕食。
左上はタリンで買ったアンズ茸のバター炒め。
スーパーでバターはどれだ、と右往左往していたり、惣菜はどうやって買うのかと眺めていると、フィンランド人のおばさま方がすぐに助けてくれて、フィンランドもいい所だ。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バルト縦断 20 ヘルシンキ観光

2018-01-08 17:24:21 | ヨーロッパ
9月6日

ヘルシンキ観光の一日、まずは宿の周りの建物を見て回る。

昨日も少し見たが、このカタヤノッカ地区のアパート群は20世紀の初めに建てられたものが多いというからリガのアールヌーボー地区とほぼ同時期。
 
しかしリガの装飾過多に比べるとぐっとシンプルで
 
その代わりとんがり屋根の塔が好きらしい。
  
 
扉や窓にもアールヌーボーらしさがちゃんとあって、派手なリガよりも自分はこちらの方が好きだ。

この地区を通り抜けると丘の上に1868年に建てられたロシア正教のウスペンスキー寺院が現れる。
 バスで到着したツアー客の皆さんと中に入ると
 
立派なイコノスタシスなど、いかにもロシア正教らしい華やかさ。

寺院の前からはマーケット広場や、正面にヘルシンキ大聖堂も見える。

丘から降りたらエテラ港の前に広がるマーケットへ。
 
 白いテントの下では土産物や温かそうな帽子などを売っている店が多いが
 
変なクッションや、蠅型のハエたたきなど、面白いものを売っている店もあって結構楽しい。

 
物販屋台の先には食事の屋台がいくつかあって、さらにその先は野菜や果物の屋台。
 
ここでも盛大にきのこやベリー類を売っているが、バルト三国ではキロ単位だったのにここではリッター単位で売られているので値段の比較ができないのが残念。

 
 さらに港の縁を回って
 
きれいなレンガ造りのオールド・マーケットホールへ。

ロンプラには外の屋台は高いので果物などは屋内で買え、とあったが
 きれいな屋内に生鮮食品など日常的なものはほとんどなくて
 
デパ地下のような美しいお惣菜とか
 
ここでもワイルドな缶詰類、熊の脂の石鹸なんてものまであって、ほぼ観光客向けになっている様子。

朝食をほとんど食べていなかったので、この中で早いランチを、と開店早々のスープ屋さんへ。
 
できますスープは3種類だけなので
 
ボルシチと小海老や鮭がいっぱい入ったブイヤベースを。
テーブルに置かれたパンは食べ放題、9月初めでももう薄いダウンが必要なここでは温かいスープがご馳走。

たっぷりのスープでお腹を満たしたら、港からすぐのヘルシンキ大聖堂へ。
 
この街のシンボルの前にはアレキサンドル2世の銅像が建っているが、恨み多きはずのロシアの銅像を撤去しないとは、フィンランド人は寛容なのか。
それにしてもこの階段には観光客が多いが

それもそのはず、階段の上に登ってみると、下の元老院広場の周りには観光バスがずらり。

と、これを眺めているとなにやら歌声が聞こえてきて
 
なぜかパジャマやガウンを着た高校生ぐらいの子たちが歌いながら大聖堂の周りを回っている。
いったい何のイベントだったのやら。

 1852年にできたという大聖堂の中は大きなシャンデリア以外にほとんど飾り気もなく、いかにも北欧のプロテスタントらしい。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バルト縦断 19 ヘルシンキ Spis

2018-01-06 16:44:42 | ヨーロッパ
9月5日 続き

アパートは出て2分ほどのところにトラムの停留所があって便利。
 
港が近いので昔の倉庫など赤レンガ造りの建物も多いが、旧税関にはなぜか中華レストラン。
しかし閑静な住宅地である周辺には他にはあまり飲食店もなくて、なによりスーパーやコンビニが近所にないのは困った。

トラムには乗らず、少し歩くと観覧車が見えてきた。
 
その足元にはフィンランド人熱愛のサウナ、外のプールにも結構な人が入っていたが、冬はどうなるのだろうか。

その先には港に面したマーケット広場。
 しかしもう夕方も遅いのでお店は消えている。

この広場に切符の自動販売機があったので、一日券9ユーロを買ってトラムに乗車。
  
 
タリンでは一日3ユーロだったから、さすがに物価がまったく違う。

町の中心、中央駅に近い所で降りるが、フィンランドの公用語はフィン語とスウェーデン語だそうで、表示はすべて2ヶ国語併記。スウェーデン語の方は英語やドイツ語からある程度意味が類推できるが、フィン語の方はまったく言語体系が違うのがおもしろい。

 
この町一番のストックマン・デパート、地下の大きなスーパーの下見をして
 公園の中を伸びるエスプラナーディ通りを歩く。
 
ここはヘルシンキの銀座通りのようなところだそうだが、周りにはアールヌーボーやアールデコ調の建物がいっぱい。
この街にこんな建物があるとは、不勉強にして知らなかった。

しばらく歩いて、繁華街を外れた所にある今夜のレストランに到着。
 最近話題のニューノルディック、一軒は行ってみようと日本から予約を入れておいたのは「Spis」。
新進のシェフの店と言うことで選んでみたが、出発直前にはNHK-BSの番組にも出ていて期待大。
 
