患者さんを診察せずに家族の言葉だけで状況を判断し指示を出すのはスーパーマンでもなければできるわけがない。自分が一番苦手とするものである(誰でもそうかも?)。ということで診てみなければ何ともいえない。さて、自分は2.を選択した。患者さんは「息を吸うのが苦しい」とはっきり言っている。吸気性の呼吸困難でピンと来るのはアナフィラキシーによる喉頭浮腫である。これは危険である。低酸素血症があれば身体を動かしただけで心停止、呼吸停止につながるので危ない。だから喉頭浮腫の場合は1.の選択が正しい。しかし電話の段階で「独歩できる」「会話は正常」という話だったのでまず呼吸困難は強くはなく、また低酸素血症も存在しないと判断した。それでなるべく負荷をかけずに診療所までくるよう指示したのである。でもここまでちゃんとたどり着くまでは内心ヒヤヒヤものであった・・・。