虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

前回の記事のコメントへのお返事です。

2009-03-03 16:00:37 | 教育論 読者の方からのQ&A

前回の記事にところてんさんから、次のようなご質問をいただきました。

迷いながらの育児。
このブログでの発見は、
あたりまえといえばあたりまえなのですが、
親は「子供に応じた環境作り」
にこそ、注力すべき、という立場だということ。
子供は私の前では、それなりに従順で、しつけや勉強は私に従っています。
子供の好きな、サービス業(レストランの給仕が多い)ごっこを私と一緒に年がら年中しています。
よく保育所での事を話してくれます。
掃除も料理もお手伝いします。
私の機嫌も時々観察して、私が機嫌悪いときは近寄りません。

そして。
このところ、親としての「娘の成長の発見」が少なくなってきました。
(もちろん勉強は徐々に進んでいます)

私は間違っているのでしょうか?
娘を締めすぎているのでしょうか?
親のエゴで子供を従順にしているだけなのでしょうか?
今の「いい子」は、この先怖いです。
何もなくても、只の「いい子」で終わる、つまらないヤツになってしまうのでしょうか?


子供の好きな、サービス業(レストランの給仕が多い)ごっこを私と一緒に年がら年中しています。
よく保育所での事を話してくれます。
掃除も料理もお手伝いします。

というお話から、自分の核となる部分が、しっかり育っている子じゃないかな?
と思いました。
ところてんさんの

このところ、親としての「娘の成長の発見」が少なくなってきました。

という気がかりは、
娘さんとのサービス業の遊びの中で
娘さんの得意な分野と今後伸びていきそうな可能性のある部分と
娘さんがどのようなときにもっともうれしそうにしているかを
見出しかねているからかもしれない…
と感じました。

サービス業遊びは、工夫次第で、
さまざまな算数の概念を育てたり、
観察力、デザイン力、記憶力、コミュニケーション能力、言語の理解力、
機械を製作することなどにつなげていけます。

ところてんさんが、遊びの中にたとえば、割引チケットを取り入れる
ドリンクバーコーナーを工作してみる
注文メニューを増やして記憶遊びを楽しむ
等の工夫をすると、
どのようなとき、いきいきしているか
が分かるように思います。

いい子だから、従順だから問題があるということはなく、
そうした大人の話をきちんと聞ける良い資質を持った子が、
自分の得意に気づいて
自信を持って活動できるようにしてあげるなら、いつからだって
うまくいくと思います。

いい子すぎが気になるときは、
子どものアイデアにできるだけ大人が従ってあげる日を作ったり、
わがままが出たときは、大目に見て、
自己主張や反抗も歓迎していくと、
もっとその子らしいやりたいことがあふれてくるかもしれません。


YUYUさんからのコメントへのお返事↓


うちの子の場合、「自分は何でもできるし、何でもやってみたい!」という気持ちは大きいですが、できない場合でもケロッとしているタイプです。

それを見ていて、「できなくてくやしい。」とは思わないのかな?と、心配なのですが・・・
「できるようになりたい!」という前向きな意志が、見えない部分にあるといいのですが・・・
 
ところで先生、コメント欄から失礼なのですが、2/23付けでメールをしたのですが、届いていますでしょうか?
返信が遅れているだけなら安心なのですが、PCの調子が時々、おかしいので届いているのか心配しています。


まずメールの件なのですが、届いていないのです。
いつも届いた日に下書きコーナーに移して、
3日以内にお返事するようにしているのですが、
今、2つのメールの下書き欄はどちらも空なのです。申し訳ないのですが、もう一度送信していただいてもよろしいでしょうか。

うちの子の場合、「自分は何でもできるし、何でもやってみたい!」という気持ちは大きいですが、できない場合でもケロッとしているタイプです。

ということですが、くやしがる必要はないと思います。
私はこうした「自分は何でもできるし、何でもやってみたい!」タイプの子には、民族博物館に連れて行ったり、子ども用の演劇に連れて行ったり、
科学館に連れて行ったりして、
大きなあこがれが育つようにすることが大事だ感じています。
それと同時に、
手伝ってもらえばできる最近接領域のレベルのことをたくさんさせて、
着実に力をつけさせるといいですよね。

また、子どもの得意を見極めて、
そこにアプローチしていくことも大事です。

キラキラ輝いている子♪そのお宅ではどうやって「大好き」を見つけてあげたの?

