てっ保育士おとーちゃんの子育て日記 のブログの
おとーちゃん夫婦の「子供の主体性」を大事する子育てに共感しました。
お二人とも、子どもに「勉強しなさい」「宿題やったの?」というようなことはいっさい言わないそうです。
干渉して勉強させたとしても、
学校の勉強的な意味では短期的に短期的にうまくいったろしても、
「学ぶこと」を好むようにはならないだろうから、と。
おとーちゃんご夫婦が子供たちに望むのは、
まず第一に自分の興味ややりたいことを自分で見つける力なのだそうです。
それさえ見つかれば、人は進んで学ぶようになるはずだと。
そうしたお話の後で、
「人によっては、それは理想論だと思うかもしれませんが、
僕には子供たちがそうなるだろうというある種の確信があります。
なぜなら、それだけのものを我が子には、それこそ0歳から積み上げて来ているからです」と結ばれていました。
それを読んで、虹色教室でも、親御さんと協力しあって、
そうした積み上げをひとつひとつしてきたな、としみじみ感じていました。
教室で関わっているひとりひとりの子は、自分が面白いと思うこと、好奇心が動かされることに
敏感で、興味を持ったら全身全霊で関わるように成長していますから。
もちろん、子どもというのはどの子もそのようなものですが、
ただそんなあたり前の子どもらしい姿も、幼いころから、主体性を大事にする
ていねいな関わりを積み上げていかないと、いつのまにか失われていく時代なのではないかと
感じています。
先々月と先月のはじめ、『しろあと歴史館』に遠足に行きました。
施設そのものはこじんまりとした地味にも見える場なのですが、
教室の子たちが、自分の感性で、想像力を働かせ、いろいろなことを考えながら、心から
それらを味わう姿をうれしく感じました。
感性のどれもが個性的なのです。
小学2年生のAちゃんが下のような
大名行列のジオラマを見ながら、「てっぽうぐみ」「はさみばこもち」「うままわり」
といったそれぞれの役割についた名前を見ながら、声を
あげて笑いながら、30分以上かけて、ひとつひとつにコメントをしていました。
「てっぽうを持ってるから、てっぽうぐみでしょ。ずっとてっぽうだけ持ってるのかな?ずっと遠いのに?」と
驚いたり、「あっ、<てあき>って言うのは、手に何も持ってないってことで、
急に何かあって、誰か手伝わないといけない時に、すぐに手伝ってたのかな?」と
推理したりしていました。
こうして言葉からイメージを膨らませて、
昔の時代の人々の暮らしや考え方に想像力を働かせる姿にAちゃんの
中に育ってきたものを感じました。
子どもたちの中には、実際に触ってみたり、兜をかぶってみたりして、
その重さた材質などから、当時の人々について
想像して楽しんでいる子らもいました。
火縄銃は4キロもあるのです。
あまりの重さにふらふらしました。
教室の図鑑で、大名行列の絵を見ていた小2のBくんは、
幕府のそれぞれの職務の名前に関心を持っていました。
便覧で、幕府の職制の図を見ながら、
「将軍」の下に「大老」「老中」「若年寄」「寺社奉行」などがあり、
「老中」の下には、「勘定奉行」「大目付」があることに興味を持ち、
「漢字を読めるように大きくして!仕事の旗作って持たせたい!」と言いました。
すると、お友だちのCくんは、「じゃあ、ぼくは別の時代のそういうの作りたい」と言い、
室町時代や鎌倉時代の職制を調べて、そうした制度が、
時代とともに進化してきたことに気づいて、意見を言っていました。
大名行列の着物を作る
1年生の女の子たち。