Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

21年末関西再訪 5 室生寺

2022-02-05 13:54:43 | 国内旅行

12月17日

本日はまた単独行動、今まで行ったことのなかった室生寺に行くことにした。

JR奈良から桜井で近鉄線に乗り換えて1時間10分。
 
室生口大野駅に到着。

この駅から室生寺まではバスがあるが、次のバスまで30分もあるのに駅前にはお茶を飲むところもない。
と、駅前にタクシーが一台いるのを発見、ちょっと贅沢(笑)をして寺までお願いする。
所要時間は10分、2200円かかったが、運転手さん、次のバスの時間まで教えてくださって親切。

 
車が停まったのは老舗旅館、橋本屋さんの前、その先の赤い太鼓橋を渡れば
 
目の前に大きく室生寺と書かれた石碑があるが、入り口はここから右手に行った所。

 
拝観料600円+宝物殿入場料400円を支払って仁王門をくぐり、鎧坂を上がれば
 
右手には小さな遙拝所、左手に弥勒菩薩を祀る弥勒堂。
 
そして正面が高床になった金堂。
こちらに安置されたお釈迦様もいいのだが、それ以上に華やかな光背が美しくてうっとり。
そして手前を守る十二神将、鎌倉時代のものだそうだが一体一体が個性的でいい!ただしこちらには六神将しかいらっしゃらない。

ここからちょっとだけ上がった所にあるのが反り返った大屋根が見事な本堂。
 
さらにこの左手の階段を上がると
  
有名な五重塔。高さ16mは屋外に建つ中では一番小さいのだそうだが、均整が取れて美しいのでそれほど小さいとは感じない。

 
脇に並ぶ苔むした石仏を見ながらさらに奥の院へ。
  
  
急な石段の途中で一息入れながら10分。


小さな広場の真ん中にある小さな白いお堂が弘法大師のいらっしゃる御影堂。
  
 懸造りの常燈堂には地獄だろうか、面白い額がかかっている。
そしてこのお堂の周りをぐるりと回れば
 ベンチに座って下界を一望しながら一息入れられる。

いい風が吹いて階段でかいた汗を拭けるけれど、木が茂って眺望はそれほど良くない。

ということで滞在5分ほどですぐに撤収。
 急階段は下りの方が恐ろしい。

下へ降りたらもう一度金堂の諸仏をゆっくりと拝ませていただき
 最後に入り口そばの宝物殿へ。
2部屋だけではあるが国宝の十一面観音に釈迦如来、やはり光背の美しい地蔵菩薩に十二神将の残り六将が一堂に集まり、かなり近くでしっかり見られるので素晴らしい。奥の部屋にはそれほど古いものではないようだが曼荼羅も二枚あって、やっぱり真言宗、好きだ。

さて、拝観は済ませたが次のバスまでちょっと時間がある。
お昼を食べたいが橋本屋さんでは重すぎる。
 門前からバス停までの川沿いの道の両脇には店が並び、うどんやそばの看板もみえるのだが、年末の平日のこの日、1,2軒の土産物屋を除いてはすべて閉まっている。
有名らしい草餅の店も開いてはいるが「すいません、今日はお餅はやってないんです」。

仕方がないのでかろうじて開いていたこちらへ。よもぎ入り回転焼きの店らしいがラーメンの文字も見えるので入ってみると
 
同じような昼食難民が次々(と言っても数人だけれど)入ってくる。
 
おばあちゃんが一人で作っているラーメンは正直あまりおいしくなかったけれど温かいのがありがたく、自慢の回転焼きはおいしくて、お会計をしたら飴玉を一つくれて「良いお年をね」と言われたのにはほっこりしてしまった。

 帰りはここからバスで440円。

室生口大野からは京都まで2時間。
 
今夜は京都駅八条口からすぐのホテルエルシエント。1泊5000円もしないシングル部屋は典型的ビジネスホテル仕様だが
 窓から新幹線ホームも見えて便利だ。


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「ハウス・オブ・グッチ」&「クライ・マッチョ」

2022-02-02 12:44:07 | 機内食・映画・美術展

久~しぶりの映画館で日比谷へ。
数えてみたらなんと昨年の4月に岩波に行って以来だった。
こんなだから岩波ホールもなくなっちゃうんだよなあ。

本日の一本目は監督と出演者、それにのぞき見根性で選んだこちら。
 「ハウス・オブ・グッチ」 House of Gucci

グッチ家の御曹司が嫁に殺された有名な事件、その首謀者パトリツィアは懲役29年を宣告されながら18年で出所していると知って興味を持ったのだ。

映画はパトリツィアとグッチ一族との確執を時系列でストレートに描いているのでわかりやすい。
リドリー・スコットに期待した映像的な華麗さは今回残念ながらないが、159分と長い映画が退屈せずに見られたのは豪華な俳優陣のおかげだろう。
主役のレディーガガは演技がうまいとまではいかないが、強烈な上昇志向などタイプとしてぴったり。
対する御曹司役のアダム・ドライバー、受け身で一見地味な役柄だが純情なボンボンが猛妻の言いなりになって振り回され、やっとその呪縛から逃れても己の無能さに気が付かないお人よしを説得力満点で演じている。
俗物的なアルドを演じたアル・パチーノ、そのバカ息子役のジャレット・レトはかなり誇張した演技ながらさすがのうまさ。
しかし一番好きなのはやっぱりジェレミー・アイアンズ。エレガントでいながら冷酷な父親、素敵すぎる。

