7月3日 続き
大間崎を出てまさかりの刃の部分をしばらく行く佐井港に着く。
ここの「アルサス」という観光施設1階の軽食コーナーでお昼ご飯を調達。
本当はこの先、福浦のぬいどう食堂と言う所でうに丼が食べたかったのだが、宿の人たちの忠告通り、朝のうちに電話で確認してみると、今日は時化でウニが採れなかったとのこと。ただし宿のご亭主に言わせると採れたてのウニは水っぽいので木箱に入っている方が適度に水分が抜けておいしいのだとか。なるほど。
次は仏が浦に行くのだが、通常はこの佐井港から観光船に乗る。しかし同行の我が友人は船に弱いので車で行くことにした。
ところが佐井を出ると海岸線を走る道は思いのほか山の中に入り、しかもくねくねとカーブの多い道。女性ドライバーさんは慣れないのか素人の自分が見てもブレーキとアクセルの踏み方がぎこちなくて、おかげで友人は船酔いの代わりに車酔いしてしまった
大間崎から1時間半で仏が浦の駐車場に到着。ほっとする友人と海辺に降りるべく車を出ると
降り口には熊出没注意の看板。しかし他にも歩いて行く人はいるようなので緑がうっそうと茂る道を行くと途中からは結構急な階段になって、下から上がってきたおじさんなど途中で青息吐息。駐車場から浜までは標高差が100mあるのだ。
10分ほどでこの階段を降りると
おお、これは降りた甲斐があった、きれいな海が目の前に。
エメラルド色の水の中には海草やウニがはっきり見えて
白い屏風岩が青空に映える。予想以上にいい所だ。
海岸の左手にぽつんと立つ岩は如来の首、その先の灰色の岩は蓬莱山。
天龍岩とかいろいろ名前を付けられた岩を見ながらかろうじてあった木陰に座りお昼ごはん。
アルサスで買ってきたのはお惣菜とうにおにぎり。中の塩ウニもおいしいけれど、それより外に巻かれた岩ノリがおいしい。 滞在1時間、降りれば当然上らなければならない急階段。帰りは15分かかった。
仏が浦からはまたうねうねとした道を通って半島の中に入って行く。
途中に川内ダムや牧場もあったが、下北半島の内部はうっそうとした山ばかりというのがよくわかった。
休憩することもなく陸奥湾側に降りていき、大湊の町をかすめてまた山の中に入って1時間40分。
恐山に到着。ここは菩提寺というれっきとした曹洞宗のお寺なので500円の入山料を支払って見学させていただく。 総門をくぐると正面に山門。
その手前の左手にあるのが本堂なのでまずはここでお参り。
山門をくぐった先もとてもきれいで、右手には立派な宿坊もある。
恐山はイタコで有名だけれど例大祭の時以外はいないそうで、それも来るようになったのは戦後のこととか。
お寺のたたずまいと言い、イタコから連想するようなおどろおどろしさは微塵も感じない。
ところで参道の左右には小さな木の小屋が右手に1つ、左手に2つあって、これらはこの地に沸く温泉。
自分がここに来たのも実はこれが目当てで、右は男湯なので左の女湯へ。 手前の方には入って行く人がいたので奥の「冷抜の湯」の扉を開けると
簡素な小屋の中にきれいな水色の濁り湯!
含鉄-ナトリウム・塩化物泉のお湯はpH2.03と酸っぱく、源泉温度は51.7℃だそうだが浴槽内は43℃ほどだろうか、硫黄の香りがしてすべすべ、とてもいいお湯。ここで温まるから「冷抜」なのか。
ゆっくり入っていたいが時間は限られているので他のお客さんが来たのを機に外へ。 参道の先にある地蔵殿にお参りして
その奥から温泉小屋を見ると周りは硫黄の色に染まっている。
ここから先が「地獄」で、ごろごろと岩が積まれた隙間からころどころ硫黄のガスが噴き出ている。 しかしここを抜けて風車が並ぶ前を行けば
湖畔にお地蔵様がいらっしゃって
その先の宇曽利湖は透き通ってものすごくきれい。山の中にある所と言い、標高はまったく違うがラダックのパンゴンツォを思い出す。
ここは「極楽浜」だそうで、地獄を通って極楽とは、よくできている。
再び地獄を通り抜けて 最後に「冷抜の湯」のお向かいの「古滝の湯」へ。
同じようなお湯ではあるが源泉は違って、こちらの源泉温度は65℃。2つに分かれた浴槽の片方はさすがに熱かったがもう一方はちょうど良く、地獄でかいた汗を流してさっぱりした。 ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。