しかし入ってみるとこじんまりとした店内には2組しかお客がいなくて、この国で20時の予約は遅かった様子。

メニューはショートかロングのコースのみなので、せっかくだからとロング・コースを注文。
 
まずはパリパリしたおせんべいのような突出しが来て、一品目はジャガイモ、ラディッシュ、大根。
 
キノコのスープに続いて出てきたのはきゅうりのグリル。
 
ここまで野菜ばかりが続いたが、やっと豚肉の煮込みが登場。つづく野菜のグリルは薄切りのカリフラワーがきれい。
 
ほとんど生のようなホタテに続いたクリーム状のものははてなんだったか
 
ハーブの香りのシャーベットに続いて根菜の上に乗っているのはチキン。
 
デザートはベリーのアイスクリームで、コーヒーと一緒に出されたプチフールがレゴブロックに乗っているのが楽しい。

と、品数多く、このコースで一人88ユーロはこの国の物価を考えればリーズナブルだと思うが、野菜中心のお料理は日本人としてもボリュームが少なく、4ヶ月も経つとどんな味だったかも思い出せないほど印象が薄い。
バルト三国の食事、特にリガのVincent'sがあまりにも印象的だったので、正直こちらにはがっかり。
それだけ海の向こうのレベルが高かったと言うことだけれど。

夜も更けたのでトラムで帰って、お部屋のサウナに入ろう。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バルト縦断 18 タリン~ヘルシンキ

2018-01-04 17:08:22 | ヨーロッパ
9月5日 続き

アパートのマダムに鍵を返し、無事にデポジットの100ユーロも返金してもらって、呼んでおいてもらったタクシーでフェリーターミナルへはほんの5分。

やって来たのはターミナルD。
 
入ってすぐ右手のキオスクでトラム・チケットのデポジットも簡単に返金してもらえる。

ヘルシンキ行きフェリーの切符売り場は2階。
 
ネットで事前予約している場合は機械で簡単にチェックインできる。

 フェリーの乗船口はさらにもう一階上。
売店にはアルコール類が大量に売られているが、乗船の際にはパスポートも見なかったような。

長い通路を通って乗り込んだのはTallink社のMegastar号、49000トン。
 
2017年の初めに就航したばかりの新しい船で、乗客の定員は2800名。
実は予定ではもうちょっと出発の遅いViking社のフェリーに乗るつもりだったのだが、前日に強風のため欠航とスマホにメールが入り、あわてて予約を入れ直した。
しかしこんなに大きな船なのだから、当日に港で切符を買っても何も問題はなかっただろう。
ちなみにViking社の方はクレジットカードの口座に返金を申し込むとすぐに対応してくれて、まったく便利になったものだ。

船内には荷物預けがあるので、身軽になってデッキへ。
 
予定通りの13時30分に出港して、尖塔の多いタリンにさよなら。

海に出たら船内の探索開始。
  
 
なにしろ10階建ての大きな船、乗客のためのスペースは2フロアだけれど座席はよりどりみどり。バーもあればバーガーキング、ビュッフェレストランもあるけれど
 
我々がいただいたのはエストニアのグルメアイス、La Muu。
これ、実は午前中にいたテリスキヴィ・クリエイティブセンター内にあるアイスクリーム屋さんで、1つ2.8ユーロとお高いけれど確かにおいしい!

船内には2フロアに渡る巨大な免税店もあって、化粧品類やアルコール類はもちろん
   
怪しいパッケージのコーヒーやらワイルドさいっぱいの缶詰やら売っていて、ここを物色しているだけでも退屈しない。

大型船のおかげか、航行中は乗り物に弱い同行者でも平気なほど安定していて、競合社の船が欠航したのが不思議なほど。

やがて緑の島などが見えてきて
 
2時間でヘルシンキの西ターミナルに到着。
 
このターミナルも新しいらしく大きくてピカピカだが、駅前は閑散としている。
荷物があるので宿まではタクシーを使うことにしたが、これがなかなか来なくてなんと45分も待つはめになった。
こんなに待つのだったらさっさとトラムにすればよかった。
当初予定のフェリーだったら街の反対側にある港に着いて宿までは歩けるはずだったのだが。

やっと来たおばちゃんのタクシーで30分、25ユーロ。
 
ヘルシンキでもアパートを選択、表には小さな赤い看板が出ているだけなのでわかりにくいが、大きなアパートでフロントには中国系のお客さんがいっぱい。香港か台湾からのお客さんだろうか、彼らは自由旅行が得意そうだ。

部屋に入ると机のあるスペースと居間。
  
 その奥にベッドルームがあって
 
バスルームには小さいながらサウナ付き。これがこの部屋を選んだ理由なのだが
 
台所には最低限の食器類しかなくてちょっとがっかり。
タリンのアパートが良すぎたので、シンプルすぎるこちらのアパートはいささか見劣りしてしまう。

 とは言え窓から見えるお向かいのアパートは美しく
 
近所の建物はどれもかわいい。
 
屋根にクマちゃんのいる建物もあって、カタヤノッカというこの地区は静かで素敵だ。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする