マル鉄回顧録

鉄道写真・鉄道模型を始め、バスやトラックなど、乗り物中心のブログです。昔の写真はマル鉄鉄道写真館で再編集しています。

EF58 5 : 最後の鋳鉄製先台車装備車

2008-05-24 01:27:12 | EF58のアルバム
こんばんわ。
今日は何と4ヶ月ぶりのEF58シリーズです。
結構頻繁にEF58の写真をご紹介してまいりましたが、今年1月にHさんからフィルムスキャナをいただいて以降、フィルムスキャンをするに連れEF58写真がバンバン出てきてしまい、収拾が付かなくなって先送りとなっておりました。
一通りスキャンも収束し、今日は資料を調べる時間も出来たので久々のアップとなります。

で、今日のネタは鋳鉄製先台車を装備して一際目立った存在であった5号機です。



昭和54年8月頃 品川客車区構内にて

初めて逢った5号機。この頃は鋳鉄製先台車とかいった興味は無かったように思います。ただ単に1ケタのEF58に逢えただけで嬉しかったことを憶えています。
電柱の支線が非常に邪魔な構図ですが、特徴のある先台車がくっきりと写っており、今となっては良かったと思います。



昭和56年8月21日 東海道本線 函南~三島間にて 

こちらは5号機の牽引する荷物列車です。日本を一周した「駅(station)号」が運転されたとき、待機中に来た荷物列車を偶然撮影していたものです。
東北本線では最若番でも50番代以降くらいでしたから、1ケタというだけでバンザイな状況だったのです。ただ残念なことに、半逆光だったため特徴のある先台車があまりよく写っていなかったですね。



昭和58年6月29日 浜松工場留置線にて

そして、3回目として最後に逢ったのが浜松工場で解体待ちをする5号機でした。
折りしも飯田線の80系や戦前型旧国の大部分が廃車となるため浜松工場に送られた情報を聞き、飯田線撮影の帰り道に同工場の留置線に寄った際、偶然にも留置されている同機を見付けました。
同留置線には80系やクモニ83100、合の子流電のクモハ53007など多数の飯田線引退車が留置される中、このEF58の姿を見つけた時にも時代が大きく変わっていることを痛感しました。ちなみに、一緒に手を繋いでいるのは1号機です。

5号機についてはあまり詳しいスペックが判りませんが、昭和22年7月17日に日立で落成、沼津区に配置となっています。その後の経過は不明ですが、私の知る限りは浜松区の配置が続いていたようで、昭和59年1月6日廃車となっています。休車になってからはかなり長い期間に亘って留置されていたようですね。
外観から推測すると正面窓のHゴム化、エアフィルタのヨロイ戸化が施工されており、耐寒装備はありません。車体更新後はSG(蒸気暖房発生装置)を搭載、パンタグラフのPS14と鋳鉄製先台車については生涯原形のままであったようです。

鋳鉄製先台車は、この5号機の他に28・29・30・45号機に施行されており、いずれも日立製です。28~30号機は昭和53年~54年にかけて廃車されており、45号機だけは東海道荷物列車のEF62への橋渡し役として下関区に転属、5号機よりも遅くまで活躍していましたが、昭和56年に廃車となった他のEF58の先台車と交換されてしまったため、5号機が最後まで残った鋳鉄製先台車装備車となっていました。
コメント (12)
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