7月3日 続き
恐山から30分ほどでJR大湊駅。
「てっぺんの終着駅」なので線路はここで行き止まり。
陸奥湾の夕陽を見ながら野辺地に向かい、また青い森鉄道に乗り換えて八戸へ。
今夜から八戸に2泊するが、八戸の中心はJR八戸駅ではなく本八戸の方なので駅からタクシーに乗ってホテルへ。
予約したのは十三日町にある「ホテルグローバルビュー八戸」。
以前は第一ワシントンホテルだったというこちら、1階の看板がなにやら安っぽいが、エレベーターで2階に上がると
去年6月にリニューアルしたばかりというフロント周りはとてもきれいで、同じ階にあるバースペースや大浴場、最近はやりの読書スペースも洗練されている。チェックインした後、必要な物だけもらっていくのも最近のビジネスホテルのお約束だが
最上階のツインルームは35㎡あって十分な広さ、これで一人一泊8000円しないのだから青森は宿泊費が安くて助かる。
荷物を下ろして落ち着いたところで夕食。
先日の北海道から昨夜まで旅館の海鮮が続いていたので、今夜はネットで見つけたフレンチにしてみた。
ホテルから歩いて7,8分の所。
「フレンチ食堂 Saison」は雑居ビルの1階奥にあって、予約していなかったらこの扉は開けづらい。
中は4人掛けテーブルが2つにカウンター席のとても小さな店。
厨房がすぐ目の前のカウンターでいただいたのは
突き出しのグリーンピースの冷製スープに、何種類の野菜が使われているのか、たっぷりのサラダ。
これまたたくさんの料理が載った前菜盛り合わせはウニとノリのキッシュが特に美味しい。
真鯛のポワレに鯖缶のパスタ、すべて二人でシェアしたが、「うちは一皿が多いです」とサービスのマダムが言う通りお腹いっぱいになった。
ホテルに戻るべく運転代行の車がいっぱいの繁華街を抜けて行くと、にぎわう居酒屋のメニューには見慣れないものがずらり。
気軽なフレンチも良かったけれど、こっちも食べてみたかった。
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7月3日 続き
大間崎を出てまさかりの刃の部分をしばらく行く佐井港に着く。
ここの「アルサス」という観光施設1階の軽食コーナーでお昼ご飯を調達。
本当はこの先、福浦のぬいどう食堂と言う所でうに丼が食べたかったのだが、宿の人たちの忠告通り、朝のうちに電話で確認してみると、今日は時化でウニが採れなかったとのこと。ただし宿のご亭主に言わせると採れたてのウニは水っぽいので木箱に入っている方が適度に水分が抜けておいしいのだとか。なるほど。
次は仏が浦に行くのだが、通常はこの佐井港から観光船に乗る。しかし同行の我が友人は船に弱いので車で行くことにした。
ところが佐井を出ると海岸線を走る道は思いのほか山の中に入り、しかもくねくねとカーブの多い道。女性ドライバーさんは慣れないのか素人の自分が見てもブレーキとアクセルの踏み方がぎこちなくて、おかげで友人は船酔いの代わりに車酔いしてしまった
大間崎から1時間半で仏が浦の駐車場に到着。ほっとする友人と海辺に降りるべく車を出ると
降り口には熊出没注意の看板。しかし他にも歩いて行く人はいるようなので緑がうっそうと茂る道を行くと途中からは結構急な階段になって、下から上がってきたおじさんなど途中で青息吐息。駐車場から浜までは標高差が100mあるのだ。
10分ほどでこの階段を降りると
おお、これは降りた甲斐があった、きれいな海が目の前に。
エメラルド色の水の中には海草やウニがはっきり見えて
白い屏風岩が青空に映える。予想以上にいい所だ。
海岸の左手にぽつんと立つ岩は如来の首、その先の灰色の岩は蓬莱山。
天龍岩とかいろいろ名前を付けられた岩を見ながらかろうじてあった木陰に座りお昼ごはん。
アルサスで買ってきたのはお惣菜とうにおにぎり。中の塩ウニもおいしいけれど、それより外に巻かれた岩ノリがおいしい。
滞在1時間、降りれば当然上らなければならない急階段。帰りは15分かかった。
仏が浦からはまたうねうねとした道を通って半島の中に入って行く。
途中に川内ダムや牧場もあったが、下北半島の内部はうっそうとした山ばかりというのがよくわかった。
休憩することもなく陸奥湾側に降りていき、大湊の町をかすめてまた山の中に入って1時間40分。
恐山に到着。ここは菩提寺というれっきとした曹洞宗のお寺なので500円の入山料を支払って見学させていただく。
総門をくぐると正面に山門。
その手前の左手にあるのが本堂なのでまずはここでお参り。
山門をくぐった先もとてもきれいで、右手には立派な宿坊もある。
恐山はイタコで有名だけれど例大祭の時以外はいないそうで、それも来るようになったのは戦後のこととか。
お寺のたたずまいと言い、イタコから連想するようなおどろおどろしさは微塵も感じない。
ところで参道の左右には小さな木の小屋が右手に1つ、左手に2つあって、これらはこの地に沸く温泉。
自分がここに来たのも実はこれが目当てで、右は男湯なので左の女湯へ。
手前の方には入って行く人がいたので奥の「冷抜の湯」の扉を開けると
簡素な小屋の中にきれいな水色の濁り湯!
