雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

足して2で割る ・ 小さな小さな物語 ( 1204 )

2019-12-08 15:51:26 | 小さな小さな物語 第二十一部

大阪市はG20開催に向けて大わらわのようです。
多くの国家や地域の首脳を迎えるわけですから、会合の効果もさることながら、大過なく日程をこなすだけでも大変な事だと思います。
G20首脳会合といっても、20人の首脳が集まって、和気あいあいに話し合うといった簡単なものでないことは当然のことで、それぞれには随行員や警備関係者、あるいは同行してくる報道関係や経済をはじめとした派生的な業務の人などを加えると、気が遠くなるほどの数になります。ある報道では、3万人を越えるというのもあります。
トランプ米大統領を国賓としてお迎えするだけであれだけの騒ぎだったのですから、何とか無事に開催できることを願うばかりです。

それに、集まって、お話して、機嫌よく帰って頂ければそれで良し、というわけではないのは当然のことです。
G20(ジートゥエンティ/主要20カ国・地域)は、当然のことながらG7より多くの国が参加していますが、その数もさることながら、国情や経済規模、主義主張の開きがより大きくなるでしょうから、議長国日本の責任は重大になってきます。
因みに参加の国・地域を挙げてみますと、日本・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・カナダ・ロシア・中国・インド・ブラジル・メキシコ・南アフリカ・オーストラリア・韓国・インドネシア・サウジアラビア・トルコ・アルゼンチン・EUの20の国と地域です。

参加の地域を見渡してみますと、おそらく世界人口の70%を超えているでしょうし、経済規模などはそれ以上でしょうから、これらの国・地域が本当に連帯して事を運ぶことが出来れば、世界の紛争の多くが解決しそうな気がしないでもありません。
しかし、その一方で、現在表面化している世界の紛争地域や国家の中には、片方しか参加していなかったり、当事国や地域が全く参加していない方が多いくらいです。
それに、特に今回は、参加している国・地域どうしで、厳しいせめぎ合いがなされている状況ですから、意見の集約はそうそう簡単な事ではないでしょう。
会合の後で発表される声明が、どのようなものになるのか、興味深いというより心配の方が強く、果たして、共同声明といった形のものを発信できるのかどうかが心配されます。

まあ、G20の意見の集約を私が心配したところで仕方のないことですが、およそ、2人以上の人や団体が集まった場合の意見の集約は、簡単な事ではないようです。
「足して2で割る」というのは古来からの生活の知恵の一つですが、20ともなれば、「足して20で割る」という理論が成り立つものなのでしょうか。
いずれにしても、安倍首相を中心とした方々の努力にお願いするしかないのでしょうが、私たちに出来ることとしては、世界中の広い地域から来日される方々が、少しでも気持ち良く日本での日々を過ごしていただけるように、交通面など少々の生活の不便は辛抱するとしますか。

( 2019.06.11 )


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