雨の中、15:15(内閣府 1,500円)で30分前に集合で、慌てて自宅から20分傘をさして歩く。御所の中の砂利に難儀する。
グループは24人で、男性は5人のみ、他はすべておばさんかおばあさん。西門の外に並んで事前説明(スロープを下るとか、スリッパに履き替えるとか説明が長い)。入場し、シルバーが難儀する自動車ランプを下り地下に。一般公開に苦慮している導線を駐車場利用で対応。セキュリティ・チェックがあり、予約確認で入場券を買う。そしてロッカーに荷物を入れて、仮設トイレや待ちブースで時間をつぶす。案内は藤田さんで声が通るがマイク利用で、資料読み上げの案内。次に、1階に別の自動車ランプで上がり、靴をロッカーに、スリッパをはく。
建物は、緑に囲まれて回廊型。( https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%80%92602-0881+%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%BA%9C%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%B8%82%E4%B8%8A%E4%BA%AC%E5%8C%BA%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%BE%A1%E8%8B%91/@35.0252644,135.7649995,231m/data=!3m1!1e3!4m5!3m4!1s0x600108648d3f8d45:0x708575c37b194b7a!8m2!3d35.0182358!4d135.760166 )真ん中に池がある。北が宿泊エリアで、南がスタッフ・エリア。サービス導線は南門からだろう。
近代数寄屋で、桂離宮に、蹴上の佳水園(村野藤吾)を加味して、すっきりさせたような様式。屋根は無栗があり、土庇は深い。外人対応で建具は5尺7寸(173cm)でなく、2mとのこと。内側の回廊は斜めの天井、すっきりだがディティールの面白みがない。村野藤吾と支えた大工の力量ではない。
床は養生してあり、いまひとつと感じた。京都の伝統工芸をまとめましたという内容。錺金物、截金や建具(吊り戸なども)お金がかかっているが、わびさびではなくゴージャスで分かりやすい。空調が表に出ていないがスリットからと床暖房だろうか。仕舞は見事。五七桐紋が日本政府の紋章。
夕映の間の「愛宕夕照」の織物は愛宕山と鳥居形、桂川と夕陽で気に入った。嵐山手前の右岸からの風景をアレンジしている。( http://www8.cao.go.jp/geihinkan/kyoto/kgphoto.html )
池は「稲」を象徴する根引草が面白い。斜めにかかる廊橋もあっさり。欄干に栗なら六角名栗にして欲しかった。どうも設計者の引き出しが少ない。
屋根は力が入っており、ステンレスにニッケルで緑青風。池の鯉に緑青が入らないようにというが本当かな。テロ対策かもしれない。桂離宮と同じくむくりがあり、金属製のため、樋もなくエッジが鋭い。雨で気が付いたが樋がなく、屋根先から下に流しっぱなしで受けも池以外はあまりない。内庭を望む大きなガラスは1枚が大きくとても良いが高そう。土間は修学院離宮の隣雲亭の一二三石をもじったような意匠。
自動車ランプは1/6の勾配だが、両端は緩くしてあり、リムジンなどが底打ちしない配慮がある。両側の手すりは参観用に後付けと思う。
内閣府のスタッフは20人以上配置されていた。公開も大変だなとお礼にありがとうございますと繰り返す。
雨の中歩くのは大変だったが、風情があった。桂離宮も雨が良い。