も読んでくださいね。


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4 コメント

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すごいです (ちびまる子)
2009-03-03 17:39:43
先生の子供を見る目はすごいですね。
たくさんのお子さんの成長を観察して、経験をつんでおられるのでデータに裏付けられているきがします。

親は自分の子供の人数ぐらいしか成長をみるこができないので、他の子供と違っていると不安になったり迷ったり行き詰ったりします。

うちの子どもたちはわがままで自分の能力以上のことをやりたがるのでかんしゃくだったり、くずくずいったりしてそれはそれで大変なのですが、従順すぎる子もまた心配になる親御さんの気持ちをはじめてしりました。

また、幼稚園のお友達は習い事をたくさんして充実したない日を送っているようにみえるし、プログで知り合った方々はお子さんのために色々な取り組みをしていらして実際あせることもあります。

そんなときは虹色教室通信を読み返しては親である自分自身がゆったりと構えていれば大丈夫と思うようにしています。

いつも心にしみる言葉のいっぱい詰まった記事をありがとうございます。
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変えて観察してみる (ところてん)
2009-03-03 17:56:37
このつたない文章からよくぞここまで読み取っていただき、ありがたいです。
(想像力の違い?)

確かに、下の娘が1歳過ぎてからというもの、「下の娘の毎日の発見」に気を取られ、上の娘への観察力がかなりおろそかです(汗)

ついつい、
・娘の興味(コロコロ変わる)にあった本を図書館で借りて読んでやる。
・勉強でつまずきかけたところにはじっくり説明してやる。
などといったことに時間をかけて、親の務めを果たした気になっていたのでした。

「子どもに応じた環境作り」がもっと大切だ、と自覚してから、ここ最近、エネルギーのかけ方が違うような気がしていたのです。

そうですね。
まず普段と違った反応を探ってみましょう。
工夫してみます。
日々の遊びを、もう少しだけ。

そして、娘の「主体性を発揮できる日」を設けます、環境を考えたいと思います。

「見えなくなった時は、目先を変えて工夫」してみます。

本当にありがとうございました。
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うちの子 (ぼる)
2009-03-03 22:09:43
うちの4歳の子もサービス業ごっこ、大好きです。

いつもいつも同じことの繰り返しで、
親の私の方が飽きてきていた時に、
先生のブログに出会いました。

それからは、
チラシを切り抜いて、メニュー表を作ってみたり、
同じ数ずつ分けるということを意識させてみたり、
お金のやり取りの中で、大きな数を使ってみたり、
と、色々様子を見ながら働きかけをしています。

・・・が、いま一つノリが悪い・・・。
以前から、親の提案にすぐに素直にのってくる子ではないので、
(必ず自分流に変えて、さも自分が思いついたかのようにしてきます~。素直に従う子がうらやましい)
押し付けがましくならないように、
そのうち気に入れば、また自分流にアレンジして遊びの中に取り入れるだろうと思いながらやっています。

でも、先生がおっしゃるように、
私にも子どもをみる目がかけていたのかもしれませんね。
行動としては表れなくても、表情など、
もっとよくみてあげるようにすると、
何かサインがあるかもしれないなと思いました。
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Unknown (なつゆう)
2009-03-03 23:34:25
うちの長男は、ところてんさんの娘さん同様、私の前ではいい子ちゃんです。

それ故にこの先が心配でした。
そうさせてしまっているのは親である私自身であることも理解しています。
(何に付け、とやかく言い過ぎなんだと思います。)

いい子が気になる際は、我がまま、自己主張の歓迎する・・頭では理解しているつもりですが、ついつい私の方がその態度に爆発、息子は自己主張できずにスネて終わり。
下の子(1歳)に手がかかる時期なので、「せめてお兄ちゃんはしっかりしていて欲しい」と心のどこかで思っているんだと思います。

まだ3歳に何を求めているんだろう・・・これでは長男は益々自己肯定感が低くなってしまいますよね。

そのせいか、何か新しいことをやろうとすると「僕はできないから、お母さんがやって~」(多分、内向感情型です)になります。
幼稚園でも自分が初めてする少し高度なこと(例えばケンケン飛びやスキップ、少し難しい工作)などは、頭から「自分は出来ない!」と決め付け、参加せず、寝転んでスネているらしいです。

人の感情を読むことに長け、正義感の強い子、自分がどう思われているかわかっているはずです。

先日、皆と同じことをしないことは許されない幼稚園なので、先生に「頑固者で困ります」と言われました。

これは先生の言う、無意識の世界の「退行したい」という気持ちの表れでしょうか?

息子が好きなこと(頭の中は電車オンリー)で自信をつける努力を重ねれば変わることでしょうか?

自分のせいで、子供をそうしてしまっている気がしてなりません。

コメント欄なのに、子供の不安ばかりを書いてしまい、申し訳ございません。


最後に
今回のお返事の内容からして、私なつゆう宛てではなくYUYUさんあてのお返事の文章かと思われます。
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