虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

どうして性格タイプを見極めていく必要があるの?

2009-03-26 10:09:04 | 教育論 読者の方からのQ&A
朝から3つも記事を書いている理由……今日はめずらしく朝のレッスンがお休みだからなのですが…
ほんとはのんびりパソコンの前に座ってられない
家事のたまりようです~いつもは表面をかすったような掃除しかしないので、
休みとなると、じゅうたんの裏とか、鳥かごの後ろとか、家具を動かす大掃除となって…(日ごろのお手入れの必要性をひしひしと感じています。)
それでも掃除パソコン掃除パソコンと
緊迫感のない仕事っぷりなので、やってる(つもり)の割にはシャキッとしない家です~

それでもパソコンに座ってしまう理由は、
休みじゃないと書けないちょっと言葉に表現していくのが難しい文章というのがあるからなんです。

そのひとつが、

どうして性格タイプを見極めていく必要があるの?

ということなんです。
子どもって、このタイプだろう!と思っていても、
それはそれまでの育てられ方や環境、たまたま私が接しているときの様子、
たまたまお母さんが話したエピソードのせいで
あるタイプに見えていただけで、
接していくうちに、「そのタイプにしてはあれれ?」っと思うことが
たくさんでてきたりします。

それでも最初にこのタイプだろうと思っていなければ、気づかなかったような
「あれれ??」で、より注意深く子どもの様子を見るきっかけを作ってくれるので、最初の見立ても無駄ではありません。
私ができるだけ子どものタイプを見極めよう…と思っているのは、

それぞれのタイプの子どもは
知的な活動が大きな喜びをもたらしてくれるもの…つまり
モチベーションとなる部分が異なるので、

働きかけが悪いと、
IQは高くなっても、勉強が嫌でたまらず、
親が無理やりやらせているときしか頭を使う活動をしない…という
困った状態になってしまうからです。

どのタイプの子も「勉強って楽しいなぁ!」とワクワクする
形があるので、
その形が自分で何度でも再現していける形に
幼児期を通して導いてあげることが大事と感じているのです。

昨日、非常にさまざまな幼児教育や習い事を子供さんにさせてきた
という方が5歳の娘ちゃんと教室にいらっしゃいました。

「お人形遊び」ばかりしたがって、学習に拒絶反応があるので、
お人形遊びの中で楽しく教える方法を学びたい…というお話でした。

この娘ちゃん、☆ちゃんは、ずっとお人形遊びを続けていて、
私がひとつ学習の課題をしてもらおうとすると、いやがって泣きそうな顔をしたものの、しぶしぶ取り組んで、なんとかできていました。
IQはとても高い子であるのはわかりました。
でも、正確に解きたいという思いより、
学習から逃げたい思いが勝って、

最初の2度くらい間違えた後で、観念して、ちょっと考え、正しい答えを指す

ということが何度かありました。
答えを出すのを急ぎすぎて、推理をする心の余裕は
ない様子でした。

そこで、お母さんが、☆ちゃんの好きな人形遊びの中で、学ばせようと考えていたのですが、私はそれは少しまずい気もしました。

遊びの中で学ばせるのは、遊びの中に子どもの中から育ってきた知的な
概念が表現され始めたのを見出して、
少し手助けが原則です。(ここ、わかりにくいと思うのでまた記事にします)

☆ちゃんは外向感情型の子のようなので、遊びは遊びとして会話やストーリー展開を楽しませ、(しょっちゅう思考を求められると、考えることに反射的に拒絶反応をするようになるので)
学習時は、褒められたり、認められたり、自分を表現したりする喜びを
しっかり感じさせるのがよいように思えたのです。

ためしにぴぐまりおんの問題を解いてもらい、すんなり解けたとき、
私が感動して頭をなでて、ほっぺたや肩を褒めながら揺すると、
「もっとしたい!もっと勉強する!」とはしゃいで言いだしました。
そこですかさず問題を終わらせて
「また今度しようね。面白かったね。」と伝えました。

これが思考型の子だと、遊びに常に考えることを持ち込みたがるけれど、
褒めたからといってモチベーションはさほど上らず、
褒めつつ思考を必要としない反復プリントなどをさせていると学習嫌いになります。

ますますこんがらがってきた…という方がいるでしょうが、
もう少しわかりやすく、性格タイプと学ばせ方については
今後も書いていきますね。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
性格タイプと学習タイプ (マロン)
2009-03-26 18:39:10
性格タイプについてのお話、とても勉強になります。
客観的に子どもを見るヒントを頂けたせいか
「どうしてこの子は○○なんだろう…」と
やみくもに子供同士を比べることがなくなってきました。

先生の記事では、性格タイプの他に学習タイプの
お話もよく出ますが、この二つのタイプには、
どのような関連性があるのでしょうか。

「型」にとらわれ過ぎるのも
考えものかも知れませんが、
先生の記事がきっかけとなって興味が尽きず…。

機会がありましたら、また記事で触れて
頂けますと幸いです。
(ちなみに親子レッスンで息子は感覚型感情寄り、
学習タイプは順守型と立案型を兼ねているようだとのお話でした)
返信する
Unknown (ヨウイチはは)
2009-03-26 21:46:40
ふむふむ・・・とても分かりやすい説明ありがとうございます。もっと大勢の方たちに知ってもらって、勉強大好き な子どもたちが増えると素敵ですね。
私が小さいときに、虹色教室に通いたかったです~
返信する
学習のモチベーション (Bigmama)
2009-03-27 22:23:47
外向感情型にあった学習方法はちょっと難しいなと感じています。常に快の感情にとどめた学習環境ってことでしょうか?親の私は何タイプにあたるかさっぱりわかりません。でもそういえば以前通っていた幼児教室(個人指導)でその年齢ではできて当たり前の問題を子供がダラダラといて『先生褒めくてれないからやる気でない~(当時4歳)』と言ったことがあり先生に褒めて良い子と悪い子がいて子供が後者にあたるなんて言われた事がありましたっけ。そんな事もあり、勉強が楽しいっていう事はワークでも科学や理科の実験でもその事柄自体に『!!!』って子供自身にアンテナが立つときであるべきと決めつけて思ってました。私も同じタイプによるコンプレックスなのか思考型に憧れてる部分もあります←(深く考えるの大好き人間って事でしょ)。感情型の子に対する記事、学ばせ方も含めて是非またよろしくお願いします。楽しみにしています。
返信する
1日レッスン (ひでこ)
2009-03-28 03:09:55
虹色教室通信に感動しました。

1歳6ヶ月になる女の子の母です。
「web拍手に送る」にもメッセージを書いたのですが、私自身小学校1年生から算数がニガテで、娘が同じ轍を踏まぬように何かいい教育は無いか探していたところ、ここに辿り着きました。

娘と一緒に通信を通して、もう一度算数の勉強がしたいと思っていますが、もし、夏休みの予約がまだ可能でありましたら、申し込みをしたくここに書かせていただきました。

連絡方法が間違っていたら申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
返信する
全くもって同感!! (ネリノ)
2009-03-29 00:49:09
 いつもいつも本当に先生の記事は参考になり、かなり皆さんの子供に対する接し方等の助けになっているのではないでしょうか。上手くコメントを書けませんが、子供のことをここまで真剣にやさしいまなざしで見てくださる先生は、画一的な評価が主流の教育体制の中、親の私たちがまず癒されますね。
 お体大事になさって下さいね。
返信する

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