吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

坂東三津五郎さん その1

2015年04月08日 05時18分23秒 | 日記
 少し前であるが10代目の坂東三津五郎が亡くなった。この「坂東三津五郎」と言う名前でいつも思い出すのは、たしか8代目だったと思うが、先々代の坂東三津五郎のフグ中毒死である。当時、自分はすでに医学生であったが、フグにあたったと聞いて、フグを食べるのは生死をかけてまでの覚悟を持たないと食べられないのかとゾッとしたものである。まあ当時自分はフグなどを食べたことはなく知らなかったこともあるが、あれは毒素が含まれるフグの肝を自ら食したことによるフグ毒死である。坂東三津五郎が自ら希望して食べたわけであるが、当時の調理人は肝を提供したことで有罪になったらしい。このあたりのいきさつは自分の記憶にはない。しかし以降医者になり、救急医療を専門にしていたころはフグ毒は呼吸筋がマヒして「呼吸ができなくなるだけ」であるため、気管挿管して人工呼吸器管理にしておけば、あとは呼吸筋麻痺が自然に回復するまでただ「待てば」いいのであると知った。