面白く見られた映画だったが、不満はパトリツィアが夫の殺害にまで至る動機がはっきりしないこと。
当然金銭がらみの動機だっただろうと思うのだが、共犯者になった占い師の役割が中途半端でよくわからない。実行犯との橋渡しにしてはその前の登場場面が思わせぶりすぎて、その割に効果がないような。

ちなみに出所したパトリツィア、グッチ家から事件前からの契約で多額の年金を受け取り、今回の映画ではガガから挨拶がないと怒っているとか。絶対に何の反省もしてないな。

いつもながら存命中の人物でも容赦なく実名でネタにしてしまう欧米の映画界ってすごい。


日比谷で映画を見た後はシャンテのカレー屋に行ってしまうことが多いのだけれど、毎度同じではつまらない、と今回はミッドタウンの中のチーズ屋へ。
 
こちら店頭でモッツァレラ、ブラータ、リコッタを作っていて、注文したストラッチャテッラもリコッタも甘みがあっておいしい。半分づつの注文ができるのもポイント高し。

ついピザに走ってしまったのはイタリアの話を見ていたせいだろうか。
その割に食べるシーンがほとんどなかったのは監督がイギリス人だったからか。


お昼を食べたらまた映画館に戻って二本目。
 「クライ・マッチョ」 Cry Macho

元ロデオの名選手だった主人公、事故で背骨を折って引退、しがらみから元雇い主の息子をメキシコからアメリカに連れてくる仕事を引き受ける。
今年91歳になるクリント・イーストウッド、さすがに背中が丸くなり、歩き方も心もとなくて、いくらなんでもこの役には年を取りすぎていると思う。
動いているだけでもひやひやするのだが、最初の馬の疾走シーンで「ブロンコ・ビリー」を思い出し、背骨の事故は「ミリオンダラー・ベイビー」、若者とのやり取りは「グラン・トリノ」を思わせる。

メキシコからの道中で「センチメンタル・アドベンチャー」のようなロードムービーになるのかと思ったら途中の田舎町で引っかかってしまって、年増美女との関係は「マディソン郡の橋」っぽい。
しかし最初は心配だったクリントが見ているうちにどんどん魅力的になって、この映画もなんてかわいい映画だろう、と幸せになった。

上映館は小さなスクリーンだったけれど、平日の昼間でも男性比率の高いお客さんでかなりいっぱい。グッチより客の入りは良かった。
みんなやっぱりクリントが好きなんだね。


映画館を出て銀座を歩けばグッチの路面店があり
 三越の壁面もグッチだった。


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松田町寄ロウバイまつり

2022-02-01 13:50:08 | 国内旅行

昨年は3月に水戸の梅を見に行ったけれど、今年は一足早く、ネットで見つけた神奈川県松田町のロウバイ園に行ってみることにした。

新宿から小田急に乗り、町田、相模大野を過ぎると景色はぐっと田舎らしくなる。
周りに山が見えだし、1時間20分で新松田駅に到着。
 
駅前のバス停にはロウバイ園に行く人たちがすでに行列を作っていて、すぐにやってきたバスは先輩お姉さま方で満席、10人ほどは席がなくなった。

駅前を出るとバスは山道に入り、結構なカーブを回りながら30分で終点の寄(やどりき)に到着。
バス停からはさらにロウバイ園入り口まで無料シャトルも出ているが、歩いても8分とのことなので歩くことにする。

 
看板が出ている所から自動車道をはずれて入って行くと坂道が続いて、これは確かに年配者にはちょっとつらいかも。
 やがてちょっとした茶畑が現れて、その先に黄色いロウバイが見えてきた。
 
入り口で入園料500円を払うとパンフレットとマスクを一枚くれた。

 
入場券売り場の隣には土産物や飲食物の売店があり、その先から順路を示す矢印が始まる。
 
山の斜面に作られたロウバイ園だけれど通路はよく整備されていて、たくさんの木の間を歩くこともできる。

 
このロウバイ園、始まりは平成17年に地元の中学校が卒業記念に250株を植えたことだそうで、今では3000株、2万本以上になっているとか。

 蝋梅の黄色は遠目にはあまり鮮やかではないけれど
  
  
 
蝋細工のような花は開くにつれて花びらが透けて、その独特の芳香は辺り一面に広がる。

 
花は椿のように首からぽとんと落ちていて、これを拾ってもいい香りがする。
 
また枝にはたくさんミノムシのような実がなっていて、落ちていたものを開けてみると小豆のような種が入っていた。これ、鉢に植えたら芽が出るだろうか。

 出口では切り枝が売られていて、家でも香りを楽しむためだろう、買い求める人もたくさん。
 バス停横にはテントも出て、みかんなどを安く売っている。
平日でもかなりのお客さんが来ていたロウバイ園、知っている人は知っているのね。

滞在1時間でまた満席のバスに乗り、新松田からは10分で小田原へ。
小田原はいつも新幹線で通り過ぎるところ、この駅で降りたことがあっただろうか。

 
駅前には和風の商業施設ができていて、コンビニまでそれらしい佇まい。

これを通り過ぎて10分ほど。赤い欄干の橋を渡って小田原城址公園に入れば、
 
  
ここではもう梅が咲いている。
 
小田原城は昭和35年に復元されたものだそうだが、城址公園は広々として気持ちよく、小田原とはこういう所であったか。

 
お土産にかまぼこや鯵ちらしの駅弁を買って
 巨大な小田原提灯の下がる駅からJRで帰った。


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