最近、咳の長引く患者さんが多い。風邪の延長か、気管支炎か、あるいは肺炎もある。近年では咳喘息などという概念もある。また結核や悪性疾患などもあるがその診断は容易ではない。ところで咳の長引く患者さんの多くは治療の内容のかかわらず時期が来れば自然終息してしまうことも多いのである。患者さんは時々なかなか治らないので別の医療機関に行くこともある。事実「〇〇診療所でよくならないのこちらにきた」という患者さんもいる。たまたま時期的に症状がおさまると「前医はヤブ、後医は名医」となってしまう。まあしかしながら、うちからよその医療機関に流れていく患者さんもいるのであろうから、このようなこちらも気が抜けないのである。