含鉄-ナトリウム・塩化物泉のお湯はpH2.03と酸っぱく、源泉温度は51.7℃だそうだが浴槽内は43℃ほどだろうか、硫黄の香りがしてすべすべ、とてもいいお湯。ここで温まるから「冷抜」なのか。
ゆっくり入っていたいが時間は限られているので他のお客さんが来たのを機に外へ。
参道の先にある地蔵殿にお参りして
その奥から温泉小屋を見ると周りは硫黄の色に染まっている。
ここから先が「地獄」で、ごろごろと岩が積まれた隙間からころどころ硫黄のガスが噴き出ている。
しかしここを抜けて風車が並ぶ前を行けば
湖畔にお地蔵様がいらっしゃって
その先の宇曽利湖は透き通ってものすごくきれい。山の中にある所と言い、標高はまったく違うがラダックのパンゴンツォを思い出す。
ここは「極楽浜」だそうで、地獄を通って極楽とは、よくできている。
再び地獄を通り抜けて
最後に「冷抜の湯」のお向かいの「古滝の湯」へ。
同じようなお湯ではあるが源泉は違って、こちらの源泉温度は65℃。2つに分かれた浴槽の片方はさすがに熱かったがもう一方はちょうど良く、地獄でかいた汗を流してさっぱりした。
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7月3日
さつき荘さんで朝風呂に続いておいしい朝食。
なのになんたること、写真を撮り忘れた。
タコの頭やイカ塩辛、トコロテンなど、すべておいしくいただいた。
食後は腹ごなしに下風呂温泉を散歩。
海べりは高い防波堤に視界をさえぎられていて、港に見えるのはイカ釣り漁船。
その内側は公園になっていて、池の中にある恵比寿神社は小さいけれどちゃんと島根県美保神社から分霊したものなんだそうだ。
温泉街からちょっと階段を上がると陸橋の上が大間鉄道アーチ橋メモリアルロードになっていて
ほんのわずかの線路脇に駅舎のような足湯が作られている。
大間鉄道とは大畑から大間まで作られるはずだったものが戦争で工事中断され、そのまま「幻」になってしまったとのこと。
この「駅舎」からやっと海が見えた。
バス通りから坂を上がると途中にも宿がいくつかあり
閉鎖された大湯と新湯の公衆浴場もまだ残っていた。
10時前に宿をチェックアウトすると、お願いしてあったタクシーがちゃんと来てくれた。
下北半島には路線バスがあるが、これで観光をしようとすると本数が少なすぎてどう工夫しても効率的に回れない。観光シーズンには下北ぐるりんバスという観光バスもあるはずなのだが、これも今年はコロナのために中止。なので贅沢だが一日タクシーの貸切をお願いしたところ、気を使ってくれたのか女性ドライバーさんがやってきた。
下風呂を出発して30分、まずは大間崎に到着。
つい5日前に日本最北端の宗谷岬に行き、今日は本州最北端に来たわけ。
最北端の碑の向こうには灯台のある弁天島。
その向こうにはうっすらとだけれど函館も見える。
ちょっとこじつけっぽい(笑)石川啄木の歌碑やユニークなまぐろのモニュメントも並ぶ大間崎。
周りにはお土産屋さんが並んで、あやちゃんやあけみちゃんが「見て行って」と声をかけてくる。
それにしても大間は洒落が効いていて、観光案内所にあった「オーマの休日」には大笑い。しかも Oman Holiday だって。
アマビエ様までマグロで
やたらと目立つおじさんのグッズは何かと思ったらマグロ釣りの神様だそう。
大間は公衆トイレまでマグロ尽くしだった。
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